和の世界は終わる日記
サンジスキーの管理人、ゾロの扱いが酷くてすみません。 読者様参加型小ネタやってます。カテゴリ「参加型小ネタ」よりどうぞ。
いやーーーん
- 2009/05/17 (Sun) |
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もうなんか日記じゃなくなってほんとすいませんすいませんすいません。
今日はインテでイベントでしたね……。が、和は当然のように仕事だったですよ!
3日は大阪に行ったんですが、行きの電車でハンカチを落としてしまい、(4月の時も同じ時刻の電車で同じ種類のハンカチ落とした)帰りには、数年前友人の樋口さんから頂いたゆきちゃん(@アルプスの少女ハイジ)のがま口の小銭入れを、駅のトイレの網棚にぽんと置き、そのまま忘れるというダメ人間っぷりを発揮しました。切符い入れたまま……。車掌さんが切符を見にいらした時に気づきました。それまで、「もうー切符ちゃんと買って自動改札くぐってんのにいちいち見せる必要ないやろ~」とか思っていた和は青くなりましたともさ……。
降りた駅で問い合わせてもらい、次の日小銭入れは無事戻ってきました!!良かった~~。拾ってくれた親切な係員さんありがとう!!……ハンカチはダメだったけど……。前失くしたのもみつからなかった……。
昨日はイトコの結婚式で、ノダ家では母と何故か私が呼ばれました。いや、別居してるけど一応おとん生きてるんだけどーみたいな!(笑)
仕事終了後、いったん家に帰り母と姉1ぽにょと共に高速で姉2宅へ。泊めてもらって結婚式へ。そしてばあちゃんに会いに行くという強行スケジュールでした。この一週間忙しくてへろへろだぜ!!
祖母の代理で姉2も出席して、姉1はぽにょとともに伯父宅に行き祖母と留守番。私もばあちゃんと居たかったな~~。
披露宴の最中に、私と同級生のイトコ2人合わせて3人娘はまだ結婚してないので、伯父に親不孝者呼ばわりされたんですが。結婚しないことが親不孝と言うなら、伯父さんとこ子ども3人居て内2人が結婚してないから、あなたのところが一番親不孝者が多いじゃないか育て方間違えたんじゃねェのと思いました。言うてやれば良かった。そもそもあの伯父に親不孝とか言われたくない(真顔)
イトコの夫になる人はとても良さそうな人で、イトコが嬉しそうで本当に良かったです。お幸せにね!!
参加型小ネタの続きをアップできるまで日記を封印したら今日になってしまいました……。ダメ人間ですみません……。しかもまだ選択肢出ないんですごめんなさい!!
話が、ちょっとだけ核心に迫ったような迫ってないような感じです。
拍手にメッセージありがとうございます!!遅くなっていてすみません!!明日お返事します……!!
では小ネタの続きをどうぞ。
吐き出したタバコの煙が、安普請の薄汚れた天井へ向かってゆっくりゆっくり流れていくのを、仰向けに寝転んだサンジはぼんやりと目で追っていた。
明日の早朝にはログが溜まるこの最後の夜、サンジはひとり、酒場の2階にある安宿を取っていた。靴を脱がないままベッドの上に寝転がり、もう1時間は経つだろうか。
どうせこれも安物だろうベッドの寝心地は決して良いものではなかったが、海の上の時の様に揺れないだけ今のサンジには有難かった。
朝市からメリー号へ帰ったサンジは、仕入れた物を手早く倉庫に詰め込み保存する食品の処理をし、洗濯をし昼食を作り掃除をしおやつを作り洗濯物をしまい(畳むのはウソップに押し付けた)夕食を作った。没頭した。何度も何度もゾロ2が寄ってくる気配を感じたが、もう一個の気配が、なんとかサンジからゾロ2を引き離すことに成功していた。有難かった。今寄って来られたら、二人とも本気でぶっ殺していただろうから。(それにしてもゾロ2の襲撃回数が日に日に増えている!)
