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和の世界は終わる日記

サンジスキーの管理人、ゾロの扱いが酷くてすみません。 読者様参加型小ネタやってます。カテゴリ「参加型小ネタ」よりどうぞ。

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途中ですがアップしちゃいます

お疲れ様です和です!日曜日も働いている皆様お疲れ様です!Me too!!


久々すぎる更新が当たり前になってしまった参加型小ネタですが、覚えてくださってるでしょうか……ハハハ……(乾いた笑い)
前回の更新が、な、なんと、2011年2月24日……。
申 し 訳 な い しか言えない……。

ちょっとの時間をみつけるごとにちまちま書いた文章って、あとで読み返すと、あれ?私こんなフレーズ使ったんや!?ってなることが結構あります。
これ書いたのほんとに私?って。こんな言葉私の中からでてきた?って。
集中してないからか、逆に、ものっ凄い集中してるからか。


と、言うわけで、選択肢はまだ出ませんが、ゾロサン書いてますよ!の報告の為にも、アップします。
初めてお読みになる方は、ブログカテゴリ「参加型小ネタ」で最初からお読み頂けると幸いです。


4月2日、8日、13日、15日、25日、5月15日、17日に拍手して下さった方ありがとうございましたー!!




 きちんと服を着込むのもそこそこに、転がる様に宿を出た。
 後ろから宿屋のおやじに何か怒鳴られたような気がするが、当然振り返らない。
 水分をたっぷりと含んだ夜気は重く、霧こそ出ていないものの、暗い夜道を方向音痴二人を引率して走るサンジの気分は最悪だった。 
 別方向に向かおうとする船長と剣士2に蹴りをくれつつ、やっとメリー号に辿り着き、二人を罵りながら甲板に上がった瞬間、3人は揃って横に吹っ飛んだ。
「遅い!!」
 クリマタクトをパシパシと左手の平に打ち付けながら、仁王立ちのナミは、甲板に転がった3人をぎらりとねめつけた。
「全く!あんた達のお陰で、こんな夜中に船を動かすはめになったわよ!ウソップが準備してるからさっさと手伝って!」
「いってー!なんでオレまで殴るんだナミ!!」
 船長の至極真っ当な抗議にも、
「ノリよ」
 どーんと言い放った航海士はかなりオトコマエだった。
「ノリってお前!!」
「うっさい!!後でサンジ君が肉くれるから早く行って!!」
「んん、そうか!!なんでもいーや肉もらえんなら!」
 肉で納得した船長は、ひとりで帆を張る作業をしているウソップの所へゴム腕を伸ばしてぴょーんと飛んで行った。
 ナミさん待って、クソゴム相手にそんな軽々しく肉の約束されちゃうと正直困る、っていうかなんて謝ればいいんだあああああとサンジがオロオロしていると、
「おーいナミ!ゾロ見つけたぞー!!」
 チョッパーの声が聞こえた次の瞬間、
「遅い!!」
 再び薙ぎ払われたクリマタクトが、ひょいと船べりから顔を出したゾロとチョッパーに直撃し、二人は揃って甲板に吹っ飛んだ。
 みっともなく倒れたゾロの姿からすっと目を逸らし、サンジもそそくさと出航準備に取り掛かる。
「い……ってェなこのバカ女!!」
「ビドイ、ダビ!!」
「あらチョッパーごめんね」
「オレは!!」
 背後から聞こえてくる怒りに満ちたゾロの声に、サンジらしくもなく動きがぎくしゃくとしてしまったが、勿論ナミは負けてなどいなかった。
「うるっさいわね!!大体あんたがやらかしてくれたからこんなことになったんじゃないの!!」
 パカーンと、気持ちよくも何かがクリーンヒットした音。
「あんたが強盗みたいに宿屋へ押し入って騒ぎを起こしたから海軍へ通報されたんでしょうが!!ロビンがたまたま街に出てたお陰で情報が入ったけど!!」
 ナミの言葉に恐る恐る振り返れば、ラウンジの扉の前でこちらを見下ろしているロビンと目が合った。にっこり微笑んで手を振ってくれるのに反射的にへらりと笑い返したが、一体どこまでバレてしまったのか、出来ることなら今すぐ海に飛び込んで藻屑となりたい、あ、やっぱ藻はやだ、あいつと一緒はやだ。とかわけのわからないことを思うくらいサンジは動揺した。
 ゾロもバツが悪いのか、それ以上言い返さないようだ。
「うおーいナミ、準備できたけどよ、まだログ溜まってないんだろ?どうすんだ?」
 ウソップの問いに、ナミは「手は打ったけどね」と爪を噛みながら呟いた。
「ロビンに、“麦わらの一味はもう出航したらしい”っていう噂を、街中に流してもらったのよ。それこそ寝てる人の耳元にも、口を咲かせてもらってね」
「へえー」
 感心したようなウソップの声にも、ナミの表情は晴れない。
「それで海軍を騙せるとは限らないけどね、時間稼ぎくらいにはなるでしょ」
「海軍なんかぶっ飛ばしちまえばいいじゃねェか」
 船長の呑気な言葉に、航海士はくわっと歯を剥いた。
「バカね!海軍とやり合ったって宝がもらえるわけでなし、無駄に悪名が上がるだけで一文の得にもならないじゃないの!逃げるが勝ちよ!」
「メリーにも負担がかかるしな」
 ウソップもうんうんと頷く。
「ログが溜まっていない以上、外海に船を出すことはできないわ。この島で一番大きな港の正面に、小さい島がいくつかあったから、ログが溜まるギリギリの島影にメリーを動かしましょう」


