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和の世界は終わる日記

サンジスキーの管理人、ゾロの扱いが酷くてすみません。 読者様参加型小ネタやってます。カテゴリ「参加型小ネタ」よりどうぞ。

カテゴリー「参加型小ネタ」の記事一覧
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途中ですがアップしちゃいます

お疲れ様です和です!日曜日も働いている皆様お疲れ様です!Me too!!


久々すぎる更新が当たり前になってしまった参加型小ネタですが、覚えてくださってるでしょうか……ハハハ……(乾いた笑い)
前回の更新が、な、なんと、2011年2月24日……。
申 し 訳 な い しか言えない……。

ちょっとの時間をみつけるごとにちまちま書いた文章って、あとで読み返すと、あれ?私こんなフレーズ使ったんや!?ってなることが結構あります。
これ書いたのほんとに私?って。こんな言葉私の中からでてきた?って。
集中してないからか、逆に、ものっ凄い集中してるからか。


と、言うわけで、選択肢はまだ出ませんが、ゾロサン書いてますよ!の報告の為にも、アップします。
初めてお読みになる方は、ブログカテゴリ「参加型小ネタ」で最初からお読み頂けると幸いです。


4月2日、8日、13日、15日、25日、5月15日、17日に拍手して下さった方ありがとうございましたー!!




 きちんと服を着込むのもそこそこに、転がる様に宿を出た。
 後ろから宿屋のおやじに何か怒鳴られたような気がするが、当然振り返らない。
 水分をたっぷりと含んだ夜気は重く、霧こそ出ていないものの、暗い夜道を方向音痴二人を引率して走るサンジの気分は最悪だった。 
 別方向に向かおうとする船長と剣士2に蹴りをくれつつ、やっとメリー号に辿り着き、二人を罵りながら甲板に上がった瞬間、3人は揃って横に吹っ飛んだ。
「遅い!!」
 クリマタクトをパシパシと左手の平に打ち付けながら、仁王立ちのナミは、甲板に転がった3人をぎらりとねめつけた。
「全く!あんた達のお陰で、こんな夜中に船を動かすはめになったわよ!ウソップが準備してるからさっさと手伝って!」
「いってー!なんでオレまで殴るんだナミ!!」
 船長の至極真っ当な抗議にも、
「ノリよ」
 どーんと言い放った航海士はかなりオトコマエだった。
「ノリってお前!!」
「うっさい!!後でサンジ君が肉くれるから早く行って!!」
「んん、そうか!!なんでもいーや肉もらえんなら!」
 肉で納得した船長は、ひとりで帆を張る作業をしているウソップの所へゴム腕を伸ばしてぴょーんと飛んで行った。
 ナミさん待って、クソゴム相手にそんな軽々しく肉の約束されちゃうと正直困る、っていうかなんて謝ればいいんだあああああとサンジがオロオロしていると、
「おーいナミ!ゾロ見つけたぞー!!」
 チョッパーの声が聞こえた次の瞬間、
「遅い!!」
 再び薙ぎ払われたクリマタクトが、ひょいと船べりから顔を出したゾロとチョッパーに直撃し、二人は揃って甲板に吹っ飛んだ。
 みっともなく倒れたゾロの姿からすっと目を逸らし、サンジもそそくさと出航準備に取り掛かる。
「い……ってェなこのバカ女!!」
「ビドイ、ダビ!!」
「あらチョッパーごめんね」
「オレは!!」
 背後から聞こえてくる怒りに満ちたゾロの声に、サンジらしくもなく動きがぎくしゃくとしてしまったが、勿論ナミは負けてなどいなかった。
「うるっさいわね!!大体あんたがやらかしてくれたからこんなことになったんじゃないの!!」
 パカーンと、気持ちよくも何かがクリーンヒットした音。
「あんたが強盗みたいに宿屋へ押し入って騒ぎを起こしたから海軍へ通報されたんでしょうが!!ロビンがたまたま街に出てたお陰で情報が入ったけど!!」
 ナミの言葉に恐る恐る振り返れば、ラウンジの扉の前でこちらを見下ろしているロビンと目が合った。にっこり微笑んで手を振ってくれるのに反射的にへらりと笑い返したが、一体どこまでバレてしまったのか、出来ることなら今すぐ海に飛び込んで藻屑となりたい、あ、やっぱ藻はやだ、あいつと一緒はやだ。とかわけのわからないことを思うくらいサンジは動揺した。
 ゾロもバツが悪いのか、それ以上言い返さないようだ。
「うおーいナミ、準備できたけどよ、まだログ溜まってないんだろ?どうすんだ?」
 ウソップの問いに、ナミは「手は打ったけどね」と爪を噛みながら呟いた。
「ロビンに、“麦わらの一味はもう出航したらしい”っていう噂を、街中に流してもらったのよ。それこそ寝てる人の耳元にも、口を咲かせてもらってね」
「へえー」
 感心したようなウソップの声にも、ナミの表情は晴れない。
「それで海軍を騙せるとは限らないけどね、時間稼ぎくらいにはなるでしょ」
「海軍なんかぶっ飛ばしちまえばいいじゃねェか」
 船長の呑気な言葉に、航海士はくわっと歯を剥いた。
「バカね!海軍とやり合ったって宝がもらえるわけでなし、無駄に悪名が上がるだけで一文の得にもならないじゃないの!逃げるが勝ちよ!」
「メリーにも負担がかかるしな」
 ウソップもうんうんと頷く。
「ログが溜まっていない以上、外海に船を出すことはできないわ。この島で一番大きな港の正面に、小さい島がいくつかあったから、ログが溜まるギリギリの島影にメリーを動かしましょう」


 暗闇の中、座礁しないように慎重に船を動かした。
 サンジは自ら操舵担当に立候補し、ナミの指示を仰ぎながらひたすら集中して舵を握り続けた。仲間と船の命を預かる操舵作業は、余計なことを考えないで済む。
 ゾロが碇を下ろし、船の安全を確認し終えると、女性陣は、「もう1回寝るわ」と部屋へ戻っていった。
 ウソップは大あくびをしながらも、
「オレは元々船番だしな。このまま見張ってるわ」
と、見張り台に上っていった。
 ルフィやチョッパーが、オレ達はどうすっかと話し合っているが、サンジはそのままラウンジの扉を閉めた。
 夜明けにはまだ少し時間がある。が、サンジはとても寝直す気にはなれない。
 手を洗った後エプロンをつけキッチンに立つと、猛然と玉ねぎをみじん切りにする。
 なんだかちょっと涙が滲んだが、玉ねぎのせいだ。


 大量の玉ねぎのみじんぎりを使い、朝食・昼食・夕食・それから明日の夕食の仕込みを終えると、タバコを吸いにラウンジを出た。寝不足の体には朝日が辛いだろうと思っていたが、外は霧が立ち込め船首のメリーがうっすらとしか見えないくらいだ。
 昼食にはエビフライを大量に揚げてやろう。マヨネーズをたっぷり使ったタルタルソースが好きなルフィは喜ぶだろう。
 煙を吐き出しながらぼんやりと考えていると、ラウンジへの階段を上がって来る軽やかな靴音に気づいた。いつもなら瞬時に心が浮き立つが、今日はなんとも言えない複雑な気持ちになる。
「おはようナミさん。ちゃんと眠れたかい?」
「お陰様で。おはよう、サンジ君。サンジ君こそちゃんと寝たの?」
「バッチリさナミさん」
「の割にはクマがすごいんですけど」
「クマメイクを施してるんだよナミさん」
 ナミがどこまで気づいているのか分からないので迂闊なことは言えず、しかし黙っているわけにもいかないので、内心ビクビクしながら、
「昨日……いや今日か、迷惑かけてすみませんでした……」
と小声で言ってみる。ナミはサンジを見もせずに、
「別に終わったことは良いわよ。サンジ君の借金が増えてると思うけど、それはしょうがないわよね、夜中の労働と心労の対価だから」
と坦々と告げられ、ただもうひたすら、
「すみません……」
と恐縮し、小さくなるしかないサンジだったが、
「ねえサンジ君」
 ナミは少し眉を寄せて、辺りに目をやった。
「なんかこの霧、変じゃない?」
 問われ、ナミが怒っている訳ではなく、天候に気を取られているのだとやっと気づいた。
「変……かな?確かに濃い霧だなあと思うけど。なんか悪ィ感じがするのかい?」
「悪い感じっていうか……」
 ナミは言いよどんだ。
「なんか、ね。この霧を見てると、勝手に涙が出そうっていうか」
「ええ!?ナナナミさん泣かないで……!!」
「いや泣かないわよ。出そうになるって話よ」
 サンジがあまりにも大きく驚いたので、ナミは呆れたようだった。
「何よ、私がそんなこと言ったらおかしい?」
 踵を返してナミはラウンジに向かう。あわててサンジも後を追った。
 ダイニングテーブルの定位置に着いても、まだナミは気になるようだった。 
「なんていうのかなあ、なんか、気持ちがざわざわするのよね。悲しいとかじゃないのに」
「ふーん……、あ、そういえば、チョッパーもちょっと前になんか言ってたな」
「ほらあ!私だけじゃないじゃない!サンジ君は感じないの?」
「オレ……?オレは、特に……」 
 もーっ、なーんでよーと膨れるナミの前に、紅茶のポットを置く。
「いやあ、オレはナミさんみたいに感受性が鋭くないからvv」
 などと、褒め言葉にもなり切っていない言葉を返してみたが、だってサンジが気づくはずが無い。心なんて、別のことで、ずっとざわざわしているのだから。
「とにかく、ログも溜まったことだし、海軍が近くに居ない事が確認できたらさっさと出発しましょ。良い島だったし、ゾロが2人になった理由もわかってないけど、その方がいい気がする。ルフィが起きてきたらそう言うわ」
 ナミの決めたことに対してサンジに異があるわけがない。
「アイ、サー」
 蒸らしたオレンジペコをナミのカップに注いだ所で、トコトコという蹄の音が聞こえてきた。チョッパーが目を擦りながら「おはよう」とラウンジに入ってくる。
 それをきっかけに、クルーが次々とラウンジへやってきた。もしかしたら現れないかもしれないと思っていたゾロですら、最後にやってきた。
「よく起きられたなゾロ。ゾロ2は?」
 そうウソップに声をかけられ、
「知るか」
 愛想のかけらもなく答えたゾロは、席に着くなりテーブルの上の籠に盛られていたパンを手に取り噛り付いた。
 いつもなら、なんだてめェいただきますはどうした!と怒鳴りつけるサンジも、見なかったことにした。そんな元気はない。どんな顔をしたらいいのかもわからない。
 ゾロの向かいでは、5杯目の肉団子スープ(大量の玉ねぎのみじん切りでかさ増し済み)を平らげたルフィに、ログが溜まってもやが晴れたら出航しようとナミが持ちかけていた。
「そうだなー、そろそろきのこにも飽きたしな!行こう!」
 船長の決断は早かった。
 少し残念そうなのがロビンだった。まだロビンは、ゾロが2人になった理由を解明できていなかった。
「ごめんねーロビン。まだ調べたいと思うんだけど」
 申し訳なさそうにナミが謝ると、ロビンはふっと笑った。
「仕方がないわ。できる限り文献は読んでみたけど、原因が分かるような記録は特になかったし。……でも、剣士さんは良いのかしら?」
 ロビンの言葉に、皆は一斉にゾロを見た。そんな皆をじろりと睨み付け、不機嫌を体中から撒き散らしながらゾロは言った。
「……別に、居ようが居まいが関係ねェ」
 ゾロ2に対して言ったことなのに、その言葉は、サンジの心に何故かぐさりと突き刺さった。心臓が一瞬びくりと引き攣った事実に、今度は身体が凍りついた。
 そんなサンジの状態など気づくわけも無いゾロは、既に朝食をとり終えたウソップに「おいスープ持ってきてくれ」などとえらそうに頼んでいる。そのひとことで我に返ったサンジは、ウソップが抗議の声を上げる前に、
「それはオレの仕事だクソ剣士。つーかウソップに頼むくらいなら自分でやれ!」
と、ゾロの前に肉団子ときのこをもりもり盛ったスープ皿を置いてやった。
 勿論目など合わせない。
 ゾロも、サンジには目もくれずに、スプーンを取ると黙々と肉団子を食べ始める。
 間に挟まれた形になったウソップは、ゾロとサンジの間に流れる妙な雰囲気に気づいたのか一瞬戸惑った表情を浮かべたが、「……とにかく、無事に出航してェなあ。もうきのこは堪能し尽くしたしな」と呟いた。


つづく

拍手[3回]

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参加型小ネタって

覚えてらっしゃいますか?
お久しぶりです!!和です!!
いつもいうてますがご無沙汰してすみません!!!


お陰さまで仕事ばーーっかりで(いや勿論休みはありますけどね!友人にも会ったりしたし~)、ヨーガの資格取得も延びました!!(涙)言い訳でしかないですけどね!!
2月、ワンピースオンリーがあったんですね!!それすらよく知りませんでした!!(涙)
昨日、久しぶりにゾロサンサイトさんを巡らせて頂いたんですが、やはりゾロサンは素晴らしい……!!


で、私も、やっと書きため続けた参加型小ネタの続きを上げます!もう皆さんお忘れかと思いますが!!去年の6月15日からずっと書いてたんですが!!前回の10カ月よりは早いけど、もはや早いとか遅いとかいうレベルでは……(呆然)
いやー……同人歴長いくせに、こういう文章を書くのは、ほぼ初めてでした、和……。
内容が内容なので、今回は「つづきはこちら」から読んで頂くようになってます。
あと、このブログ、検索サーチで単語で引っかかって訪問される方がいらっしゃることがわかってしまっているので、アレな単語をわざと書かずにおきました。想像して頂けると大変ありがたいです……。←酷いな。


拍手、メール下さった皆様、大変嬉しく思っております!!返事が遅すぎて本当に申し訳ありません!!伝われこの愛!!
明日は日記書けるかなーお返事したいよーー!!(涙)


ではでは、参加型小ネタに興味がある方は、↓からどうぞ!!

拍手[1回]

・・・つづきはこちら

ご無沙汰し過ぎてます……

和です!生きてます!!どんだけ日記書いてないねん!!
ちょ!!サンジの誕生日に日記かけなかった!!サンジスキーとしてありえねェ……!!何してんだ私は!!

サンジ!!誕生日おめでとう!!早く会いたいです……!!!(切実)(もうほんとイヤだ。サンジに会いたいーー!!)


何をしてたかというと、忙しい+いつもの自分ルール、「これをあげるまでは日記書かない」でした……。本当にすみません……。


そして突然ですが明日から東京へ行きます……!!B’○の千秋楽に行くんだ!!SS席だよ!!
そして今日は姉2一家が来ていて、準備がまだなんにもできてなくて、明日も朝から仕事で……もーー!!
相変わらずバタバタな日常です。
2/10でぽにょ太が1歳になりました!!よちよち歩くようになってるんですよ!!怖!!あと、「あい(はい)」という言葉を覚えました!!喋り始めてる!!成長って怖!!ついこないだまで芋虫みたいに床でごろごろしてたのに……。←酷い表現。
その他にも色々ありました。良いこと悪いこと。
作品をアップし直せないために、ゾロサンのサーチエンジン登録解除されました……。自分が悪いけど……しょぼん。
藤田ま○とさんが亡くなられてとても残念です。
正直、ゴッドに腹を立ててます。ごめん、和はダメだ。それはないわ。あんまりだ。
新人さんが2人職場に入りました。忙しいです。頑張ります。
ばあちゃんが楽しみにしている桜がきっともうすぐ咲く。一緒にお花見に行きます。


あと何があったっけ??忘れちゃった!!