買ってきた松茸は、結局炊き込みご飯の具にしてしまった。1升の米in2本のマツタケは、細か過ぎて誰も気づかなかっただろう、ウソップが文句も言わずにかっこんでいたくらいだから。
夕食の片づけが終わり、ゾロゾロが風呂へ行った所を見計らい(気味の悪いことだが、ゾロ達は二人一緒に風呂を使っている。ゾロが知らない間にゾロ2が勝手なことをしない為のゾロなりの気遣いらしい)、ラウンジに残った面々に、今日は宿に泊まりたいと告げた。ちょっと睡眠不足でゆっくり眠りたくて……とサンジがもごもご言うと、「いいんじゃない」とナミはあっさり頷いた。
「そうよねー、こんな状況じゃ気が休まる暇がないわよね。このままじゃゾロ2を連れたまま出発することになるだろうし、今日の夜くらいゆっくりしてきてよ」
但し、宿泊料はサンジ君のポケットマネーね、と可愛らしく釘を刺すことを忘れないナミに、ありがとほほほナミさあああんと、いつもより多めにハートを撒き散らしながらくるくる回転するサンジに、
「なかなか原因を突き止められなくて、ごめんなさいねコックさん」
とロビンが謝る。
「ご、ごめんなさいなんてとんでもないよロビンちゃん」
サンジが恐縮していると、ウソップもチョッパーも申し訳なさそうに、
「オレ達も頑張って聞き込みしたんだけどなあ……。目ぼしい話が聞けなくて、ほんとゴメンなサンジ」
としょんぼり肩を落とししてしまった。
(……オレこそゴメン)
サンジの心は罪悪感でずきずきと痛んだ。
今日、サンジは市場で乾物屋の母娘から「人の増える話」を聞いた。
なのに、手がかりになるかもしれないその話を、まだ仲間に打ち明ていなかった。何故だか言えなかった。
とにかく今は、ひとりになりたかった。
「そういうことだから、船長。オレ行くわ」
一応、長に報告ということでルフィに顔を向けると、夜おやつのマドレーヌをパクついてほっぺたをぱんぱんにしながら、
「朝メシは作ってくれんだろ?」
さも当然といった様子のルフィに思わず苦笑した。
「ああ、作る。朝帰るよ」
「ん、ならいいよ」
慈悲深い王子の様に船長は頷くと、またマドレーヌに夢中になる。籠いっぱいあったのにもうすぐなくなりそうだ。後ろめたさに、もうちょっと焼いといてやれば良かったな、とサンジは思った。
「じゃ、行ってきます……」
「行ってらっしゃーい」
仲間達に手を振られながら、そそくさとラウンジを出ようとテーブルに着くルフィの横を通り過ぎようとした瞬間、
「サンジは考えたいんだな」
「え」
さらりと言われ、サンジはぎくりと立ち止まった。
口の端からぽろぽろマドレーヌをこぼしながら、ルフィはサンジをまっすぐ見た。
「どんだけ考えてもゾロはゾロだけどな、サンジが考えたいならいっぱい考えて、そんで帰ってきたらいいよ」
そう言ってにししと笑った。
ほんと、侮れねェぜうちの船長は……。
ベッドヘッドに置いた灰皿にタバコをぎゅっと押し付けて、サンジはごろんと寝返りを打った。
下の酒場で一杯ひっかけようかとも思ったが、眠くなっては困ると思い止めた。メリーからコーヒーでも持ってくりゃ良かった。かと言って、眠いわけでは全く無い。頭の中はぐちゃぐちゃして、目は冴える一方だった。
ルフィに言われて気づいた。確かに、サンジは考えたかったのだ。
昼間聞いた乾物屋の母娘の話を、まだサンジは消化し切れていなかった。
母娘から聞いた「もうひとりのお父さん」の話は、サンジに静かに衝撃を与えた。
自分にそっくりな人間がもうひとり現れた、などという話は、B級の怪談であったり都市伝説であったりの、どこか陰気な、負の雰囲気を纏っているはずなのに、あの母娘は実に懐かしそうに、どこか嬉しそうに語ってくれた。
30年くらい前の話になる、とおばさんは言った。