 暗闇の中、座礁しないように慎重に船を動かした。
 サンジは自ら操舵担当に立候補し、ナミの指示を仰ぎながらひたすら集中して舵を握り続けた。仲間と船の命を預かる操舵作業は、余計なことを考えないで済む。
 ゾロが碇を下ろし、船の安全を確認し終えると、女性陣は、「もう1回寝るわ」と部屋へ戻っていった。
 ウソップは大あくびをしながらも、
「オレは元々船番だしな。このまま見張ってるわ」
と、見張り台に上っていった。
 ルフィやチョッパーが、オレ達はどうすっかと話し合っているが、サンジはそのままラウンジの扉を閉めた。
 夜明けにはまだ少し時間がある。が、サンジはとても寝直す気にはなれない。
 手を洗った後エプロンをつけキッチンに立つと、猛然と玉ねぎをみじん切りにする。
 なんだかちょっと涙が滲んだが、玉ねぎのせいだ。


 大量の玉ねぎのみじんぎりを使い、朝食・昼食・夕食・それから明日の夕食の仕込みを終えると、タバコを吸いにラウンジを出た。寝不足の体には朝日が辛いだろうと思っていたが、外は霧が立ち込め船首のメリーがうっすらとしか見えないくらいだ。
 昼食にはエビフライを大量に揚げてやろう。マヨネーズをたっぷり使ったタルタルソースが好きなルフィは喜ぶだろう。
 煙を吐き出しながらぼんやりと考えていると、ラウンジへの階段を上がって来る軽やかな靴音に気づいた。いつもなら瞬時に心が浮き立つが、今日はなんとも言えない複雑な気持ちになる。
「おはようナミさん。ちゃんと眠れたかい?」
「お陰様で。おはよう、サンジ君。サンジ君こそちゃんと寝たの?」
「バッチリさナミさん」
「の割にはクマがすごいんですけど」
「クマメイクを施してるんだよナミさん」
 ナミがどこまで気づいているのか分からないので迂闊なことは言えず、しかし黙っているわけにもいかないので、内心ビクビクしながら、
「昨日……いや今日か、迷惑かけてすみませんでした……」
と小声で言ってみる。ナミはサンジを見もせずに、
「別に終わったことは良いわよ。サンジ君の借金が増えてると思うけど、それはしょうがないわよね、夜中の労働と心労の対価だから」
と坦々と告げられ、ただもうひたすら、
「すみません……」
と恐縮し、小さくなるしかないサンジだったが、
「ねえサンジ君」
 ナミは少し眉を寄せて、辺りに目をやった。
「なんかこの霧、変じゃない?」
 問われ、ナミが怒っている訳ではなく、天候に気を取られているのだとやっと気づいた。
「変……かな?確かに濃い霧だなあと思うけど。なんか悪ィ感じがするのかい?」
「悪い感じっていうか……」
 ナミは言いよどんだ。
「なんか、ね。この霧を見てると、勝手に涙が出そうっていうか」
「ええ!?ナナナミさん泣かないで……!!」
「いや泣かないわよ。出そうになるって話よ」
 サンジがあまりにも大きく驚いたので、ナミは呆れたようだった。
「何よ、私がそんなこと言ったらおかしい?」
 踵を返してナミはラウンジに向かう。あわててサンジも後を追った。
 ダイニングテーブルの定位置に着いても、まだナミは気になるようだった。 
「なんていうのかなあ、なんか、気持ちがざわざわするのよね。悲しいとかじゃないのに」
「ふーん……、あ、そういえば、チョッパーもちょっと前になんか言ってたな」
「ほらあ!私だけじゃないじゃない!サンジ君は感じないの?」
「オレ……?オレは、特に……」 
 もーっ、なーんでよーと膨れるナミの前に、紅茶のポットを置く。
「いやあ、オレはナミさんみたいに感受性が鋭くないからvv」