そして、皆様ももうお忘れだろう、参加型小ネタの続きをアップさせて頂きますです……!!ひいー!!
これ書くのにえらいこと時間かかって日記書けなかったなんて誰にも言えない。
前にアップしたのは5月ですから、約10ヶ月……。切腹ものだ……。
やっと選択肢が出ます!!ほんとお待たせしてすみませんでした!!カテゴリ「参加型小ネタ」から、以前のものを読み直して頂いた方がよろしいかと思います……。(ずーーん)
拍手お返事お待たせしてすみません!!明日の日記でお返事させて頂きます!!すみません!!
ではどうぞーーー!!(平伏しながら)





「……っくし!」
昼間の出来事を思い返していたサンジは、くしゃみをひとつして初めて、部屋が随分温度を下げていることに気がついた。流石に秋島、夜は冷え込む。吸わないままで半分程灰になってしまったタバコを灰皿に押し付け、足を乱暴に振って靴を脱ぎ捨てた。薄っぺらい毛布を頭から引っ被れば、ほわりと暖い空気が体を包み、サンジは目を閉じて息を吐いた。
階下の酒場で客同士の喧嘩でもあったのか、先程まで、考え事をするサンジの耳にも喧騒が届いていたが、それももう聞こえない。その代わり他の部屋に泊まっているのであろう男のくしゃみが聞こえた。このおっさんも寒いのかな、と思ったらちょっと笑えた。

が、数日前にゾロと部屋を取った安宿も、ここと大差ない壁の薄さだったろう事に気づき、今更ながら頭を抱え込みたくなる。いや、実際に頭を抱え込み体を丸めて、うーうー呻いた。呻きまくった。



違う違う。こんなことを考えようと思ってここに来たわけではないのだ。思考を切り替えるべく、毛布に包まったままごろりと寝返りを打つ。 
母娘の話を聞いて分かったことは、この島で人が増えたのはゾロが初めてではないということ。
少なくとも1件はあった。もっとあったのかもしれない。あの母娘のように、今まで語られることがなかっただけで。
そして、増えた方は全く喋らない。
元の人間と見た目はそっくりだが、行動に違いがある。
おばさんは、「二人のお父さんは違う人とは思えなかった」と言っていたが、やはりサンジには、ゾロとゾロ2は全然違うとしか思えなかった。
だってゾロは、ゾロ2みたいにサンジに触りたがらない。
サンジの隙を狙って抱きついたりキスしようとしたりしない。
食後に自分の食器をシンクまで運んで、褒美をねだる子どものような顔でサンジに擦り寄ってきたりしないし、甘えてんのか?と思う次の瞬間に、服に手を突っ込んでサンジを押し倒そうとしたりなんかしない。
ゾロの目は、ひたすら真っ直ぐ強くなることだけを見つめている。それ以外のことにはまるで興味がないのだ。女性に対してだって有り得ない程に淡白なのに、男相手にあんな風に……。
急にサンジは、宿は違うが数日前よく似た部屋でゾロと寝た時の優しい撫で方や、もうお前とはセックスしないと告げた時のゾロの変な表情を思い出し、眉をぎゅっと寄せた。違う違う。ゾロは本来あんな男ではない。
女の子とのデートとか、流行の服がどうだとか、どんな音楽がかっこいいだとかどんな食べ物が美味しいとか人気があるとか、そういう次元とは別の所で生きているのだ。
バカだなあと思う。世の中には楽しいこといっぱいあんのに見向きもしねェで、生き急ぎやがって、と思う。
そして、そんなゾロの事を考えると、何だか胸がすかすかする。陰干しにしたへちまみたいにすかすかになって、ひゅうひゅう風が通り抜けるような感じがしていたのだと、今気づいた。性欲なんてなくなりゃいいと言い放つゾロに、おいおいてめェそりゃあんまりだろうと思った。世界最強を目指す男に余計なお世話だろうけど、そりゃねェよ、と思った。
でも、ひとつの道に命をかけるその姿勢は、男として少し羨ましいとも思う。
だからわかる。気持ちはわかるのだけれど、……ちょっとくらい余所見してもいいんじゃねェの、なんて。心のどこかで思っていた、んだ、自分は。
だから、極稀にある二人呑みの時なんかに、猥談をふっかけたり過去の恋バナを語ってみたり(ゾロのも聞き出そうとしてみたが、「あ?んなもんねェよ」と一蹴された)した。予想していたけど、ゾロの食いつきは全くなかった。
けど、初めのうちは心底サンジを鬱陶しそうにしていたゾロが、段々と、サンジの作ったつまみと酒を口に運びながら、ああ、とか、へえ、とか短い返事を寄越してくれるようになって、それがちょっとくすぐったかった。
サンジにとっても元々ゾロは気に食わないヤツではあったのだけれど、今まで歳の近い友人が居なかったせいもあって、これってちょっとダチっぽくね?なんて、サンジはちょっと嬉しかったのだ。
勿論、ゾロの道の邪魔をしようとか、そんなつもりは毛頭なくて。
……あれ、でもなんかこんなおかしなことになっちまってるのって、やっぱりオレのせいなのか??


いつの間にか、カッと目を見開いていることに気づき、サンジは慌ててぱちぱちと瞬きをした。毛布を被っているはずの体が、驚く程冷えている。じっとしている事に耐えられなくなって、サンジは毛布を体に巻きつけたままもぞもぞと起き上がった。
窓の外で、男の怒鳴り声と、犬の悲痛な鳴き声が上がる。酔っ払ったおっさんがノラ犬でもいじめているのだろうか。オロしに行こうか。
「って、逃避してちゃダメだろ……」 
深いため息を吐いた。今考えなければいけないのは、ゾロはゾロでも、増えたゾロのことだ。
この島で今のところ唯一の手がかりはあの母娘の話だが、ゾロと同じような事例があったことはわかったとはいえ、肝心なことは結局何も分かっていない。


もうひとりのゾロはどこから来たんだ?
何故、もうひとりのゾロは現れたんだ?


……何故、サンジのことばかり追いかけて来るんだ?


風だろうか、カタカタと窓の木枠が鳴った。反射的にそちらを見ると、ガラスに、表情が抜け落ちた自分の顔が映っている。生気がねェなあと思わず自嘲した時、ふと、ゾロ2の強い視線を思い出した。
心の中でずっと否定していたけれど、ひとつ、密かに気づいていることがある。
ゾロと、もうひとりのゾロが、同じ目の色でサンジを見る瞬間が、確かに、ある。
ゾロとゾロ2は全然違うとサンジは思っているけれど、しかし、サンジを押し倒し見つめてくる時のゾロとゾロ2の目は同じだ。獲物を前にした獰猛な肉食獣の目の様なのに、ふわふわと不思議に色が変わる。
あの目はイヤだ。嫌いだ。あの目で見られるとぞわぞわする。
ゾロだけでもイヤだったのにゾロ2はさらにあからさまで、わけのわからない衝動にかられて何度もサンジは叫びだしたくなった。叫ぶ代わりに蹴りを入れてやったのだけれど。


なんであんな目でオレを見るんだ?


「……いやいやいや、だからオレの事じゃなくて、なんでゾロが増えたかなんだって!!」
我に返ったサンジは、うがーと頭を掻き毟ると、また顔からベッドへ突っ込んだ。
(ダメだダメだダメだ。もうなんか今日のオレは本当にダメだ)
あーもうイヤだ。できることならこの部屋にあるもの全部ぶっ壊したいくらいの勢いだ。
(……あ。そうだ!女のコのことを考えよう!)
アホっぽい思いつきだったが、サンジは必死だった。
いそいそと仰向けに寝転がり直すと、目を閉じて今まで好きだったり付き合ったりした彼女達を懸命に思い浮かべる。
初恋のエリー、マーガレット、ポピー、アーシャにフローレンス……フローレンスには、今でも理由がわからないけど、キレのいい平手をもらったな……リンジー、ジョーイ、四股くらいかけられたけど、笑顔が最高にキュートだったぜジョーイ……スカーレット、カレン、ビビちゃん、ナミさん、ロビンちゃん……花の様に可憐な彼女達が、彼女達程ではないけれどキュートなピンクや白い花を撒き散らし、美しい髪を揺らしながら、うふふあははとサンジの周りをくるくる回る……サンジも踊った……白い砂浜でくるくる回った……やっぱり女のコは良い……女のコは最高だ……。

 
眠くなかったはずなのに、いつの間にか瞼が下りていた。







悲しいような誇らしいような気持ち。




そんな夢を見ていた。









重い。苦しい。暑い。
何処からか、ふーっ、ふーっと音がする。
なんか頭痛ェと思いながら、サンジは、こじ開けるように無理やり目を開いた。
何故か真っ暗で周りが見えない(ベッドサイドのあかりをつけていたはずなのに)。のどが渇いた。今何時だろう。つーか何この重苦しいカンジ、と寝起きのグダッとし頭でぼんやり考えていたサンジだったが、突然シャツの中に何かが入り込んできて、
「ウキャーーー!!」
と甲高い悲鳴を上げた。
跳ね起きようとしたが、何かに四肢をぐっとベッドに押さえ込まれていて動けない。動けないなりに暴れてみると、入り込んできていたものはスッと離れていった。
「……ンの野郎、誰だ!!」
咄嗟に怒鳴ったが返事はなく、ふーっ、ふーっという音だけが耳元でうるさく繰り返される。音と共に首筋にあたる湿った風は、きっと呼気だ。鳥肌が立つ。
(……賞金稼ぎ?……まさか熊とか!?)
秋島とはいえこんな街中に熊が居るわけないのだが、一瞬そんなことを考えてしまったくらい、いつの間にか部屋中に凶暴な気配が満ちている。
(……よくわからねェが、とりあえず、蹴ろう)
下半身を捻ろうとした時、服の中にまたしても何かがズボッと入ってきた。 
「ひいーー!!」 
サンジの体中を撫で回しているのは、間違いなく人間の、しかもゴツゴツした男の手だ。
「な……にやってんだこのクソ野郎が!!」
一気に頭に血が上ったサンジは、なんとか蹴りを出す為の間合を取ろうとめちゃくちゃに暴れたが、上に乗っている相手の力は緩まない。こうなったら(情けないが)噛み付いてやろうかと思った時。
まるでサンジの気持ちを読んだかのように、逆に唇に何かがぶつかってきて、その感触に息を呑んだ。
(……あ?何だこれ?)
一瞬考えてしまったのがいけなかった。隙をつかれ、生温かく滑ったものが口内に入り込む。
「……!!んー!!んー!!」
引き剥がそうと必死にもがいたが、相手はビクともしない。
苦しくなって酸素を吸おうと口を開けば、更に入り込まれる。熱い。
やっとサンジは相手が誰かわかった。それ程回数は多くない。だが、知っている、その熱さを。全てを奪おうとするかのように唇を合わせてくるのは。
頭が真っ白になる。


「……何やってんだ止めろ!!」
物凄い怒鳴り声と共に、サンジの上から、圧し掛かっていた重力が消えた。
激しい衝突音と共に、ガラスの砕け散る音。息を乱しながらも、サンジは折り曲げるように上半身を起こした。
サンジの目に飛び込んできたのは、壁に備え付けられてあった棚を潰してその上に仰向けに倒れる男と、その男を、険しい目つきで睨みつけるベッドサイドに立つ男。ぐらりと強い眩暈に襲われ、サンジは強く目を瞑った。
「ゾロ……」
「ああ!?」
思わずその名を呟くと、直ぐに鋭く返答があった。意を決して目を開くと、二人のゾロは、どちらも今にも相手に飛び掛りそうな雰囲気で睨み合っている。サンジは泣きたくなった。なんだこれ。なんなんだこれ。
「なんでお前……ここがわかった」
掠れた声で問うサンジに、ゾロはゾロ2から視線を外さないまま怒鳴った。
「知るか!ちょっと寝ちまった間にこいつが居なくなってたから、こっちなんじゃねェかと思った方に走ってきただけだ!クッソ、油断した!」
ごとりという音に反射的にそちらを見ると、蝶番がひとつ壊されて外れかかった入り口のドア(ゾロが蹴り破ったか何かしたのだろう)の向こうから、何人かの男が好奇の表情を浮かべて覗いている。その内のひとりが恐る恐る進み出て、
「お客さん……、困るよ、部屋壊されちゃあ……」
と弱弱しく訴えた。が、
「……関係ねェヤツは消えろ」
ゾロの静かな低い恫喝に、ひぎっと引き攣ったような声を上げた店主は、それでも、
「こ、これ以上騒ぎを起こすなら海軍呼ばせてもらうよ……!」
とゾロに警告すると、まだ事の成り行きがどうなるかを見ていたそうにしている野次馬達を、「あんた達も部屋へ戻った戻った!殺されてもうちには責任ねェですよ!」と物騒な言葉で追い払った。
人々が去り、静寂に包まれた部屋で、初めに言葉を発したのはゾロだった。
「このパクリ野郎が。今すぐ船へ戻るぞ。さっさと立て……!」
苛々とした口調に、知らずサンジの身も固くなる。が、床に座り込んだままのもうひとりのゾロは、ゾロを見上げ、唇の端を歪めた。笑っているのだ。
「てめェ……!!」
怒りにこめかみを引きつらせたゾロが腰に挿した鬼徹を引き抜く。サンジは転がるように二人の間に割って入った。咄嗟のことだった。
「止めろ!!」
「……てめェは関係ねェ。すっこんでろ」
ゾロが、サンジの事は見もせずにゾロ2との間合いを詰めようとする。
「ゾロ、もういい」
呆然としたままサンジは呟いた。
「もう……やめてくれ」
ああもう嫌だ嫌だ嫌だ。今すぐこの場から消えて無くなりたい。そんな気持ちが声にも表れてしまったんだろうか。ゾロは目線だけ動かしてやっとサンジを見た。
「……何のことだ」
怪訝そうにすいっと片眉を上げたその顔が凄く嫌で、我慢できずにサンジは叫んだ。
「そうやってわざわざ追いかけてきて、オレを助けるような真似はやめてくれって言ってんだ!」
止められなかった。サンジの中で何かが破裂して、飛び散った物が体中に広がってざわざわ蠢く。
「自分にそっくりのヤツがオレなんかを追いかけ回してたらそりゃあ気分も悪ィだろうが、自分のことは自分で何とかする!もうオレに関わるな!」
こんなに大声で怒鳴ったら、引っ込んだ野次馬達にも聞こえるだろうと分かっている。だから何だ?
まさかサンジに抗議されるなんて思わなかったのだろう、ゾロが一瞬呆気にとられたような表情になった。
「……完全に押さえ込まれてやがったヤツが何言ってんだ。オレが来なきゃ今頃」
「てめェオレをバカにしてんのか」
ざわざわざわざわ。どんどん広がって支配される。
「オレが来なきゃ今頃なんだってんだ!!てめェに助けてもらわなきゃならねェ程オレが弱ェとでも言いたいのか!!守ってやったんだから礼ぐらい言えって!?」
「違う!!」
 「じゃあ何か!?オレのことが守りてェ程好きだとでも言うんじゃねェだろうな!?」
言った途端、ぴたりとざわざわが止まって、サンジははっとした。
ゾロは驚いたようにサンジを見ている。刀を持った腕がゆっくりと落ち、刀の先が床にあたりそうになる。
しまったと思った。バカなことを言ったと思った。だが、もう引っ込みがつかなかった。
「……何鳩が豆鉄砲食らったような顔してんだよ。まさか大当たりだとでも言うんじゃねェだろうな?」
わざとゆっくり、見せつけるように髪をかき上げる。
「そんなにオレが好きかよ、ゾロ」
精一杯軽い口調で、ニヤニヤと笑いを浮かべた。本当は頭がぐらぐらして、前のめりにブッ倒れそうだ。
「こっちのゾロも大概だが……オトコなんかにモテたってクソ嬉しくもなんともねェんだよ。悪ィが他あたって」
「何言ってんだ」
感情の込められていないゾロの声に遮られ、サンジの作り笑顔は一瞬にして真顔に戻った。
そのひとことには、世界を引き戻し破壊する冷たさがあった。
ゾロはサンジから視線を外すと、
「オレは……」
と呟いたきり黙りこんだ。サンジも、全く声が出せなかった。
もうひとりのゾロは薄笑いを引っ込めて、ぼんやりとゾロとサンジを交互に見上げている。不思議そうに大人の会話を聞いている幼子の様だった。
薄く開かれていたゾロの唇がぎゅっと真一文字に結ばれ、目に光が戻る。
これは、ほの暗い怒りの光だ。
「オレは、」
正面から真っ直ぐに射抜かれ、サンジの身が竦む。
「てめェのことなんか好きじゃねェ」