ある日、家族で夕飯を食べている時に、突然もうひとりのお父さんは現れた。
母娘と、父、幼い弟と妹が住んでいた小さな狭い家は、玄関の扉を開くとすぐにダイニングルームになっていた。
食事中にとんとんと玄関の扉が叩かれ、家族は顔を見合わせた。客が来る予定はなかった。父親に無言で顎をしゃくられ、当時8、9歳だった娘さんが小走りに玄関の扉に近づき、そっと開けてみると、そこには、今娘を玄関へやったはずの父親が立っていたのだ。
家族全員がぽかんと口を開ける中、もうひとりの父はぼんやりと突っ立っていた。沈黙に耐えられなくなった娘さんが小さな声で、「お父さん……?」と呼びかけると、もうひとりの父は娘達の方をゆっくりと見て、にっこり微笑んだそうだ。そして、当たり前のように家の中に入ってきて、スプーンを持ったまま固まっている父親の隣に当たり前のように座ったのだ。
「初めは私達もびっくりして遠巻きにしてたんだけど、後から来たもうひとりのお父さんたら、当然のようにテーブルに置いてあったパンを食べだすし、お父さんも相当驚いてたみたいだけど、自分にそっくりなモノを追い出して他所で悪さでもされたらたまらないって言うんで、結局うちに泊める事になったのよ」
泊めるっていうのも変な話なんだけどね、と娘さんが何だか楽しそうに言った。
「見た目は本当にそっくりでね」
おばさんもくすくす笑った。
「うちのお父さんは木彫り職人だったんだけど、手の傷から何から、そっくりそのままで」
ああ、とサンジは思った。品物が置かれている台の端、いくつか並んでいるころんとした木彫りの梟が、きっと彼の作品なのだ。
それにしても、ゾロ2が現れた時と状況がそっくりだ。サンジはごくりと唾を飲み込んだ。しかも、おばさんも今、“見た目はそっくり”と言った。“見た目は”と。
「それでその、もうひとりのお父さんは、その、なんて言うか……実際のお父さんとは違うとこもあったんじゃねェかなー、なんて……」
おばさんとはいえレディーに対して、まさか“もうひとりのお父さんはエロ亭主だったんですか”なんて聞く訳にもいかず、サンジがへどもどしていると、
「ああ、中身は本人と全然違ったねえ」
サンジは思わず「……やっぱり!」と呟いてしまった。が、続いた言葉はサンジの想像したものと違っていた。
「うちのお父さんは、そりゃあもう亭主関白ってやつでね、無口で無愛想だし、虫の居所が悪いと私や子ども達に手を上げるなんてことしょっちゅうだったんですよ。でも、もうひとりのお父さんは、そりゃあ優しい人でねえ……」
初めはぼんやりしていることが多かったもうひとりのお父さんは、その内表情もはっきりしてきて、何を頼んでもにこにこと引き受けてくれた。全く喋らなかったが(これもゾロ2と同じだ)、力仕事から子ども達の守りから食器の片付けまで、嫌な顔ひとつしなかった。
「ほんとは、もうひとりのお父さんも木彫りの仕事をやりたそうにしてたんだけど、こればっかりはお父さんが頑として仕事場に入れてあげなくてね」
おばさんは苦笑いした。
「でも、もうひとりのお父さんも、裏庭の廃材なんかで色々作ってくれたんだけど、それがやっぱりお父さんの作るものとそっくりだったのよ。私、人形作ってもらったの覚えてる」
「それもお父さんは気に入らなかったみたいだね」
母娘は、顔を見合わせてやれやれという表情になった。
「私、凄い覚えてるわー。もうひとりのお父さんがね、お母さんの肩を揉んでくれたんですよ」
「ああ、あったわねえそんなこと」
「ほんっと、お父さんがお母さんの肩を揉むなんて、ビックリを通り越して笑っちゃったわよ!あんな光景生まれて初めて見たもの!」
コロコロと笑ってから、娘さんは口に笑みを残したまま眉を八の字にした。