 などと、褒め言葉にもなり切っていない言葉を返してみたが、だってサンジが気づくはずが無い。心なんて、別のことで、ずっとざわざわしているのだから。
「とにかく、ログも溜まったことだし、海軍が近くに居ない事が確認できたらさっさと出発しましょ。良い島だったし、ゾロが2人になった理由もわかってないけど、その方がいい気がする。ルフィが起きてきたらそう言うわ」
 ナミの決めたことに対してサンジに異があるわけがない。
「アイ、サー」
 蒸らしたオレンジペコをナミのカップに注いだ所で、トコトコという蹄の音が聞こえてきた。チョッパーが目を擦りながら「おはよう」とラウンジに入ってくる。
 それをきっかけに、クルーが次々とラウンジへやってきた。もしかしたら現れないかもしれないと思っていたゾロですら、最後にやってきた。
「よく起きられたなゾロ。ゾロ2は?」
 そうウソップに声をかけられ、
「知るか」
 愛想のかけらもなく答えたゾロは、席に着くなりテーブルの上の籠に盛られていたパンを手に取り噛り付いた。
 いつもなら、なんだてめェいただきますはどうした!と怒鳴りつけるサンジも、見なかったことにした。そんな元気はない。どんな顔をしたらいいのかもわからない。
 ゾロの向かいでは、5杯目の肉団子スープ(大量の玉ねぎのみじん切りでかさ増し済み)を平らげたルフィに、ログが溜まってもやが晴れたら出航しようとナミが持ちかけていた。
「そうだなー、そろそろきのこにも飽きたしな!行こう!」
 船長の決断は早かった。
 少し残念そうなのがロビンだった。まだロビンは、ゾロが2人になった理由を解明できていなかった。
「ごめんねーロビン。まだ調べたいと思うんだけど」
 申し訳なさそうにナミが謝ると、ロビンはふっと笑った。
「仕方がないわ。できる限り文献は読んでみたけど、原因が分かるような記録は特になかったし。……でも、剣士さんは良いのかしら?」
 ロビンの言葉に、皆は一斉にゾロを見た。そんな皆をじろりと睨み付け、不機嫌を体中から撒き散らしながらゾロは言った。
「……別に、居ようが居まいが関係ねェ」
 ゾロ2に対して言ったことなのに、その言葉は、サンジの心に何故かぐさりと突き刺さった。心臓が一瞬びくりと引き攣った事実に、今度は身体が凍りついた。
 そんなサンジの状態など気づくわけも無いゾロは、既に朝食をとり終えたウソップに「おいスープ持ってきてくれ」などとえらそうに頼んでいる。そのひとことで我に返ったサンジは、ウソップが抗議の声を上げる前に、
「それはオレの仕事だクソ剣士。つーかウソップに頼むくらいなら自分でやれ!」
と、ゾロの前に肉団子ときのこをもりもり盛ったスープ皿を置いてやった。
 勿論目など合わせない。
 ゾロも、サンジには目もくれずに、スプーンを取ると黙々と肉団子を食べ始める。
 間に挟まれた形になったウソップは、ゾロとサンジの間に流れる妙な雰囲気に気づいたのか一瞬戸惑った表情を浮かべたが、「……とにかく、無事に出航してェなあ。もうきのこは堪能し尽くしたしな」と呟いた。


つづく

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プロフィール

名前:
ノダ ワアヤ
性別:
女性
趣味:
趣味はサンジ!
自己紹介:
2次創作サイトの管理人の日記です。
間違って来られた方はどうぞお逃げになって!!
「ゾロサン」とか「ゾロサン」とか、聞きなれない単語が飛び交ってますよ!!
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