それだけ言うと、ゾロは鬼徹を鞘に戻し、あっという間に部屋を出て行った。




「……んなこた知ってんだよ」
ぽつりと落とした言葉が、波紋のように広がって消える。
外れかかった入り口のドアが哀れだった。直すか弁償するかしていけよクソ野郎が、と思ったが、本気でそう腹を立てたわけではなく、癖の様に浮かんできた思考だった。
裸足で立ち尽くしていることに気づいたサンジは、ベッドまで戻ってタバコを手にすると、体を放り投げるようにベッドへ倒れこんだ。薄っぺらいマットのスプリングが酷く軋む。
寝転んだままタバコに火をつけると、深く深く吸い込む。ゆっくりと煙を吐き出したらやっと体から力が抜けた。
そのまま目を閉じてじっとしていると、ベッドがぎいと音を立て、誰かがサンジの腕に触れた。
薄っすらと目を開いて見ると、ゾロが、サンジの顔を覗き込んでいた。もうひとりのゾロだ。
「……んだよ」
煙草を咥えたまま億劫そうに問いかけると、ゾロ2はサンジの髪を撫でだした。仕種は優しいが、目がギラギラしている。くらりと、何度目か分からない眩暈がサンジを襲った。
「てめェ……ほんと空気読めねェのな……」
こんな時に、ゾロ2は欲情しているのだ。
サンジの口から抜き取ったタバコを灰皿に押し付け、ゾロ2は、抜き取られた形のまま半開きになっているサンジの唇をぺろりと舐めた。そのまま、唇を舐めたり啄ばんだりしながら、ベッドに上がり徐々にサンジに覆いかぶさってくる。いつの間にかシャツのボタンまで外されていることに、そんな場合ではないのにサンジは感心してしまった。このスマートさは本物のゾロにはない。
そうこうしているうちに、ズボンのベルトまで外されてしまった。
そしてまた、サンジの髪を撫でる。
いつもなら、さっさと蹴り飛ばした上罵詈雑言を浴びせかけゾロ2を部屋から追い出す。だが、何故かそうする気が起きて来ない。
欲情したゾロ2は、どこか必死で一生懸命にサンジに触れてくる。寝込みを襲ってきた時は遠慮のかけらもなかったくせに、今は、どこかサンジに気を使っているような、そんな素振りを。
(……まあ、いいか)
すとんと、サンジはそう思ってしまった。
この、もうひとりのゾロが、そんなにもサンジを欲しいと言うのなら。
薄く笑うと、サンジは体の力を抜いた。ゾロ2が嬉しそうに唇を寄せてくる。
こんなに望まれている体だ、今までだって何度もゾロと寝ているのだし、別に今更構わない。



なんだか本当にもう、どうでもいい。





と、言う訳で、結果はの、「本物のゾロは、お前のことなんか好きじゃねェと言ってくる」でした!!

えーとえーと、もう前過ぎて(最後に選択肢が出たのは2008年11月……ああああもう本当にすみません!!!)、何対何で2に決まったのか忘れてしまったのですが(死)、参加して下さった皆様ありがとうございました!!酷い!!酷いよゾロ!!


では第6回目の選択肢です!


1・こうなったらイケイケ!!ゾロ2と最後までヤっちゃえーー!!

2・ダメダメダメ絶対ダメ!!ゾロ(本体)以外となんて絶対ダメ!!



です!!ひーー!!どうなるか!!?
続きを読みたいと思われた番号を、コメント不要ですので拍手でぽちりとお知らせ下さい!!
できればブログ拍手ではなく、お手数ですがトップに戻られてサイトのWEB拍手でよろしくお願い致します!!


ああ、時間が経ちすぎてて、参加してくださる方はいらっしゃるのだろうか(遠い目)

拍手[2回]

いやーーーん

もうなんか日記じゃなくなってほんとすいませんすいませんすいません。


今日はインテでイベントでしたね……。が、和は当然のように仕事だったですよ!
3日は大阪に行ったんですが、行きの電車でハンカチを落としてしまい、(4月の時も同じ時刻の電車で同じ種類のハンカチ落とした)帰りには、数年前友人の樋口さんから頂いたゆきちゃん(@アルプスの少女ハイジ)のがま口の小銭入れを、駅のトイレの網棚にぽんと置き、そのまま忘れるというダメ人間っぷりを発揮しました。切符い入れたまま……。車掌さんが切符を見にいらした時に気づきました。それまで、「もうー切符ちゃんと買って自動改札くぐってんのにいちいち見せる必要ないやろ~」とか思っていた和は青くなりましたともさ……。
降りた駅で問い合わせてもらい、次の日小銭入れは無事戻ってきました!!良かった~~。拾ってくれた親切な係員さんありがとう!!……ハンカチはダメだったけど……。前失くしたのもみつからなかった……。


昨日はイトコの結婚式で、ノダ家では母と何故か私が呼ばれました。いや、別居してるけど一応おとん生きてるんだけどーみたいな!(笑)
仕事終了後、いったん家に帰り母と姉1ぽにょと共に高速で姉2宅へ。泊めてもらって結婚式へ。そしてばあちゃんに会いに行くという強行スケジュールでした。この一週間忙しくてへろへろだぜ!!
祖母の代理で姉2も出席して、姉1はぽにょとともに伯父宅に行き祖母と留守番。私もばあちゃんと居たかったな~~。
披露宴の最中に、私と同級生のイトコ2人合わせて3人娘はまだ結婚してないので、伯父に親不孝者呼ばわりされたんですが。結婚しないことが親不孝と言うなら、伯父さんとこ子ども3人居て内2人が結婚してないから、あなたのところが一番親不孝者が多いじゃないか育て方間違えたんじゃねェのと思いました。言うてやれば良かった。そもそもあの伯父に親不孝とか言われたくない(真顔)
イトコの夫になる人はとても良さそうな人で、イトコが嬉しそうで本当に良かったです。お幸せにね!!


参加型小ネタの続きをアップできるまで日記を封印したら今日になってしまいました……。ダメ人間ですみません……。しかもまだ選択肢出ないんですごめんなさい!!
話が、ちょっとだけ核心に迫ったような迫ってないような感じです。


拍手にメッセージありがとうございます!!遅くなっていてすみません!!明日お返事します……!!


では小ネタの続きをどうぞ。

 


 吐き出したタバコの煙が、安普請の薄汚れた天井へ向かってゆっくりゆっくり流れていくのを、仰向けに寝転んだサンジはぼんやりと目で追っていた。
 明日の早朝にはログが溜まるこの最後の夜、サンジはひとり、酒場の2階にある安宿を取っていた。靴を脱がないままベッドの上に寝転がり、もう1時間は経つだろうか。
 どうせこれも安物だろうベッドの寝心地は決して良いものではなかったが、海の上の時の様に揺れないだけ今のサンジには有難かった。


 
 朝市からメリー号へ帰ったサンジは、仕入れた物を手早く倉庫に詰め込み保存する食品の処理をし、洗濯をし昼食を作り掃除をしおやつを作り洗濯物をしまい(畳むのはウソップに押し付けた)夕食を作った。没頭した。何度も何度もゾロ2が寄ってくる気配を感じたが、もう一個の気配が、なんとかサンジからゾロ2を引き離すことに成功していた。有難かった。今寄って来られたら、二人とも本気でぶっ殺していただろうから。(それにしてもゾロ2の襲撃回数が日に日に増えている!)
 買ってきた松茸は、結局炊き込みご飯の具にしてしまった。1升の米in2本のマツタケは、細か過ぎて誰も気づかなかっただろう、ウソップが文句も言わずにかっこんでいたくらいだから。
 夕食の片づけが終わり、ゾロゾロが風呂へ行った所を見計らい(気味の悪いことだが、ゾロ達は二人一緒に風呂を使っている。ゾロが知らない間にゾロ2が勝手なことをしない為のゾロなりの気遣いらしい)、ラウンジに残った面々に、今日は宿に泊まりたいと告げた。ちょっと睡眠不足でゆっくり眠りたくて……とサンジがもごもご言うと、「いいんじゃない」とナミはあっさり頷いた。
「そうよねー、こんな状況じゃ気が休まる暇がないわよね。このままじゃゾロ2を連れたまま出発することになるだろうし、今日の夜くらいゆっくりしてきてよ」
 但し、宿泊料はサンジ君のポケットマネーね、と可愛らしく釘を刺すことを忘れないナミに、ありがとほほほナミさあああんと、いつもより多めにハートを撒き散らしながらくるくる回転するサンジに、
「なかなか原因を突き止められなくて、ごめんなさいねコックさん」
とロビンが謝る。
「ご、ごめんなさいなんてとんでもないよロビンちゃん」
 サンジが恐縮していると、ウソップもチョッパーも申し訳なさそうに、
「オレ達も頑張って聞き込みしたんだけどなあ……。目ぼしい話が聞けなくて、ほんとゴメンなサンジ」
としょんぼり肩を落とししてしまった。
(……オレこそゴメン)
 サンジの心は罪悪感でずきずきと痛んだ。
 今日、サンジは市場で乾物屋の母娘から「人の増える話」を聞いた。
 なのに、手がかりになるかもしれないその話を、まだ仲間に打ち明ていなかった。何故だか言えなかった。
 とにかく今は、ひとりになりたかった。
「そういうことだから、船長。オレ行くわ」
 一応、長に報告ということでルフィに顔を向けると、夜おやつのマドレーヌをパクついてほっぺたをぱんぱんにしながら、
「朝メシは作ってくれんだろ?」
 さも当然といった様子のルフィに思わず苦笑した。
「ああ、作る。朝帰るよ」
「ん、ならいいよ」
 慈悲深い王子の様に船長は頷くと、またマドレーヌに夢中になる。籠いっぱいあったのにもうすぐなくなりそうだ。後ろめたさに、もうちょっと焼いといてやれば良かったな、とサンジは思った。
「じゃ、行ってきます……」
「行ってらっしゃーい」
 仲間達に手を振られながら、そそくさとラウンジを出ようとテーブルに着くルフィの横を通り過ぎようとした瞬間、 
「サンジは考えたいんだな」
「え」
 さらりと言われ、サンジはぎくりと立ち止まった。
 口の端からぽろぽろマドレーヌをこぼしながら、ルフィはサンジをまっすぐ見た。
「どんだけ考えてもゾロはゾロだけどな、サンジが考えたいならいっぱい考えて、そんで帰ってきたらいいよ」
 そう言ってにししと笑った。
 

 
 ほんと、侮れねェぜうちの船長は……。
 ベッドヘッドに置いた灰皿にタバコをぎゅっと押し付けて、サンジはごろんと寝返りを打った。
 下の酒場で一杯ひっかけようかとも思ったが、眠くなっては困ると思い止めた。メリーからコーヒーでも持ってくりゃ良かった。かと言って、眠いわけでは全く無い。頭の中はぐちゃぐちゃして、目は冴える一方だった。
 ルフィに言われて気づいた。確かに、サンジは考えたかったのだ。
 昼間聞いた乾物屋の母娘の話を、まだサンジは消化し切れていなかった。
 母娘から聞いた「もうひとりのお父さん」の話は、サンジに静かに衝撃を与えた。
 自分にそっくりな人間がもうひとり現れた、などという話は、B級の怪談であったり都市伝説であったりの、どこか陰気な、負の雰囲気を纏っているはずなのに、あの母娘は実に懐かしそうに、どこか嬉しそうに語ってくれた。
  