「そうしたら、本当のお父さんの機嫌がえらく悪くなっちゃって。いつまでそいつをここに置いとくんだ、さっさと追い出せって物凄い剣幕で怒鳴ったんですよ。“お前がいつまでもそいつにタダ飯食わせてるからだ”なんて言って、お母さんを殴ろうとして」
サンジの眉間にぐっと深い皺が寄った。女性を殴ろうとするなんて、話に聞くだけでも不快だ。許せない。
「酷ェな」
「でもね、もうひとりのお父さんがかばってくれたんですよ。私の前でこう、ぱっと両手を広げてね、お父さんを睨み付けるもんだから、お父さん、赤くなったり青くなったりしちゃって」
細められたおばさんの目が、どこか遠い所を見つめている。きっと、その瞬間のふたりの夫の姿が映っているのだろうとサンジは思った。
そのまま3人とも、なんとなく黙り込んだ。
がやがやと賑やかな市場にあって、この店だけ時間が止まったようだった。
「木耳とマッシュルームの瓶詰め貰えるかい」
「あ!はいはい」
客に声をかけられ、我に返った娘さんがきびきびと動く。
「毎度ありがとうございますー」
愛想良く客を見送って、娘さんはほう、とため息を吐いた。そして、
「まあ座って下さいよ」
と、サンジに店番用だろう椅子を出してくれ、母と自分のために木箱をひっくり返し椅子代わりにする。恐縮するサンジを残し、一旦店の奥に引っ込み、すぐ戻ってきた。
「……でも、まさか、今頃あの時の話が出るなんてねえ」
言いながら、売り物の「きのこチップス(袋にそう書かれている)」を、奥から持って来たのだろう木皿にあけ、サンジに差し出した。
「あ、申し訳ない。あ、これ美味い」
「これね、母の手作りなんですよ。……それにしてもお兄さん、この島の人じゃないでしょう?どうしてそんな話知ってたの?」
今まで聞く一方だった話を突然振られ、サンジはきのこチップスを噴き出しそうになった。しどろもどろになりながら、
「いや実は、オレの乗ってる船に、すん晴らしく聡明な考古学者が居て、色んな島の歴史を調べてんだけど、この島でそういう話を聞いたみたいで興味持っちゃって……!でも、結構色んな人に話聞いたんだけど、“知らない”とか“聞いたことあるような気がする”、みたいな話しかなくて、困ってたんだよホホホ~~」
あれ、なんで隠すんだろうと思いつつ、サンジの舌はベロベロとごまかしの言葉を吐き、母娘は目を丸くした。
「へえ、うち以外でもそういうことがあったのかしらね」
「それは知らなかったわねー」
と言いながら、自分たちもきのこチップスをパリパリ食べ始めた。
「待って待って待って……お父さんのそっくりさんが現れた、って、凄い事じゃねェ?誰かに話そうとは思わなかったのかい?」
サンジの問いに母と娘はそれぞれ首を傾げた。
「そうねえ、あんまりそういう気にはならなかったねえ」
「私も」
え、ちょっと吞気過ぎねェ?とサンジの頭はぐるぐるした。こんな不思議なことがあれば普通なら、ちょっと聞いてよ今我が家ではこれこれこんなことが起こってるのよえー大変!双子の片割れが現れたとかじゃなくて!?違うわようちのお父さんは10人兄弟の末っ子よてな感じに近所に駆け込み盛り上がるものなんじゃないだろうか。それともここグランドラインでは、こんな事は騒ぐ程でもないのだろうか。しかし母娘は、
「まあ、言っても皆信じないだろうけどね」
「お兄さんが知ってたことの方が驚きよね」
等と話している。混乱してきたサンジは、とりあえず疑問を解消するべく質問を続けてみることにした。
「で、そのもうひとりのお父さんは今は何を……?」
再び母娘は顔を見合わせた。おばさんの方が、それがねえと口を開く。
「何時の間にか居なくなっちゃったの」
「え」
「ふらっと何処かへ出て行ったきり帰って来なくてねえ。だから結局、うちに居たのは10日くらいだったかしらね」