 
 30年くらい前の話になる、とおばさんは言った。
 ある日、家族で夕飯を食べている時に、突然もうひとりのお父さんは現れた。
 母娘と、父、幼い弟と妹が住んでいた小さな狭い家は、玄関の扉を開くとすぐにダイニングルームになっていた。
 食事中にとんとんと玄関の扉が叩かれ、家族は顔を見合わせた。客が来る予定はなかった。父親に無言で顎をしゃくられ、当時8、9歳だった娘さんが小走りに玄関の扉に近づき、そっと開けてみると、そこには、今娘を玄関へやったはずの父親が立っていたのだ。
 家族全員がぽかんと口を開ける中、もうひとりの父はぼんやりと突っ立っていた。沈黙に耐えられなくなった娘さんが小さな声で、「お父さん……?」と呼びかけると、もうひとりの父は娘達の方をゆっくりと見て、にっこり微笑んだそうだ。そして、当たり前のように家の中に入ってきて、スプーンを持ったまま固まっている父親の隣に当たり前のように座ったのだ。
「初めは私達もびっくりして遠巻きにしてたんだけど、後から来たもうひとりのお父さんたら、当然のようにテーブルに置いてあったパンを食べだすし、お父さんも相当驚いてたみたいだけど、自分にそっくりなモノを追い出して他所で悪さでもされたらたまらないって言うんで、結局うちに泊める事になったのよ」
 泊めるっていうのも変な話なんだけどね、と娘さんが何だか楽しそうに言った。
「見た目は本当にそっくりでね」
 おばさんもくすくす笑った。
「うちのお父さんは木彫り職人だったんだけど、手の傷から何から、そっくりそのままで」
 ああ、とサンジは思った。品物が置かれている台の端、いくつか並んでいるころんとした木彫りの梟が、きっと彼の作品なのだ。
 それにしても、ゾロ2が現れた時と状況がそっくりだ。サンジはごくりと唾を飲み込んだ。しかも、おばさんも今、“見た目はそっくり”と言った。“見た目は”と。
「それでその、もうひとりのお父さんは、その、なんて言うか……実際のお父さんとは違うとこもあったんじゃねェかなー、なんて……」
 おばさんとはいえレディーに対して、まさか“もうひとりのお父さんはエロ亭主だったんですか”なんて聞く訳にもいかず、サンジがへどもどしていると、
「ああ、中身は本人と全然違ったねえ」
 サンジは思わず「……やっぱり!」と呟いてしまった。が、続いた言葉はサンジの想像したものと違っていた。
「うちのお父さんは、そりゃあもう亭主関白ってやつでね、無口で無愛想だし、虫の居所が悪いと私や子ども達に手を上げるなんてことしょっちゅうだったんですよ。でも、もうひとりのお父さんは、そりゃあ優しい人でねえ……」
 初めはぼんやりしていることが多かったもうひとりのお父さんは、その内表情もはっきりしてきて、何を頼んでもにこにこと引き受けてくれた。全く喋らなかったが(これもゾロ2と同じだ)、力仕事から子ども達の守りから食器の片付けまで、嫌な顔ひとつしなかった。
「ほんとは、もうひとりのお父さんも木彫りの仕事をやりたそうにしてたんだけど、こればっかりはお父さんが頑として仕事場に入れてあげなくてね」
 おばさんは苦笑いした。
「でも、もうひとりのお父さんも、裏庭の廃材なんかで色々作ってくれたんだけど、それがやっぱりお父さんの作るものとそっくりだったのよ。私、人形作ってもらったの覚えてる」
「それもお父さんは気に入らなかったみたいだね」
 母娘は、顔を見合わせてやれやれという表情になった。
「私、凄い覚えてるわー。もうひとりのお父さんがね、お母さんの肩を揉んでくれたんですよ」
「ああ、あったわねえそんなこと」
「ほんっと、お父さんがお母さんの肩を揉むなんて、ビックリを通り越して笑っちゃったわよ!あんな光景生まれて初めて見たもの!」
 コロコロと笑ってから、娘さんは口に笑みを残したまま眉を八の字にした。 
「そうしたら、本当のお父さんの機嫌がえらく悪くなっちゃって。いつまでそいつをここに置いとくんだ、さっさと追い出せって物凄い剣幕で怒鳴ったんですよ。“お前がいつまでもそいつにタダ飯食わせてるからだ”なんて言って、お母さんを殴ろうとして」
 サンジの眉間にぐっと深い皺が寄った。女性を殴ろうとするなんて、話に聞くだけでも不快だ。許せない。
「酷ェな」
「でもね、もうひとりのお父さんがかばってくれたんですよ。私の前でこう、ぱっと両手を広げてね、お父さんを睨み付けるもんだから、お父さん、赤くなったり青くなったりしちゃって」
 細められたおばさんの目が、どこか遠い所を見つめている。きっと、その瞬間のふたりの夫の姿が映っているのだろうとサンジは思った。
 そのまま3人とも、なんとなく黙り込んだ。
 がやがやと賑やかな市場にあって、この店だけ時間が止まったようだった。
「木耳とマッシュルームの瓶詰め貰えるかい」
「あ!はいはい」
 客に声をかけられ、我に返った娘さんがきびきびと動く。
「毎度ありがとうございますー」
 愛想良く客を見送って、娘さんはほう、とため息を吐いた。そして、
「まあ座って下さいよ」
と、サンジに店番用だろう椅子を出してくれ、母と自分のために木箱をひっくり返し椅子代わりにする。恐縮するサンジを残し、一旦店の奥に引っ込み、すぐ戻ってきた。
「……でも、まさか、今頃あの時の話が出るなんてねえ」
 言いながら、売り物の「きのこチップス(袋にそう書かれている)」を、奥から持って来たのだろう木皿にあけ、サンジに差し出した。
「あ、申し訳ない。あ、これ美味い」
「これね、母の手作りなんですよ。……それにしてもお兄さん、この島の人じゃないでしょう?どうしてそんな話知ってたの?」
 今まで聞く一方だった話を突然振られ、サンジはきのこチップスを噴き出しそうになった。しどろもどろになりながら、
「いや実は、オレの乗ってる船に、すん晴らしく聡明な考古学者が居て、色んな島の歴史を調べてんだけど、この島でそういう話を聞いたみたいで興味持っちゃって……!でも、結構色んな人に話聞いたんだけど、“知らない”とか“聞いたことあるような気がする”、みたいな話しかなくて、困ってたんだよホホホ~~」
 あれ、なんで隠すんだろうと思いつつ、サンジの舌はベロベロとごまかしの言葉を吐き、母娘は目を丸くした。
「へえ、うち以外でもそういうことがあったのかしらね」
「それは知らなかったわねー」
と言いながら、自分たちもきのこチップスをパリパリ食べ始めた。
「待って待って待って……お父さんのそっくりさんが現れた、って、凄い事じゃねェ?誰かに話そうとは思わなかったのかい?」
 サンジの問いに母と娘はそれぞれ首を傾げた。
「そうねえ、あんまりそういう気にはならなかったねえ」
「私も」
 え、ちょっと吞気過ぎねェ?とサンジの頭はぐるぐるした。こんな不思議なことがあれば普通なら、ちょっと聞いてよ今我が家ではこれこれこんなことが起こってるのよえー大変!双子の片割れが現れたとかじゃなくて!?違うわようちのお父さんは10人兄弟の末っ子よてな感じに近所に駆け込み盛り上がるものなんじゃないだろうか。それともここグランドラインでは、こんな事は騒ぐ程でもないのだろうか。しかし母娘は、
「まあ、言っても皆信じないだろうけどね」
「お兄さんが知ってたことの方が驚きよね」
等と話している。混乱してきたサンジは、とりあえず疑問を解消するべく質問を続けてみることにした。
「で、そのもうひとりのお父さんは今は何を……?」
 再び母娘は顔を見合わせた。おばさんの方が、それがねえと口を開く。
「何時の間にか居なくなっちゃったの」
「え」
「ふらっと何処かへ出て行ったきり帰って来なくてねえ。だから結局、うちに居たのは10日くらいだったかしらね」
「あー、そんなもんだった?もっと長かったような気がするけど」
「あんたは子どもだったからちゃんと覚えてないのよ」
 やはり、母娘はほのぼのと会話している。
「居なくなったって……。探したりはしなかったのかい?」
 サンジが尋ねると、おばさんは「ええ、ええ」と細かく頷いた。
「一応は探したましたよ。近所とか、いつもきのこを採りに行く山だとか。お父さんは夜釣りが好きだったから、もしかしたら海辺かしらねえなんて見に行ったりもしたけど」
「見事に居なくなったわよね」
 でもね、とおばさんは言った。 
「私は、もうひとりのお父さんが居なくなってしまったこと、そんな大したことだと思わなかったんですよ」
 おばさんがそんな風に言うのでサンジはビックリした。
「え?な、なんで?」
 おばさんはサンジの目を見て微笑んだ。
「私はね、居なくなってしまったお父さんと、本物のお父さんは、なんて言ったらいいかしら、……そうね、別の、違う人だとは思えなかったのよ」
『ゾロはゾロだぞ』
 船長の言葉と、強い瞳がぱっと甦り、サンジの心臓がどきりと跳ねた。
「性格は全然違ったんだけど、でもやっぱり、どっちのお父さんもお父さんだったのよ」
 さぞかしサンジが腑に落ちない顔をしているのだろう、おばさんはさらに話してくれた。
「それがね、もうひとりのお父さんが居なくなった後、お父さん、ちょっとふさぎこんじゃってね」
「え、折角気に入らない相手が居なくなったのに!?」
 サンジが驚くと、娘さんがニヤニヤした。
「ね、絶対落ち込んでたわよね。今思うとアレ、ライバルが居なくなってがっかりしたんじゃないの」
 おばさんは少女のように笑って首をすくめた。
「さあ。それはどうかわからないけど。あからさまに私たちに聞いたりしないけど、お父さんもあちこちこっそり探してたみたい。でも、結局ね、もうひとりのお父さんは帰ってこなかったんですよ」
 それからおばさんはまた、遠くを見るような目になり、大人の顔に戻った。
「それから少しずつ、ちょっとずつだけど……。丸くなったっていうか……優しくなったわね」
 娘さんも目を伏せて微笑む。
「そうね、確かに変わったわね」
 母娘にしか分からない共通の思いが二人を取り巻いているようで、サンジは何と言ったものか分からなくなった。「あー、えーと」と声を絞り出す。
「良かったらお父さんとも話しさせてもらってもいいかな?本人の話も聞きてェんで」
 すると、おばさんはとても残念そうに言った。
「ごめんなさいねえ。お父さんねえ、亡くなったの。4年前に」
「あ、そうだったんだ……」
 だからか、とサンジは納得した。夫の話をする時、おばさんの目が、どこか懐かしそうに、寂しそうに、愛おしそうに、まるで柔らかなサテンの様に色が変わるのは。
「山に木を探しに行ってね、沢に転落しちゃったの」
 馬鹿よねえと呆れた様に言う娘さんの瞳にも、薄っすらと水の膜が張っている。まだ、たった4年だ。
「不思議なんだけどね、亡くなる前のお父さんは、急に現れて居なくなっちゃったもうひとりのお父さんと同じ表情をすることがよくあって、相変わらず偏屈なところもあったけど、それでも私は、やっぱりあの時のお父さんは、お父さんだったのね、って思うんですよ」
「お母さん説明下手過ぎ」
と、娘さんが笑う。
「だってそう言うしかないもの。やっぱり両方とも、お父さんだったのね、って」
 娘に反論してから、おばさんはサンジに向き直り優しく笑った。


 もう一人のお父さんがどこから来たのかとか、どうして現れたのかとか、どこへ行ってしまったのかとかは、私達にとってどうでもいいことなの。
 だってあの人は、確かにお父さんだったのだから。




つづく

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超久しぶり

皆様お元気ですか?和です!
日記じゃなくて週記になってますね……すみません!
最近、サン欠だけでなくじゃん欠です……。
じゃんぴを立ち読みする!!ただそれだけのことを、家族に阻止?されています。
月曜日、「コンビニで電話料金払ってくるわ!!(和は引き落としにしてないのですよ)」と出かけようとしたら、姉1に「わざわざ今行かなくても明日仕事行くときでいいんじゃないの?」と止められ、「ああ……そうやね……」とすごすご引きさがる。
火曜日、仕事帰りにコンビニに寄ろうと、雨の中無理矢理自転車で出勤。仕事終了後、雨も止み、ほくほくしながら職場を出たら、車で迎えに来てくれている母……。
電話代払ってくるから!とコンビニに寄るも、母が車で待っているのでわんぴとバブしか読めず……。
水曜日、「今日は自転車で帰ってくるから!」と宣言したにも関わらず、夜遅いというのと風が強いからという理由で、姉1が車で迎えに来る……。

あんたら過保護すぎるんじゃあ!!!

あたしゃもう大人も大人、大の大人なんですが!!!!
……もう今日は木曜日。じゃんぴなど置いていないに違いない。
ぎんたま読みたかったー。ネウロもーー。他のもーー。←他のって。
引越し前の家は、とてもじゃんぴを読みに行きやすい環境だったのに~~!!週の終わりに近くてもじゃんぴが売れ残っているお店があったのに~~!!
え?大の大人がそんなことでゴネるな、と。そうですか。
ああ、うちが喫茶店ならいいのに。そうしたらお店のお金で公にじゃんぴ買い放題(腹黒)


はい、もう忘れ去られていると思いますが、参加型小ネタの続きです。ちょーーーう久し振りですみません!!
カテゴリ「参加型小ネタ」より、以前の分を読み直して頂いた方が良いかもしれません……。それほど間が空き過ぎました。
しかも、またもやまだ選択肢が出ません。
いろいろすみません。
人としてすみません。



 朝食の準備を早めに済ませ、サンジの次に起きだしてきたウソップに後を任せると、生鮮品を求めてサンジはひとり朝市に出た。
 停泊中毎日この市場には訪れていたが、やはり朝市の賑わいは格別だ。
 明日にはログが溜まる。いつでも出港できるようにしておいてね、との愛しいナミの言に、張り切って市場を闊歩している、つもりなのは気持ちだけで、寝不足で重い体を、タバコで無理矢理宥めすかし歩かせている、というのが正直なところだ。
 それでも今日は、いつも以上に早起きし、船を出た。
 ウソップに告げた、「早く市場へ行かないと新鮮なものが売り切れる」というのは、真実半分口実半分だ。朝食の給仕をしてから出てきても何も問題なかったのだが、ゾロゾロの顔を見たくなかった。もううんざりなのだ、ゾロのことで煩わされるのは。
 雑多な人ごみを縫いながら、旬の秋食材を検分しているうちに、ぼんやりしていた頭ははっきりし始め、サンジはいつもの調子を取り戻しつつあった。やはり仕入れは楽しい。
 実りの秋島に住まうここの住人たちは、皆穏やかで優しい。サンジのイライラした気持ちが、おおらかな島の人たちとのやり取りで癒されていく。
 だから、ふらりと立ち寄った露店の店先の籠に盛られた松茸を見て、こいつを炭であぶって醤油を垂らして出してやったらゾロは喜ぶだろうなあと思いつくくらいには、ゾロへの怒りも治まっていた。ゾロが悪いわけではないというのは頭ではわかっている。ゾロが2人になって一番戸惑っているのは、きっとゾロ本人だ。
 店番をしていた、つやつやほっぺたの人が良さそうな奥さんが、うちの干ししいたけは肉厚で、だしを取っても戻して食べても美味しいですよと話しかけてくる。サンジは、干ししいたけを大袋で3つ、干し柿を2袋、松茸を一山注文した。
 もう一人のゾロも、松茸は好きだろうか。きっと好きだ。いつも本物(?)のゾロと同じ物を同じように好んで食べている。
 購入したものを奥さんが袋に詰めてくれている間、彼女の綺麗な肌と草木染らしいエプロンを褒めそやしながら、そんなことを考えていたら、言葉の方が勝手に口からぽろりと飛び出した。
「ところで、この村で、人が増える話なんて聞いたことないよね?」
 思わず尋ねてしまったが、返答に期待などしていなかった。今まで住人には、「さあ?知らないね」と首を傾げらればかりだ。
 が、今回は反応が違った。
「人が増える話?」
 鸚鵡返しに呟いた奥さんの目が、始めは少しずつ、段々大きく見開かれる。そして突然大きく振り返った。
「ちょっと、お母さん、お母さん!来て!」
 暫くすると露店の影から、おばあさんと呼ぶにはまだ早い年配の女性がひょっと顔を出した。
「なんだい、大きな声を出して」
 大きな籠を手に姿を現したおばさんは、突然の展開にあ然と突っ立っているサンジと目と合うと、「いらっしゃいませ」とゆったりと笑った。店番をしていた奥さんも、20年くらい経ったらきっとこんなおばさんになるんだろうなとサンジは思った。よく似ている。娘さんの方は興奮したように少し頬を赤らめて、
「このお兄さんが、人が増える話を知らないかって!あったでしょ、うちでも。あったじゃない!」
 なんだって、と目を剥くサンジとは対照的に、おばさんは一瞬訝しげな顔をした後、ああ、と大きく頷いた。
「あったわねえ、そんなこと。懐かしい」
 目の端にしわを寄せて笑う、その表情がとても優しい。軽い混乱が解けないまま、サンジは曖昧な笑みを浮かべた。


つづく




後ほど、拍手お礼にまた来ます!!


と、いうわけでまた来ました!和です。
今日は9時間以上働きましたが、毎日じゃないならOKOK!!
私の後に前部署へ入った男の人は、退職してしまいました……。可哀想に……。


11日、12日、本日と拍手して下さった方ありがとうございましたー!!

拍手[0回]

・・・拍手お礼ですvv

また選択肢が出ません

こんばんにゃ!和です!
選択肢まで辿り着けてなくて申し訳ないのですが、ちょこっとだけ参加型小ネタの続きです。



 その日、皆より遅い時間に、少しだけ収穫を得て帰ってきたのはロビンだった。
 ここは小さい島だ。旅人が「人が増える話」を聞きたがっているという噂はいつの間にか村長にも届いていたらしい。島の事を知りたいのならばやはり長のところへ、と訪ねて行ったロビンは、考古学者だと名乗ると大歓迎され、そのまま夕食に招かれる事態にまでなった。あまりこの島を出たことがないという60代半ばくらいの村長は歴史が大好きだそうで、諸国の話を子どものように目を輝かせてロビンにせがんだらしい。
 しかし肝心の「人が増える話」は、幼い頃に祖父から、若い頃に近所の奥さんから、聞いた覚えはあるが、詳しくは知らないのだそうだ。
「誰も書物のような記録に残すことなく、でも確かに話は伝承されている。興味深いわ」
 村長の所から戻ってきて、その話をクルー達に伝えたロビンが、少し目を細めて笑う。
「あるってことは確かなのに、村長も村の人も調べようと思わねェのかな」
 チョッパーが不思議そうにロビンに尋ねる。
「そうね、どうしてかしら。そこにも興味があるわ」
 フフッと笑うロビンの唇の形が美しくて、思わずサンジは目をハート型にして見惚れてしまった。やっぱりレディーは最高だ!!
 幸せでほわほわと笑っていると、強い視線を感じた。
(……ゾロだ)
 2人のゾロが、サンジを見ている。だが、ひとつは怒りに満ちて。ひとつは熱に満ちており。
(……オレにどーしろって言うんだ)
 なんでこんなややこしいことになっちまったんだ。サンジは泣きたくなった。
(……ゾロが悪ィ)
 ゾロが。「性欲なんてなくなりゃいい」なんて男としてあるまじきことを言うから。だからオレはつい可哀想だと思っちまって。
 ――でもやっぱり自分が悪いのかもしれない。
 大剣豪になろうって男に軽々しく触れたりしてしまったから。流されてしまったりしたから。
 ゾロの視線はサンジから離れない。
 違った意味を持った2つのそれはサンジに突き刺さる。突然、ゆっくりと背中を辿るゾロの指の感触を思い出し、サンジはぶるりと身を震わせた。
「サンジ君?聞いてる?」
 ナミに呼ばれて我に返った。
「ゴメン!なんだった?」
 もう、とナミが少しだけ尖らせた唇もまた可愛かった。レディー最高!!
「だからね、ログは明後日の早朝には溜まるらしいから、明日には買出し済ませといて、いつでも出港できるようにしておいてくれる?どうなるかわかんないけど」
「任せてナミさん!」
 諸手を挙げて返事をして、在庫チェックしてきまーす!とラウンジを飛び出す。おい今からかよ!?とウソップの驚いた声が閉じかけた扉の向こうから聞こえたが、応えることなく階段を駆け下り倉庫へ入る。
 電灯もランプも灯さない倉庫内は真っ暗だ。サンジはその場に座り込んだ。
「……クソ~~~~……」
 ダメだ。まだ体が熱い。自分が信じられない。レディーが最高なのに。あんな、ナミさんやロビンちゃんが居る前で。


 確かにゾロに欲情したのだ。




 在庫チェックが終わった頃には、皆もう眠りについていた。ゾローズはと言えば、ナミの命令で今日はラウンジに籠っている。腰と腰を紐で繋いだらしい。女部屋へ戻るナミがサンジに教えてくれた。
 さぞかしゾロが苦い顔をしているだろうと思うと、ちょっとだけ笑えた。


 夜中、男部屋のハンモックでうとうとしている時に突然覆い被さってきた黒い影を、サンジは渾身の力で蹴り飛ばした。それはそれは物凄い音が船中に響き、クルー全員が飛び起きた。
 共にラウンジに押し込まれたはずの片割れがこっそり抜け出したことに気付かず、居眠りをしてしまった剣士は、監督不行き届きだと航海士に拳骨を喰らった。
 明日になったらハッチに鍵をつけるよ、と狙撃手がコックを慰めたが、怒りに震えるコックの眉間の皺はずっと消えなかった。
 


 そんなこんなで更けていく、4日目の夜。




 つづく


 

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・・・拍手お礼vv

懺悔の値打もない

参加型小ネタ続きです!
……最後にお詫びがあります……。




 次の日の朝食後からゾローズを船番に残し、クルー達は情報収集を始めた。
 サンジも食料の調達をしつつ、街の人達に「突然自分そっくりのヤツが現れるとか、人が増えるなんて話聞いたことねェか?」と訊ねて回った。だが皆怪訝な顔で「そんな話は聞いたことない」と言うばかりだ。
 夕食前にはきちんと船に帰ってきたクルー達も、「知らねェって言ってたなー」とか「そういや聞いたことあるようなないようなみたいな曖昧なことしか聞けなかった」とかで、めぼしい情報を得た者は誰一人居なかった。
「6人で手分けしても大した話も聞けないなんて、この島特有の現象じゃないのかしら……」
「まだ結論づけるのは早いと思うわ航海士さん。土地土地には、意外と地元の人でも知らない歴史が隠されているものよ」
 あーあ、と椅子の背もたれにどっと体を預けたナミを、ロビンが優しく慰める。
「まあでも今のところ、ゾロが2人になって困ることと言えば、サンジが襲われそうになってるってことだけじゃねェか……?」
「“だけ”ってななんだこの鼻野郎が!!」
「食費を忘れないでよ!食費は大きいわよ!
 ナミとサンジに同時に鋭い口調でつっこまれ、ウソップはあわあわしたが、
「けけけけどさあ、悪いことばっかじゃねェだろ?ゾロが増えたってことは、ゾロの戦力も2倍になったってことだぜ?」
「まあ、それはそうなんだけどね……。って、頼りにしてるっぽく言ってる割にはあんた全然ゾロ2に近寄ろうとしないじゃない。ルフィやチョッパーは平気で絡んでるのに」
「だってよーなんか嫌なんだよ!まだ何者かもわかんねェしさあ……」
 話題の主役であるはずのゾローズは、全く会話に参加せず、相変わらず席は離れているが見事なシンクロ率で夕食をガツガツかっ込んでいる。ゾロ達の分の肉に手を出そうとしたルフィのゴムゴムの腕を弾く動きも無駄がない。
「ケチ!!ゾロゾロのケチ!!2人居るんだから1個くらいオレにくれ!!」
 ルフィの抗議もゾローズは完全に無視だ。
「……凄く仲良しな双子に見えるわね」
「仲良しなんて可愛いもんじゃないけどね」
「でもさあ、このままゾロが2人だったら、どっちが大剣豪になるんだろうなあ」
 チョッパーが無邪気に言った途端、ゾローズの動きがぴたりと止まった。バチバチと火花を散らしながら睨み合う。睨み合ってるせいで、嬉々としたルフィに次々と肉を奪われている。アホだ。
「お肉盗られても大剣豪は譲れないんだ……」
 ナミが呆れたように肩を竦めた。
「ていうかゾロ、あんたちゃんと喋りなさいよ。黙られるとどっちがどっちかわかんないんですけど」
「え?お前わかんねェのか?どっちがゾロか」
 意外そうにウソップが目を見張られ、ナミの方こそ意外そうに、
「メリーに帰って来た時、甲板で二人してブンブン重し振ってた時は全然わかんなかったわよ。なんかゾロ2も始めはぼんやりしてた癖に1日経ったら凄くゾロっぽくなっちゃったじゃない?え、あんたすぐわかんのウソップ?」
「おお、だって全然違うもん」
「何言ってんだウソップ、一緒じゃねェか!!ゾロじゃねェけどゾロだからな!」
 ぎゃんぎゃんと騒ぐ面々に、サンジは頭を抱えたくなった。
 と、ルフィに食いつくされ食べる物がなくなってしまったゾロ2がぱんっと手を合わせ(“ごちそうさまでした”のつもりなんだろう)、使い終わった皿をがちゃがちゃと重ねるとシンクに運び出した。こういう行為はサンジが喜ぶが、ゾロにはできない芸当で、その動きを頬杖をついて横目で見ていたナミが「ほんと分かってる。タラシね……」とうっすら称賛した。
 皿をシンクに置いたゾロ2は、テーブルの端の席でゆっくり食事を取っているサンジへと歩み寄る。
「ほらね、意思が芽生えてきたみたい。自分から動いてるじゃない?」
 ナミがぼそぼそと囁く中、ゾロ2はサンジの横に立った。
「……んだよ。何か文句あんのか、ああ?」
 ナイフとフォークを持ったまま、サンジがゾロ2をじろりと睨み上げる。勿論、すぐ出せるように足は準備済みだ。ゾロ2が手を伸ばしサンジの頬に触れようとするのを「うぜェ!」と避けたが、ゾロ2は諦めず、サンジの頭を引き寄せると、髪にちゅっと音をたててキスをした。クルー達の間にビュウっと寒波が吹き荒れる。
「…………“美味かった、御馳走さん(低い声)”」
「やめてロビン!アテレコすんのやめて!」
「ててててんめェ!!」
 真っ赤になって怒るサンジに微笑みかけ、更に彼を背後から抱き締めようとしたゾロ2は、青筋を立てたゾロによってラウンジの外に連行されてしまった。が、扉の向こうでどかどかと激しい音がする。見に行った船長が、
「ゾロゾロがプロレスやってる!オレも入れてくれ!」
と飛び出していった。
「……サンジ君にしか害が無いって?」
「ハハハ……船は壊さないでね君たち……」
 ナミに睨まれ、ウソップが乾いた笑い声を上げる。
 サンジは冷汗がじっとりとにじんでくるのを感じていた。今日はゾロゾロをラウンジに押し込んで、男部屋のハッチには鍵をかけて寝た方が良いかもしれない。 


 
 こうして、3日目の夜も更けていった。
 



 
 次の日の朝になると、ゾロ2は更に自由に生き生きと動き回るようになっており、すっかり寝過ごしたゾロを出し抜いて、朝食を用意するのに集中していて無警戒だったコックに抱きつきシャツの隙間から手を突っ込むという狼藉を働き(しかも腰辺りになんか固くなったものを押し付けられた)、早朝から船内にサンジの悲鳴と怒号が轟き渡る事態となった。
 朝っぱらから無駄に疲れてしまったクルー達は、一刻も早くなんとかしなければと、ゾローズを船番に残し、それぞれ街へ向かった。
 チョッパーと一緒に船を出たサンジは、ふっと最初の晩のことを思い出し、ぴこぴこと隣を歩くチョッパーに
「そういや、変な感じがするって言ってたろ?あれどうなった?」
と訊ねてみた。
「うーん、あの日だけだったみたい。もう平気だ。変な感じしねェ」
 何だったんだろうな~とチョッパーも首を傾げるばかりだ。
 市場では、珍しい山の幸とチョッパーが欲しがっていた漢方薬は手に入れることができたが、人が増えるという話については、相変わらず大したことは聞けなかった。
「……なんかもうどうでも良くなってきた」
 煙草の煙を吐き出しながら、薄く隈を作った半目で呟くサンジにチョッパーが「ええっ」と慌てる。
「いっそのこと、ゾロを二人とも海に放りこんじまったらいいのかもしれねェ。オレの安眠の為に」
「目が真剣で怖いよサンジ」
「冗談だ」
 口を歪めて笑って、サンジはチョッパーの帽子を揺さぶった。チョッパーがエッエッエッと笑う。
「……でも」
「?」
「そしたら楽だろうなあ……」
 サンジの呟きは、チョッパーには聞こえなかったらしい。不思議そうに見上げてくる顔が可愛かった。
「……メリーに帰るか。夕飯は何が良い?」
「んとな、久しぶりにカレーが食べたい!」
「んな簡単なもんで良いのかよ」
「サンジのカレー大好きだもんオレ」
「よし、じゃあ今日はシーフードカレーマッシュルーム入りにすっか!」
「やほー!」
 そんな親子丸出しな会話をしながら、二人は船に帰るのだった。


つづく





申し訳ありません!!思ったより長くなってしまって設定した選択肢のところまで辿り着けませんでした!!(平伏)
いったんぶったぎってここでアップ!今回は選択はなしです本当に申し訳ありません……!!


24日に拍手して下さった方(しかもいろんな時間帯に)ありがとうございましたー!!

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・・・拍手お礼ですvv

寒いと眠いよ?

寒くなってきました。毎年毎年毎年言うてますが、冬眠したいです。
お待たせしました、参加型小ネタの続きです!