「あー、そんなもんだった?もっと長かったような気がするけど」
「あんたは子どもだったからちゃんと覚えてないのよ」
やはり、母娘はほのぼのと会話している。
「居なくなったって……。探したりはしなかったのかい?」
サンジが尋ねると、おばさんは「ええ、ええ」と細かく頷いた。
「一応は探したましたよ。近所とか、いつもきのこを採りに行く山だとか。お父さんは夜釣りが好きだったから、もしかしたら海辺かしらねえなんて見に行ったりもしたけど」
「見事に居なくなったわよね」
でもね、とおばさんは言った。
「私は、もうひとりのお父さんが居なくなってしまったこと、そんな大したことだと思わなかったんですよ」
おばさんがそんな風に言うのでサンジはビックリした。
「え?な、なんで?」
おばさんはサンジの目を見て微笑んだ。
「私はね、居なくなってしまったお父さんと、本物のお父さんは、なんて言ったらいいかしら、……そうね、別の、違う人だとは思えなかったのよ」
『ゾロはゾロだぞ』
船長の言葉と、強い瞳がぱっと甦り、サンジの心臓がどきりと跳ねた。
「性格は全然違ったんだけど、でもやっぱり、どっちのお父さんもお父さんだったのよ」
さぞかしサンジが腑に落ちない顔をしているのだろう、おばさんはさらに話してくれた。
「それがね、もうひとりのお父さんが居なくなった後、お父さん、ちょっとふさぎこんじゃってね」
「え、折角気に入らない相手が居なくなったのに!?」
サンジが驚くと、娘さんがニヤニヤした。
「ね、絶対落ち込んでたわよね。今思うとアレ、ライバルが居なくなってがっかりしたんじゃないの」
おばさんは少女のように笑って首をすくめた。
「さあ。それはどうかわからないけど。あからさまに私たちに聞いたりしないけど、お父さんもあちこちこっそり探してたみたい。でも、結局ね、もうひとりのお父さんは帰ってこなかったんですよ」
それからおばさんはまた、遠くを見るような目になり、大人の顔に戻った。
「それから少しずつ、ちょっとずつだけど……。丸くなったっていうか……優しくなったわね」
娘さんも目を伏せて微笑む。
「そうね、確かに変わったわね」
母娘にしか分からない共通の思いが二人を取り巻いているようで、サンジは何と言ったものか分からなくなった。「あー、えーと」と声を絞り出す。
「良かったらお父さんとも話しさせてもらってもいいかな?本人の話も聞きてェんで」
すると、おばさんはとても残念そうに言った。
「ごめんなさいねえ。お父さんねえ、亡くなったの。4年前に」
「あ、そうだったんだ……」
だからか、とサンジは納得した。夫の話をする時、おばさんの目が、どこか懐かしそうに、寂しそうに、愛おしそうに、まるで柔らかなサテンの様に色が変わるのは。
「山に木を探しに行ってね、沢に転落しちゃったの」
馬鹿よねえと呆れた様に言う娘さんの瞳にも、薄っすらと水の膜が張っている。まだ、たった4年だ。
「不思議なんだけどね、亡くなる前のお父さんは、急に現れて居なくなっちゃったもうひとりのお父さんと同じ表情をすることがよくあって、相変わらず偏屈なところもあったけど、それでも私は、やっぱりあの時のお父さんは、お父さんだったのね、って思うんですよ」
「お母さん説明下手過ぎ」
と、娘さんが笑う。
「だってそう言うしかないもの。やっぱり両方とも、お父さんだったのね、って」
娘に反論してから、おばさんはサンジに向き直り優しく笑った。
もう一人のお父さんがどこから来たのかとか、どうして現れたのかとか、どこへ行ってしまったのかとかは、私達にとってどうでもいいことなの。
だってあの人は、確かにお父さんだったのだから。
つづく
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