 「ゾロ」はゾロじゃねェけどゾロ。
 船長の言葉に、クルー達は顔を見合わせて全員黙り込んだ。そんなこと言ったって、じゃあこいつをどうするんだよという雰囲気になりかけた瞬間。
 「ゾロ」の腹がぐぐぐうううと鳴った。
「……腹減ってんのか」
 無意識に出たサンジの問いに呼応するように、「ゾロ」の腹はもう一度ぐうううと大きく鳴った。
 こうなるともうサンジは「ゾロ」を放っておくことはできない。ゾロを風呂に行くよう蹴り出し、「ゾロ」の分の食事作りに取りかかった。
 その間、チョッパーは「ゾロ」を椅子に座らせて、血圧を測ったり、口をあーんと開けさせて喉の奥を覗いてみたり、聴診器を胸にあててみたり、膝を小さなハンマーみたいなのでかこーんと叩いてロビンに「脚気の検査は必要ないんじゃないかしら……」と呟かれたりしていた。チョッパーもかなり混乱しているらしい。しかしどんな検査をされようとも、「ゾロ」は文句も言わずに従っている。その様子をテーブルに頬杖をついて見ていたナミは、
「なんか……大人しいゾロって不気味よね……」
「大人しいっつーか、自分の意思がねェみたいだよな。……サンジのこと以外」
「長ッ鼻。それ以上言うな」
 ウソップは小声で言ったつもりだったがサンジにはしっかり聞こえていた。苛々とフライパンを振りながらチョッパーに尋ねる。
「で、どうなんだドクター?そいつが何者かわかったか?」
「うーん、血圧も脈拍も正常、健康体だな。虫歯もないし、体の傷までゾロとおんなじだ」
 首を捻るチョッパーに、ルフィが嬉しそうに笑った。
「だーかーら言っただろ?ゾロじゃねェけどゾロだって!サンジーオレにも肉!!」
「やなこった」
 サンジが、もうもと湯気の上がる和風きのこパスタを大皿に移した時、バスタオルで頭をがしがし拭きながらゾロがラウンジに戻ってきた。ぼんやりとテーブルに着いている「ゾロ」を目にすると、不快そうに顔を顰め、「ゾロ」から一番遠い席に陣取る。
 「ゾロ」の前に皿を置こうとしたサンジに、ナミが、
「あ、そいつの視界に入らない方が良いわよサンジ君。私が置いてあげる。貸して」
「おおおナミすわ~~んvvなんて優しいんだッッ!!」
「これ以上キモいゾロを見たくないのっ!!」
「……すいません」
 しゅーんとするサンジに、苦虫を噛み潰したようなゾロ。微妙な空気が流れる中、「ゾロ」は、ぱんっと勢いよく手を合わせると、箸で勢い良くパスタを食べ始めた。
「……食べ方までそっくりだな」
「なんだか急に生き生きしてるわね。ぼーっとしてても3大欲求には忠実なのかしら」
「あーもう疲れたわ……。サンジ君、紅茶のお代わり貰える?今度はダージリンで」
よーーろこんでェ~vv!ロビンちゃんは?」
「私も同じもので良いわ」
「了解vv」
「ところでこいつは、今日どこに寝かせたらいいんだ?」
 ウソップの呟きに全員がはっとなり、その視線が静かにサ
ンジに集中した。 
「……え?」
「襲われる」
「絶対襲われるぞ」
「襲われるのか?なんで?」
「襲われるわね」
「夜這いか……」
「間違いないわ」
「え、えーーー!?」
「サンジ君、寝込みを襲われない様にくれっぐれも気をつけてね。……頑張って!」
「ナミさあ~~~ん」
 両拳を可愛く握り締めたナミの激励に、サンジの眉毛がへにょんと下がる。
 ドスッという音に皆が目をやると、ゾロが、鶏モモ肉のきのこ詰め(ルフィから死守分)にぶっすりとフォークを突き立てていた。何故かこめかみに青筋も立てている。
「今日の見張りはオレがやる」
「……何エラそうに言ってんの。当たり前でしょ、昨日船番サボったんだから」
「ついでにそいつも見張っとく。それでいいだろ」
 ふてぶてしく宣言して、ゾロは肉に齧り付いた。
「……どういう風の吹き回しよ?」
 意外そうに眉を吊り上げるナミに、
「船長がそいつをオレだっつーんだったら、不本意だし理不尽だしムカツクがしょうがねェ。オレが責任持つ」
 人数分のティーカップを温めていたサンジが勢いよく振り向く。
「はっ、居眠り剣豪が何を見張るって?冗談じゃねェ、自分の身くらい自分で守れる」 
「とにかく、これはオレの領分だ。コックは黙ってろ」
「なんだてめェその言い方……!」
 キレかけたサンジの体を、咲くように現れた何本かの手が包み、途端にサンジはメロメロになった。
「あはぁ~んロビンちゅわわ~んvv」
「今日はもう遅いから、剣士さんの言う通りにして皆休みましょう。そして明日街で情報を集めましょう」
「仰せの通りにーvv!!」
 ゾロの眉間の皺がぐっと深くなったのをくすりと笑い、ロビンは船長に向き直った。
「どうかしら船長さん?」
「んん、いいぞー!ヒステリーを追うのが海賊だ!」
「無理してカタカナ語使おうとすんな、可哀想なおつむの出来がバレバレだぞ」
 マジメな顔で頷く船長にビシリと突っ込んだサンジは、棚に茶葉を取りに行こうとしたのだが、
「って、おあ!?」 
 油断していた。いつの間にか食事を終えていた「ゾロ」に腕を引っ張られたサンジは、背中から「ゾロ」に抱き込まれる形で椅子に座らされてしまった。
「や、止めろこのクソ野郎!」
 ジタバタと暴れてはみたが抱え込まれて蹴りが出せない。「ゾロ」はぎゅうっとサンジを抱き締めると、首筋に額を擦り寄せてきた。思わずサンジは叫ぶ。
「ぎゃーー!!助けてナミさんロビンちゃーーん!!」
 が、サンジの首根っこを掴んで、凄い力で「ゾロ」から引き離してくれたのは。
「……てめェいい加減にしろ、オレの姿かたちでこれ以上フザけたことするんじゃねェ……!!」
 おお、ゾロの体からなんか立ち昇っている。と、皆が思った。黒手拭いを巻いていないのが不思議なくらいの剣呑さだ。
 自分の腕の中から居なくなってしまったサンジを見つめていた「ゾロ」の目がゆっくり移動し、ゾロの目と合わさったその瞬間、「ゾロ」はがたりと立ち上がり、ゾロをぎらりと睨んだ。
「おお!ゾロツーが新たな反応をしたぞ!ぼーっとしてるだけじゃねェんだな」
「サンジを取り合ってるみたいに見えるぞ」
「取り合ってんでしょ」
「ゾロワンはどう出るか!?行けー!ゾロワン!」
 クルー達がひそひそと小声で勝手に盛り上がる中、「つーかてめェこそいい加減にしろこのクソ腹巻が!!」と怒鳴ったのはサンジだった。ゾロは「ゾロ」からサンジを守るようにしっかりと抱き込んでいて、その太い腕を外そうとサンジは真っ赤になって暴れる。はっとしたようにゾロが腕を緩めた瞬間、サンジは器用に蹴りを繰り出し、「見張りするっつーなら見張り台行って来い!!」とどかんどかんとゾロと「ゾロ」をラウンジの外に蹴り出した。幸い、機転を利かせたウソップが先回りして開けておいたお陰で、扉も壊れることなく、大変美しい形でゾロ達は甲板に落ちていった。
 顔を真っ赤にして肩で息をしていたサンジだったが、「コックさん、お湯が沸騰してるわ」というロビンの指摘で慌ててコンロに向かう。
 クルー達も再びテーブルに着いて、「ゾロ」のことを話し始めた。
「まあとにかく、ゾロとそっくりなヤツを放りだすのも気が引けるし、暫く様子を見る……ってことで良い?」
「そうね、まだ敵かどうかもわからないし、船長さんは剣士さんだって言ってるし」
「違う違う。ゾロじゃねェけどゾロなんだ!」
 テーブルに残った食べ物をキレイに平らげながらルフィが訂正する。
「しかし、ここはグランドラインだから100歩譲ってゾロが増えるのは有り得なくもないとして、なんでまたホモなんだろうなー、サンジ限定の」
 サンジが並べていたティーカップ同士がガチャンと激しくぶつかった。
「ちょっと大丈夫?大切な備品なんだから割らないでよ?」
「ハハハ、ごめんね、ちょっと手が滑って……」
「へー、あのゾロはホモなのか!」
 チョッパーが黒い目をぐりぐりさせながらウソップに尋ねる。
「ホモだろォ!?だってサンジにキスしようとしたんだぜ!?ベタベタ触ってたし、なあサンジ?災難だったな!」
「ああ……」
「有り得ねェよなホモのゾロなんて!男の尻追っかけるゾロなんてオレ絶対見たくねェ!ってさっき見ちまったけどさ、偽ゾロだけど。あんなんゾロじゃねェよ!お、サンキュー!」
 目の前に置かれた紅茶をウソップは啜り、ほおとため息を吐いた。
「明日っから大変そうだよな……」
「大変なのはサンジ君でしょ、あんたじゃないわよ……あー良い香り。……サンジ君?」
 エプロンを取ったサンジが扉に向かうのを、ナミが呼び止めた。
「オレ、風呂入ってくるよ。先にごめんね?」
「良いわよ。お湯張ってゆっくり浸かってきて」
「ありがとナミさーんvv」
「もう一人のゾロに乱入されないようにね」
「意地悪なこと言うナミさんもステキだ~vv」
 ハートを飛ばしながらラウンジを出てゆっくりと扉を閉めると、サンジは胸ポケットから煙草を取り出し火を点けた。吐き出された煙が闇に薄らいでいくのを無意識に追う。と、自然と見張り台に目が行った。陸につけているのだから、本当は見張り台に居る必要なんてないのに、どうせ言われた通り二人して狭い場所に詰めているのだろう。
 サンジは、ぐっと唇を噛みしめた。




つづく



と、言う訳で、結果はの、「てめェには渡さねェ!!サンジをエロゾロから守る!!」でした!!

これはもう大接戦でした!一時は2に決まりかけ、頭の中で続きを考えたんですが、最後の最後で大逆転。
参加して下さった皆様ありがとうございました!!
段々、前回とのつじつま合わせが大変になってきました(笑)


では第5回目の選択肢です!
この後本物のゾロは、


1・お前のことが好きだ。サンジに告白してくる。

2・お前のことなんて好きじゃねェと言ってくる。



続きを読みたいと思われた番号を、コメント不要ですので拍手でぽちりとお知らせ下さい!
うわーうわー!どっちになるんだろう!!←和が楽しみ。
よろしくお願いします!!
拍手のお返事少々お待ち下さい……!!

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ややサンジ。

先日、裏山さんのサイトに遊びに行ったら、「8832」番を踏みましたー!!
ややサンジ」ですよー!!
……「ややサンジ」ってなんか微妙だな。
拍手で裏山さんに報告しようと思ったけど、「サンジオタクうぜェ!!」って言われたら嫌なのでこっそり去りました……。和です!!(長ェ!!)(裏山さんは←な酷いこと言いません・笑)(裏山さんのおおふりサイトへは、リンク・お友達サイト様からどうぞ!!)


頭から「キャーーラメルサンジーー☆」というフレーズが離れません!!!
yosukeさんに大変良いものを教えて頂きました……ほくほく。


それでは久々になってしまいましたが、参加型小ネタの続きです!






「オレが、居る」

 


 まるで、扉の前に立つゾロから分裂したように、ラウンジに入ってきたのは果たして「ゾロ」だった。顔や体つきは勿論、ゾロほどうす汚れていないというだけで服装まで瓜二つ。その場に居た誰もが絶句した。
 まだ呆然としたままのゾロの隣に立った「ゾロ」は、ご丁寧に腰に3本刀をもさしていて、いつもゾロがするように首をごきごき捻って鳴らした。本当に、双子か、もしくはゾロそのものに見えた。
「ゾロが……2人……!」 、
 ナミの呟きに我に返ったのか、ゾロがぎらりと「ゾロ」を睨んだ。さっと刀に手をかける。
「なんだてめェは!!」
 怒鳴られた「ゾロ」はゾロの方を向いたが、その目はなんの感情も映していない。敵意も何も無い。
「ゾゾゾゾロ、止めろ、斬るな、なんかヤベェってそいつー!!“そいつには関わってはいけない病”がー!!」
 椅子の背の後ろにさっと逃げ込んだウソップが、半泣きになりながら叫ぶ。対照的に船長は目を輝かせてはしゃぐ。
「すっげェェェェ!!ゾロが2人だ!!ゾロゾロだ!!分身の術か!!?」
「ドッペルゲンガーじゃないかしら。もうすぐ死ぬのね」
「ブラック過ぎるわよロビン!!」
「ぎゃああああゾロ死ぬのか!!?医者あああああ!!!」
「剣士さんが2人ということは……、剣士ーズ……?キ○ンシーズと似てるわね……」
「ちょっと何それ、キ○ンシーズって」
「あら、航海士さんはキ○ンシーズ知らないの?嫌だ、世代の差かしら……」
「オオオオレ、知ってるぞ!!ドクトリーヌの映画コレクションの中に入ってたんだ!!」
「つーか何冷静にこの場と全然関係ない話してんだお前ら!!……だから止めろってゾロ、斬っちゃダメだってー!!」
 騒然とするクルー達などまるで気に止めない様子で、「ゾロ」がゆっくりとラウンジを見回す。が、固まるサンジの姿を見止めた途端、纏う空気ががらりと変わった。
 「ゾロ」は、思わず後ずさるクルー達の前をつかつかと大股でサンジに歩み寄ると、腕を伸ばしその細い腰をぐいと引き寄せた。そして突然のことに口をあんぐり開けたサンジの顎を、ガッと掴んだ。ゾロが慌てたように叫ぶ。
「おい!!」
「な、にしやがんだてめェ……ッ!!」
 こともあろうか唇に唇を押し付けようとしてきた「ゾロ」を、サンジは渾身の力で蹴り飛ばした。
「ひいーーー!!」
 瞬間的に伏せたチョッパーの頭上ギリギリを「ゾロ」が飛んだ。ラウンジの壁に叩きつけられた「ゾロ」は、しかし、何事も無く身を起こすと、ねっとりとした視線でサンジを見つめたまま、上唇をぺろりと舐めるとニヤリと笑った。クルーたちの顎ががぼんと外れ、サンジの血の気がざあっとひき、ゾロの髪がぶわっと逆立つ。
「ぎゃーーー!!キモい!!」
 ガマン出来なくなったのだろう、ブツブツと全身に鳥肌を立てたナミが絞り出すような悲鳴を上げ、投げつけたミュールの踵がゾロの額に直撃する。
「いやオレじゃねェえだろ!!」
 額から血をダラダラ流しながらナミに抗議をした後、ゾロは鬼のような形相で「ゾロ」に近づくとその胸倉を掴み上げた。
「……てめェ何モンだ……!?」
 殺気を放つゾロとは対照的に、ゾロを見る「ゾロ」の目は、先程の熱が嘘のように、またスッと感情を映さなくなった。
「おい!!答えやがれ!!」
 ゾロに揺さぶられ、「ゾロ」の頭がぐらぐら揺れる。まるで暖簾に腕押しな状態に、ゾロは苛立たしげにきつく舌うちした。
 流石のナミも、両手の平を両頬をあてオロオロする。
「何これ……どうなってるの?ていうかどうしたらいいの?」
「あ!!もしかして、ゾロの生き別れた一卵性双生児の兄弟とかじゃねェ!?」 
「ええ?ゾロってソーセージだったのか!?すっげえええええ」
 ウソップのテキトーな発言に、混乱したチョッパーが本気でビビる。
「兄弟なんていねェ!!」
 全身で怒鳴り、ゾロは鬼徹をずらりと抜くと「ゾロ」の喉元にぴたりとあてた。
「てめェ、吐かなけりゃこのまま掻っ斬るぞ……!!」
「おい止めろ!!無抵抗なヤツを斬るな!!」
 ゾロの本気をビリビリと感じて、慌ててサンジは間に割って入った。背中に「ゾロ」を庇う形になる。と、「ゾロ」は嬉しそうにサンジの右手を取り、その甲に音をたてて口づけた。
「ぎゃあああああ何すんじゃーーー!!」
 「ゾロ」の方は全く見ていなかったためその思いがけない行動に気づかなかったサンジは、ぶんぶんと腕を振って「ゾロ」の手を振り解いた。
「てててんめェェェェ!!んなことしてる場合か空気読め!!斬られる所だったんだぞ!?」
「……なんだかこの剣士さんは、コックさんにだけ興味があるみたいね」
 剣士ーズ発言以来黙って状況を見守っていたロビンが小首を傾げながら言った。
「ええ!?なななに言ってロビンちゃ」
「ほら、今も、こんなに剣士さんが怒ってるのに、コックさんのことしか見てないでしょ??熱い視線ね」
「熱い視線ってのは止めてロビンキモすぎる!!もーー!!間に入ってやってよウソップ!!」
「そうだウソップ、てめェが餌食になれ!!」
「うおおああ止めろ、オレ様を押すな!!……ハ、ハハ、こんにちはゾロ君ご機嫌いかが……ってほんとにサンジしか見てねェーー!!!オレの姿が全く目に映ってねェーー!!それはそれでなんとなくショックかも……」
「アホかてめェは!!自分がどれほど幸せなのかよく考えろ!!気づけ!!なんなら今すぐお前と代わってやる!!」
 そのやりとりの間も「ゾロ」は腕を伸ばしサンジの首筋に指を這わせようとする。それはそれはヤラシイ手つきで。
「ヒッ!!……だから止めろってこのセクハラマリモ!!」
 後ろに放った回し蹴りを、今度は「ゾロ」はひょいと避けた。
「避けんなこのクソゾロ2号が!!」
 これ以上触られないように、「ゾロ」から十分な間合いを取ったサンジの怒りの矛先はゾロにも向かった。
「てめェもてめェの分身のしつけくらいちゃんとしときやがれ!!」
「ああ!?知るか!!」
「お前、ルフィの言った通り実は山で“分身の術”の修行でもしてきたんだろ!!今すぐこいつを消せ!!そんでついでにてめェも消え失せろ!!」
「だからオレとそいつは関係ねェっつってんだろ!!」
「いや、そいつはゾロだろ」
 背後からの船長の声に、え、と全員がルフィを振り返った。
 ほじほじと鼻をほじりながら、のほほんと船長は言った。
「そいつはゾロだな。でも、ゾロじゃねェ」
「……何言ってんだルフィ?」
 鬼徹を「ゾロ」に向けたまま、ゾロが横目でぎらりと船長を睨む。今にも黒手拭いを頭に巻きつけそうな迫力だ。
 「ゾロ」の方は、ぼんやりと突っ立っている。
「だってよー、ゾロじゃねェけどゾロなんだ。わかんねェか?」
 さも当然の様にルフィは言うが、船長の言葉の意味が分らないクルー達は戸惑って、ゾロと「ゾロ」を見比べた。
「ま、どっちでもいーよ、面白ェし」
 そう言って、頭の後ろで手を組んだ船長は、にししと笑った。




つづく




と、言う訳で、結果はの、「サンジを落とすぜ!サンジ限定タラシなエロゾロ。」でした!!

って全くエロくねェよ!!

うおおお、試練です、試練の時が来ました……!!(震撼)
実は、初めは2の方が多くて、おお、これなら書ける、書けるぞ~!とムスカ@天空の城ラ○ュタのように思っていたのですが、結果は1になりました!!
今回は拍手で7名(増えたー!!喜)、Hさん(は、膠着状態をなんとかしたくて和が無理矢理聞き出した・笑)とMさんとKさんから1票ずつ、合計10名の方からの投票を頂きまして、本当にありがとうございました!!
他の選択肢を希望して下さった方、申し訳ありません……!!
がががが頑張ります!!


第4回目の選択肢です!


エロゾロが現れて、サンジに対する本物のゾロの態度は。


1・てめェには渡さねェ!!サンジをエロゾロから守る!!

2・……オレには関係ねェ。サンジに対する興味を失くす。



すいません、ブログの定期メンテナンスが午前1時から始まるそうですので(ほんとは只今29日午前0時53分。ギリギリ!)、その間ブログの編集ができません!拍手のお返事少々お待ち下さい!!
あと、本日の更新とか、いろいろやりたいことがいっぱいなのに!!

拍手[0回]

なんとか浮上

こんばんにゃ~、和です!
ここ数日、姉1の仕事(産休は12月から)の手伝いと、あと、とてつもなくショックな出来事がありまして、日記が書けずにいました。ごめんなさい。
いやもう、久々に、泣きたいのに涙が出ないという状態。苦しかった。
今はなんとか平静を取り戻しつつあります。


で、ゾロサンオンリーなんですが、行きますよ~!新幹線のチケットも購入しました。
和、一般参加でフラフラするつもりだったんですが、おつるさんのご厚意で、ななななんと、つるかめ屋さんのスペースで売り子をさせて頂くことになりました……!わあああーー!!
皆様、ぜひぜひつるかめ屋さんの御本をゲットしにいらして下さい!!ついでに和も構ってください!!←オイ
おつるさんはわざわざ速達でサークルチケットを送って下さいまして、もちろんおつるさんは和の事情などご存知ないのですが、直筆のお手紙を拝見した途端、なんだか涙が出てしまいました。
ゾロサン海をふよふよと泳いでいて良かったなあ~~~(涙)



それでは、おつるさんとゾロサンの神に感謝しつつ、参加型小ネタの続きです!





「ご馳走様」 
 かしゃん、と軽い音を立てて、ナミの手からフォークが皿の上に置かれた。タイミングを計って淹れたのだろう、オレンジハーブティーの香りに、ナミの顔がこっそり綻んだ。
「はあ~~やっぱりメリーが一番落ち着く。宿代かからないし。サンジ君のご飯も美味しいし」
「ああ~んナミすわんvvオレもナミさんの隣が一番落ち着くよ~vv」
 くねくねと身をくねらすサンジの横から、デザートを貪り食っていたルフィが元気よく拳を振り上げる。
「ほんとそうだ!!サンジの飯が一番だ!!タダだしな!!」
「タダじゃねェ!!材料費がどんだけかかってんのか知ってんのかてめェ!!」
 財政難の根源である船長にすぐさまサンジが怒鳴ったが、マイペースなルフィは全く話を聞いていない。
「小遣いで腹いっぱい食おうとしたらあっという間になくなったー。金も食いもんも!」
「食い逃げしなかっただけ進歩したよ……」
 呆れた様にウソップが呟いて、「それにしても参った」と大きなため息を吐きながらテーブルに突っ伏した。
「おいウソップ、お前なんでやつれてんだ。いの一番に船に帰ってきやがって」
 サンジがニヤニヤしながら聞いてやると、嫌そうにウソップはサンジを睨んだ。
「理由わかってんだろ、聞くな!」
「まあウソップの気持ちは分かるよ。キノコづくしだもんな。キノコじゃ力が出ねェ!やっぱ肉だな!」
「力が出るとか出ねェの問題じゃねェんだよ!」
 悲鳴の様にウソップが叫ぶ。
 サンジも朝市を回ってみて分かったが、ここは、山菜やら木の実やらキノコやら、山の幸に恵まれた秋島だった。秋島の秋。過ごしやすい気候で食べ物も美味しい。小さくて静かな島だ。
 しかし、血気盛んな海賊には退屈すぎた。この島に着いてから2日目の夜。ラウンジには、イナカなこの島をすっかり回りつくして、飽きてしまったクルー全員が顔を合わせていた。
 たったひとりを除いて。
「ほんと、お約束よね。何処をどう迷ってんだか……」
 オレンジハーブティーを啜りながらナミが言った。ウソップは、キノコについてまだぶーぶーと文句を垂れている。
「オレだってさ~、サンジが料理してくれるヤツなら結構食べられるようになったんだぜ?だけどこの島のは無理!!炭火でまるっとそのまんま焼いて塩つけて食うとかさ~。でっかいしいたけのバター焼きとかさ~。まんまキノコ。無理無理無理!」
「キノコが特産なだけあって、素材の味を引き立てるシンプルな調理法なのよね。長鼻君はお気に召さないなんて残念だわ、美味しいのに」
「そいつァ子ども舌だから、なーんにもわかってねェんだよロビンちゃん。明日の夕飯はシンプル調理なキノコフルコースにするからね~vv」
「止めてくれー!しょうがねェだろ!苦手なもんは苦手なんだよ!」
「なあナミ、ログが溜まるまであとどれくらいだったっけか?」
 ガタガタと椅子を揺らしながらルフィが尋ねる。
「3日」
「長ェ!!待てねェよお~~~。早く次の島行きてェ!!」
 うがああああ!と椅子から落ち床をごろごろ転がり出した船長の体を、サンジが踏んづけて止めた。
「ささロビンちゃん、コーヒー召し上がれ~vv」
「ありがとうコックさん」
「サンジー!踏んでるぞー!サンジの船長を踏んでるぞー!」
「でもさ、この島に寄れてオレは良かったぞ!漢方薬とか珍しい薬とか色々買えたもん。朝になったら変な感じしなかったし」
 島中の薬屋を回っていたのだろう、ゾロ以外で一番最後に船に帰ってきたチョッパーが、サンジの作った夕飯をもぐもぐ頬張りながら言った言葉に、ウソップが反応した。
「なんだよチョッパー、変な感じって」
「うーんそれがさあ」
 チョッパーがウソップに向き直る。その時、バタンとラウンジの扉が開いた。
「メシ」
 親父のような発言とともにのそりとラウンジに入ってきたのは、やはりゾロだった。
「おお~お帰りゾロー」
「おそえりー」
 なんとなく薄汚れて、髪の毛には枯れた葉っぱがたくさん刺さっている。その姿に船長がはしゃいだ。
「うっわ-!!ゾロ汚ェ!!どこの山で修行してきたんだ?ニンニン!」
 呆れたようにルフィを一瞥してから、ゾロはシンクに近づき置いてあったグラスに水を汲むとゴクゴクと音を立てて飲んだ。それからバシャバシャと顔を洗う。その後ろに、腕を組んで仁王立ちしたナミが陣取った。
「ちょっとあんた、今日船番なのよ?なんで交代時間までに帰ってこないのよ!あんたが帰ってこないからウソップが船番代わってくれたんだからね!」
 ぐいと手の甲で顔を拭ってから、ゾロは面倒くさそうにナミを振り返った。
「……帰ろうと思ったけど、なんでか着かなかったんだよ」
「迷ってたんでしょ、分かってるわよ」
「分かってんなら聞くな!!」 
「とにかく、船番サボったんだから罰金ね。1万ベリー。毎度あり」
「んでてめェに払わなきゃなんねェんだ!払うならウソップにだろうが!」
 勝てるわけないのに一生懸命ナミに噛み付いているゾロの手から、サンジはグラスを取り上げた。
「いいから、とにかく風呂入って来い。メシはそれからだ」
 いつも以上にぶっきらぼうな言い方になってしまった気がした。ゾロは、サンジを睨むように暫くじっと見て、ふいっと踵を返した。ゾロの視線が自分から外れた事で肩から力が抜け、サンジは自分が緊張していた事に驚く。
 ゾロの手がラウンジの扉にかかりそうになった瞬間。 




 とんとん。



 外から、扉をノックする音がした。
 ロビン以外の全員が目を丸くした。ゾロも驚いたように扉を見、確認するように全員を振り返り、もう一度扉を見る。麦わらのメンバーの中に、ラウンジに入る時にご丁寧にドアをノックする者は居ない。それ以前にもう全員揃っている。
 ゾロは眉間にぐっと皺を寄せ、右手で和同一文字を握った。そして左手で音を立てて扉を開く。皆息を呑んだ。
 扉を開いて、しかしゾロは微動だにしない。呆然と開かれた扉の向こうを見ている。
「オイゾロ、なんだ!?誰か居るのか!?」
 緊張に耐えられなくなったウソップが泣きそうな声で叫んだ。
 ひゅっと音がするほど息を吸い込んだ後、ゾロが呟いた言葉に、全員が耳を疑った。







「オレが、居る」




つづく






と、言う訳で、結果はの、「ゾロが増える。」でした!!
投票して頂いた5名様!!前回より2名増えました~ありがとうございます!!
今回は票が割れたので、2を選んでくださった方申し訳ありません……!!
コメントも色々書いて頂いて、皆さんがどんな風に感じてらっしゃるのか教えて頂けて、意外だったり面白かったりですごく楽しかったです!


では第3回目の選択肢です!


増えたゾロはどんなゾロかというと。



1・サンジを落とすぜ!サンジ限定タラシなエロゾロ。

2・え、ちょ、誰?別人ですか?なめっちゃ優しいゾロ。


3・純真無垢、奇麗な瞳。子どもになっちゃったゾロ。


今回は3択でお願いします!どれも王道パターンですが(苦笑)
私は伏線を張るのが好きで、全体の構成を考えないと物語が書けないので、前回は、実はある程度の枠組みを考えていたので時間がかかったんですが、この3択からどんな展開になってラストに至るのかはほんと白紙です。
なのでどれになるのか私自身も楽しみです。
よろしくお願いいたします!!


4日に拍手して下さった方ありがとうございましたー!!

 

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・・・拍手お礼vv

ただいまですーってほんとは

数日前から帰ってたんですけどね、和です。
お陰さまで祖母の体調は随分回復しました!ありがとうございます。


なんかいろいろあって皆さんにお伝えしたいこともいくつかあるんですが、「閉鎖しまーす」的なお知らせは全くないですすいません(笑)
これだけ先に!
ゾロサンオンリー、一般参加で行けそうな気配です!!
初めは、ぴよりちゃんとサークル参加できるかな……??な計画があったんですが、それはなくなりました……申し訳ありません……!!
しかし本制作の野望は自分の中で確実に燃え続けております。


あとの報告は明日にして、小ネタ(良い加減ちゃんとしたタイトルつけたい)の続き行きます!
結果はどちらかな、どんどんどん。


あ、あとこれはどうでもいいんですが、私、ネット上で使われている「(爆)」って、自嘲的な意味、「自爆」みたいな意味で使われていると思ってたんですが、「爆笑」を略した「(爆)」だったんですね……!(爆)
和、使い方をずっと間違えてました……!!(爆)
映画・舞妓はーーーーんとアニメぎんたまでほんとの使い方を知りました……!!
今使ってる「(爆)」も、気持ち的には「何やってんだ私バカバカ……!(倒)」的な、自嘲気味の「(爆)」です……!!(爆)
あ、どーでもいいですか、早く小ネタに行かんかい!と。すみません(爆)





 日付が変わる直前、突然船に帰ってきたサンジに、チョッパーは少し驚いたが凄く喜んでくれた。
 脳内進行表通り、作り置きしていたスープをとろ火でゆっくり温めつつ、チーズをたっぷりはさんだ具沢山ホットサンドをテキパキと作る。思いがけず豪華になった夜食を前にしてチョッパーが歓声を上げた。
 「サンジがオレだけに料理してくれるのって嬉しいなあ」なんて言いながら美味しそうにもりもり食べるチョッパーを、クソかわいいぜ、とホットワインをちびちびやりながらニヤニヤしてしまったサンジは、船に帰ってきて良かった、と心から思った。
 あのままゾロと一緒のベッドで朝まで、なんて。寒過ぎる。今まで何で平気だったんだろう。否、勿論平気だったわけではないが。
「サンジは平気か?」
「!?」
 ぼんやりしていたサンジは、チョッパーのタイムリーな質問に咽そうになった。
「え?悪ィ、なんだって?」
「うん、だからな、なんかこの島、この島なのかな?なんか変じゃねェ?」
「え」
 真顔になったサンジに、チョッパーは慌てた様に両手を振った。
「何がどうって聞かれたらうまく言えねェんだけど。さっきから首の辺りの毛がざわざわするって言うか……」
 だ、だからって怖くなんかねェんだぞ!?
 チョッパーは必死に強がって見せたが、なるほど、サンジが帰ってきてあんなに喜んだのはそのせいか。
「けど……、別にオレは何も感じねェけどな。街も取り立てて変な事はなかったぜ。手配書もたいして出回ってなかったし、フツーの港町だったよ。嫌な感じなのか?」
「う……ん、悪意みたいなものを感じるわけじゃねェけどなんとなく……」
 うーんとあごに手をあてて考えるサンジを、チョッパーが不安そうに見上げる。
「……よし、分かった。今日はオレラウンジで寝るから。お前も一緒にここで寝ろよ」
「……良いのか!?」
 チョッパーの目が黒々と輝く。
「折角陸に着いてんのに見張り台っつーのも侘しいし、男部屋よかこっちの方がなんかあった時に気配を感じやすいだろ」
「ありがとサンジィィィ~~」
 安心したのか、チョッパーの食欲が旺盛になった。笑いながらサンジは追加でサンドイッチを作る。 
 夜食と晩酌を済ませ、サンジが食器を片づけている間にチョッパーが男部屋からマットと毛布を持ってきて、床に二つ並べて寝る準備をしてくれた。それから少しだけチェスをして、午前2時を回った頃、チョッパーの、駒を置くスピードが徐々に落ち始めた。
「眠いか?寝るか?」
 そう声をかけると、チョッパーはこしこしと目を擦り大きなあくびをひとつした。
「んー……、寝たい……。サンジも寝よ……」
「そうだな~、今んとこ大丈夫そうだし、寝るかあ」
 チェス盤をおざなりに片づけて、サンジとチョッパーは洗面所で歯を磨いた。その後サンジは一応船を見回った。特に異常は無い。
 ラウンジに戻ると、もうチョッパーはマットの上で寝息を立てていて、あまりの寝つきの良さにサンジは笑った。
 灯りを消して、サンジもごろんとマットの上に横たわる。腕を伸ばしてチョッパーの鼻をつまむと、苦しそうにふがふがと息が鳴った。ニヤニヤ笑っていたサンジは、ふと、安宿のベッドに置いてきてしまった剣士は今頃どうしてるだろうか、と考えた。
 もし今隣に寝ているのがゾロなら。触ろうなんて思わないし、そもそもそんな状況最早耐えられない。
 船長なら?どこまで伸びるか、頬を引っ張ってニヤニヤしたかもしれない。ウソップなら、鼻を引っ張ってニヤニヤするだろう。
 なら何故ゾロだけ?
(……決まってる。寝ちまったりしたからだ)
 浅はかなことしちまった、と、サンジは珍しく後悔した。頭からばさりと毛布を被る。
 


 サンジの体にはもうゾロの匂いは残ってない。はずだ。
 

 
 他の仲間が出払っていて人数分の朝食を準備する必要がなくても、やはり夜明けには目覚めてしまう。子どもの頃から染み付いたコックの習性だ。
 それにしても肌寒い。
 サンジは、マットの上に寝転がったまま目を瞬かせた。キッチンの丸窓の外の空は光に乏しい。
 起き上がり椅子にかけてあった上着を取ると、隣でまだ気持ち良さそうに眠っているチョッパーを起こさないように、静かにラウンジを出た。
 船の外は朝もやがたちこめていた。冷えて湿った空気がサンジにまとわりつく。昨日はよく晴れていたはずだが、グランドラインではころころ変わる天候も珍しくはない。大きく伸びをした後、上着のポケットからタバコを取り出すと火をつけた。
 結局、変な気配で目覚めることもなかったし、チョッパーの心配は杞憂に終わったらしい。
 着替えようと、甲板への階段を降りて男部屋へと歩きだしたサンジは、ぎょっと立ち止まった。
 甲板の手すりにゾロがあぐらをかいて座っていた。
 固く腕を組んで、驚きで声も出ないサンジをじっと睨んでいる。ゾロが居るなんて全く気付かなかった。
「……な、にしてんだ、てめェ。何時から居た?」
 やっと声を出す。だがゾロはサンジの問いに答えなかった。それどころか。
「なんでだ?」
 サンジは眉を潜めた。
 人の質問は無視して逆に問い返してくるとは良い度胸だこの野郎。
「……何が“何でだ”?」
「何でもうオレと寝ない?」
 絶対に逃がすかとばかりにサンジを捕らえようとする視線と詰問口調。溜息をつきたくなった。
「あのなあ、その話はもう終わっただろ?」
「終わってねェ。理由を聞いてねェ」
「あれ、言ってませんでしたっけ。懇切丁寧に説明してさし上げたつもりだったんですがねェ」
 わざと馬鹿にしたように言ってやると、ゾロが手すりから飛び降り刀に手をかける。
「止めろ。朝っぱらからムダな運動なんかしたかねェ。つーかなんで説明なんかしなきゃならねェ?そんなもんが必要か?ただの抜き合いだったろうが」
「だから、何で急に止めるのかを言えってんだ。じゃなきゃ納得できねェ」
 ああもう面倒臭ェ。こいつこんなに面倒臭かったのかと思わず舌打ちした。
「なんでてめェがオレを責める?確かに仕掛けたのはオレだ。けどな、ルールを破ったのはてめェだ」
「あ!?」
「てめェは、オレを自分の所有物みたいにするつもりか?」
 ゾロが目を丸くする。
「はあ!?意味わからねェ、所有物だと?気持ち悪ィこと抜かすな」
 気持ち悪いなどと言われてサンジは頭にきた。気持ち悪く思ってんのはこっちだ!
「ああそうかよ、なら結構だ」
 イライラと煙を吐き出す。 
「考えてもみろ、溜まってる船の上ならともかくなんで陸に上がった時までお前とヤんなくちゃならねェんだ!街には麗しいレディがわんさかだ!てめェもオレも、手軽さにかまけてその事を忘れてたんだよ!そんでオレは女役なんてもう御免だ!それともてめェが女役やっか!?オレにあんあん言わされてェのか!」
 捲くし立ててやるとゾロはむっつりと黙りこんだ。そりゃそうだろう。ロロノア・ゾロが男につっこまれたいわけがない。いや、本当は自分だってそうなのだ。二人してとち狂っていただけだ。
 少し優しい声を作って、ゾロに告げる。
「……これからは、本来の男らしく、船では禁欲に励んで、島で美しいレディと夢のような一夜を過ごそうぜ」
 が、やはりゾロは答えない。じっとサンジを睨みつけている。その態度にはムカついたが、
「じゃ、着替えっから」
 すれ違いざま、ゾロの肩をぽんと叩く。オレって大人、と思った。
 ハッチを開く時、立ち尽くしているゾロにちらりと視線をやったが、朝もやで姿が見えにくい。
(……あいつ、よく一人で帰って来られたな)
 ゾロの服は冷えて、少し湿気を帯びていた。
(ほんと、何時から居たんだか……)
 服を選ぶはずがぼんやりしていて、いかんいかんとサンジは頭を振った。
 朝飯作ったら市場へ行ってナンパでもしよう。
 ゾロのことなんか忘れて、楽しく。


 着替えを終えて甲板に出れば、もうゾロの姿はなかった。






と、言う訳で、結果はの、「ゾロがサンジにもうセックスしない理由をちゃんと言えと詰め寄る。」でした!!
投票していただいた3名(笑)様ありがとうございます!!
……思っていた以上に投票数が少なかったので(笑)あれ?この企画スベったんじゃね?と思いましたが、「選べない!」と思って下さった方もおみえになったみたいで。Mさん!Hさん!ありがとうございます!
しかし、参加することに意義のあるオリンピック企画(何言ってんだ)ですので、皆さんよろしくお願いします(笑)


では第2回目の選択肢!


この後、


1・ゾロが増える。

2・サンジが増える。



お名前、コメントは不要ですので、続きとして読んでみたいと思われる番号を、拍手でお知らせ下さい。お気軽にどうぞ!


そうそう、本日、和の誕生日でした。
誕生日おめでとうメールを下さった皆さんありがとうございました!!すごい嬉しかったです!!天使が居るよ!!


26日に拍手してくださった方ありがとうございましたー!!



 

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・・・拍手お礼vv

読者様参加型企画~

こんばんにゃ!今日はママンの誕生日です。


そんな日に何を書いとんじゃおどれは、と言われそうですが、この間の続きです。やっとです。ごめんなさい!
和にしては珍しいシモ関係文章で、慣れないのでドギマギします。
半分寝ながら書いたので、後で直すと思われます。





 サンジは、銜えタバコに猫背、胸元が大きく開いたシャツに物騒な目つき、というチンピラ丸出しな雰囲気で、足早に岬に隠してあるメリー号へと向かっていた。
 色町を出て大通りを過ぎてしまえば、夜中の街には人っ子ひとり見当たらない。電灯もまばらにしか立っていないが、不自由ない程度に月明かりが道を照らしてくれていた。
 ああ料理してェ。今日の船番はチョッパーだ。夜食にジャガイモのスープはもう作ってあるから、追加でホットサンドを作ってやって、自分はワインでもひっかけて寝てしまおう。
 先程から気づかないフリをしていたが、数十分前までゾロが出入りしていた場所が、疼いている。認めたくないが甘い疼きだ。
「クソ!」
 爪を立てた指でぐしゃぐしゃと髪を掻き混ぜる。
 いつの間にか、こんなにも自分の体は慣れていた。


 確かに、始めに「自分でやるより気持ちいいから抜きっこしようぜ」と持ちかけたのはサンジだった。
 何ヶ月か前の宴会後、皆寝てしまって、起きていたのはゾロだけだった。良い感じに酔っ払っていたサンジは、女性陣の前ではなかなか出来ない下ネタトークにゾロを無理矢理つき合わせたのだ。
 ゾロは迷惑そうにサンジの話を聞きながらも、「なかなか陸に着けねェと溜まってしょうがねェ」とサンジが言った時、ぽつりと「確かに溜まる。けど陸に着いたら着いたで女買うのに金がかかるしめんどくせェ。いっそ性欲なんてなくなりゃいい」とか健全な10代男子としては有り得ないとんでもないことを言い出すので、同じ男として可哀想になってしまったのだ。
 そうしたら、なんだか「ゾロのを抜いてやってもいいかなあ」なんて、そんな気分になってしまったのだ。
 ゾロは目を丸くして「アホかてめェ」と言ったが、サンジは「男に二言は無ェ」とばかりに酔った勢いを利用して、ゾロのズボンの中に手を突っ込んでしまった。
 そうしたら、驚いたことにゾロの方もサンジのに触れてきたのだ。
 サンジの性器に触れてくる手は、意外と丁寧で優しくて、そして熱かった。


 この行為は、どちらかの顔に「溜まったなあ……」と書かれているのが確認された時、当然だが他のクルーが寝静まった頃こっそりと行われた。
 何度かはほんとにただの抜き合いだったのに、ゾロに押し倒された時はそりゃあもうビックリした。しかも、蹴り飛ばそうとした瞬間、ゾロにキスされてビックリして抵抗するのを忘れてしまった。ゾロとキスしたのはそれが初めてだった。
 そしてもっと驚いたことに、ゾロとのセックスは初めからちゃんと気持ち良かった。もちろんゾロの尋常でない大きさの物を、ゆっくりとではあるが挿れられた時はそりゃもう痛かった。でも「痛い」より「気持ち良い」が勝ってしまったのだ。男なんて大嫌い、触られるだけで鳥肌ものだったはずなのに、オレってネコ素質有り!?とかかなりショックだった。
 が、以前プロのお姉さまから前立腺マッサージの話は聞いた事があったので(「泥酔してようが疲れてようが一発よ」とそのレディは魅惑的に笑った)、サンジのひよこ脳は「気持ち良いからまあいいか」の方へあっさり流れてしまったのだ。 
 それにゾロなら、セックスしようがそこは割り切って、変わらず「仲間」として接せられるし接してくれる。そう思ったのだ。
 なのに、ゾロは、サンジが望まない執着を見せ出した。
 バランスを失えば「割り切った関係」などというものは崩壊するのだ。早めに切るに限る。
「あー……、失敗した」
 折角適当な相手だったのによ。
 サンジはチッと舌打ちした。



つづく 





えー、ここからが読者様参加型です。


■ルール■
この続きが、選択肢になっております。
読みたい!と思われる番号を、拍手のメッセージ欄に「1番」「②」というような形でタイプして頂いて、ぽちりと申請下さい!
番号のみで結構です。コメントは要りません。あったら嬉しいですが!
受付締め切りは大体小ネタをあげてから1日くらいですがテキトーです(オイ)
多数決で、投票が多かった選択肢で続きを書いていこうと思います。
投票が無かったらその時点で話は終わりになるかもしれませんがテキトーな感じでいきましょう(笑)
王道ゾロサンになるか、いまだかつてないゾロサンになるかは貴女次第!筋を全く考えていない和の、他力本願企画とも言えます(笑)



ではでは第1回の選択肢。



1・ゾロがサンジにもうセックスしない理由をちゃんと言えと詰め寄る。


2・いつもどおりだが、微妙にサンジを避けるゾロ。


是非皆様ご参加下さい!
さ、ルゾロサンも頑張らなきゃ。

拍手[0回]

ただいまです!

家に帰ってきました~。
いつも言うてますが、やっぱりキーボードは良い!さくさく文章が打てるのは最高です。
携帯で打った文章ってなんか変なんだもの。(和の日本語力が低い、というのはおいといて)


母に来てもらって、入れ替わりで祖母宅を後にしたのですが、電車の中で泣けてしょうがなかったです。
祖母は、家の前に立って和が見えなくなるまでずっと手を振ってくれていました。
祖母が、だいぶ小さく、弱くなってきたと感じた今年の夏。
いい加減、決断しなければなりません。


夏の思い出日記は明日以降に!
帰ってきたばっかりでなんですが、明日は早朝から大阪へ行きます。


帰ってきた記念にばあちゃんちで書いた小ネタ?をあげてみます。
書きかけなのか、ここで終わるのか。


タイトル。


「801」。





 ゾロのセックスは、想像と違った。

 

 否、獣のようにガツガツと腰を打ち付けてくる激しさは想像通りだった。
 しかし、そんな嵐の様な行為の最中に、ふと我に返ったようにやたらと優しい目をして、サンジの頬をそっと大きな手で撫でてきたり、耳たぶを甘噛みしたり、「気持ち良いか」と声さえかけてきたりする。意外。そして気色悪い。
 というか、見てはいけないゾロの一部を見てしまったようで、なんだかサンジは居た堪れなくなる。
 お互い出すもの出し尽くして、脱力したサンジの上に、いつもゾロは覆い被さるように倒れこんでくる。
 そして、優しい感じに抱き締められ、髪を撫でられる。これもサンジには居た堪れない。
 女性至上主義のサンジでさえ、セックスの後はちょっと放っておいて欲しいのが本音だ。
 ヤることヤったら女性の事などお構いなしに、大の字でぐーかぐーか寝そうな男代表だと思っていたゾロが、こんなにベタベタするのが好きだなんて。こういう意外性ゆえゾロは(生意気にも!)女性にモテるのだろうか。
 いい加減タバコが吸いたくなって、サンジが体を捩りながら無言でゾロの胸を腕で押すと、一瞬むっとしたように顔を顰めたが、しぶしぶといった感じでゾロはサンジの上から降りた。
 サンジはハアと溜め息を吐くと、寝転がったまま腕を伸ばしてベッドサイドに置いてあったタバコを取った。一本取り出し火を点けると肺いっぱい煙を吸い込む。天井に向かってふーっとわざと音をたてて吐き出すと、体が弛緩していくのが分かる。
 そんなサンジを 肘を突いた腕に頭を乗せ横に寝転んだ状態でゾロが見ていることに気づき、思わず舌打ちした。横目で嫌そうに睨んでもその視線は外れない。ウザい。
 諦めてサンジは、分からないなら聞いてしまおうと思い切って質問してみることにした。のそのそと上半身を起こす。
「……なあ、てめェさあ……。レディとヤる時もこうなのか?」
「あ?」
 ゾロは寝転がったままぽかんと口を開けた。
「いや、鬼瓦みてェなツラしてる割にマメなんだな、と思ってよ」
「……は?」
「だからアレだ、その……最中に、色々声かけたりとか、撫でたりとか、……執拗に、ち、乳首攻めたりとか」
 言いながら何故か顔がじわじわと熱くなっていくのに、何でオレが照れなきゃいけないんだ恥ずかしい事してんのはてめェだろが!!とサンジは逆切れしそうになった。
 が、次の瞬間、吐き出されたゾロの信じられない言葉に、サンジのあごはがぼんと外れた。
「あ?んなことすっか。面倒くせェ」
「はあ!?」
「大体が商売女だしな、向こうだってそんなのして欲しかねェだろ」
 ――へえ、そうですか、と返事をしたつもりのサンジの言葉は声になっていなかった。
「……セックスの後は?」
「寝る」
 気持ち良い程の即答。やはりロロノア・ゾロは、“ピロー・トークもできずに寝る男”代表だった。
 少しほっとすると同時に、サンジの中に勢いよく怒りがこみ上げて来た。
「ちょっと待て。じゃあなんでオレの事はベタベタベタベタ触るんだ!!」
 睨みつけると、ああ!?とゾロは心外そうに片眉をぐいと釣り上げた。
「別に触ってねェだろ!」
「触ってるだろ!!オレはお触りパブのお姉さんじゃねェっつの!!」
「んだその例え!!大体オレがてめェを触る意味がわかんねェだろ!!」
「それはこっちのセリフだ!!意味がわかんねェからこそてめェに聞いてんだろが!!」
 そこまで言うと、ゾロはぐっと口を真一文字に引き結んで黙り込んだ。目の玉が微妙にウロウロする。思い返しているのだろう。
「触って……」
「触ってる!!もうすんな!!終わった後ベタベタすんのもナシだ!!」
 ゾロの目が一瞬恨みがましい色を浮かべたのに、サンジはゾッとした。失敗した、と思った。溜まる性欲を処理するのに一番リスクの少ない相手だと思ったのに。
 サンジは安宿の、ガタがきているのだろう軋むベッドから飛び降りると、急いで風呂場にかけこんだ。ぬるい湯でざっと体を洗い流し(今回はコンドームを使わせていた。良かった!)、ごわごわしたタオルで乱暴に体を拭う。ここまででおよそ1分30秒。タオルを腰に巻いて風呂場を出ると、物言いたげなゾロと目が合ったが無視した。ベッドの下に落ちていた服をさっさと身に着ける。ベッドサイドのタバコを手にした時、「オイ」とゾロが声をかけてきたがこれも無視だ。靴を履き、手早くネクタイを結びながらドアに向かった。
「オイ、なんだってんだてめェ!」
 ゾロの声が怒っている。関係あるか。
 ドアの前で、サンジはくるりと振り返った。
 ゾロはベッドの上で身を起こし、サンジを睨んでいた。
「もうてめェとは寝ねェ」
「あ?」
「もうセックスしねェ、っつってんだ」
「……なんで」
「てめェのせいだボケ!!」
 叫ぶと同時にサンジは部屋を飛び出し、思い切りドアを閉めた。
 








……やまなしおちなしいみなし。
まさしくやおい。
つーかこれだけじゃわけわかんないですね、ごめんなさい。
なんか書きたかったんだこういうのが。多分。


つづくかもしれないし
つづかないかもしれない。
ひとつのはなしになるかもしれないし
ならないかもしれない。


3日に拍手してくださった方ありがとうございましたー!!

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プロフィール

名前:
ノダ ワアヤ
性別:
女性
趣味:
趣味はサンジ!
自己紹介:
2次創作サイトの管理人の日記です。
間違って来られた方はどうぞお逃げになって!!
「ゾロサン」とか「ゾロサン」とか、聞きなれない単語が飛び交ってますよ!!
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