和の世界は終わる日記
サンジスキーの管理人、ゾロの扱いが酷くてすみません。 読者様参加型小ネタやってます。カテゴリ「参加型小ネタ」よりどうぞ。
ほんとは12日 と バトン
- 2008/04/06 (Sun) |
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ひいいいい雲隠れですみません!!
とりあえずバトン回答行きます!
●横断歩道の白い部分だけを踏んで渡る[サンジ]
けん、けん、ぱ。
サンジの赤いスニーカーが、暗闇に浮かび上がる横断歩道の白い部分だけを踏む。
午前0時をとっくに回り、3月の終わりといえど夜中は冷える。何が楽しいのか、横断歩道のけんけんぱを繰り返すサンジの口から白い息が弾むように漏れた。
「おーーい、遅ェぞマリモちゃん!」
横断歩道を渡り終えたサンジが笑顔で振り返る。鼻の頭と頬が赤い。誰だ、こいつに酒飲ませたヤツは。未成年だぞ。(そう眉を顰めるゾロも勿論未成年で、サンジの5倍は飲んでいる)
コンビニで買った缶ビールやらつまみの入った袋を揺らさないように一応気をつけながら、ゾロは、機嫌よく車道を渡るサンジの後をゆっくりと追う。
「今日は楽しかったなあ~。あいつらとも暫くは会えないだろうから、今日は、皆でわいわいやれて良かった」
「……そうだな」
くるり。
酒に弱い幼馴染は夜空を見上げながら何故か1回ターンをした。そしてふへへ、と笑う。
夜中の住宅街は車がほとんど通らない。今は役目を成さない赤と黄色の信号が明滅している。
車道外側線の上を両手を横に広げてモデルの様な歩き方で進むのに呆れ、ゾロは早足で近づくとサンジの後頭部を軽く小突いた。
「うわ危ねェ!ラインから出ちまう所だったじゃねェか!」
「何やってんだてめェは」
「今のオレは線の白い所しか歩けねェんだよ!邪魔すんな!」
「はあ?」
「オレルールだ!店出た時に決めたんだよ!」
バカバカしい。ていうかバカだな。
小学生かてめェか、と溜息を吐いたが、放っておいて先に帰ろうとは思わない。
けん、けん、ぱ。
公園の前を通れば、咲く準備をしている桜の固そうな蕾が、街灯に照らされぼんやりと白く光っている。
車のエンジン音とライトが近づいてくる。ゾロは無意識に一歩下がったが、サンジは勢い良く、横断歩道へと踏み出した。
けん。
「オイ!!」
慌ててサンジの腕を掴むと引き戻す。
目の前を、車が結構な速さで通り過ぎて行く。横断歩道は歩行者が優先だと、マジメなチョッパーが常々言っている言葉が頭を過ぎり、ゾロは舌打ちをした。
「あっぶねェなあの車。てめェもぼさっとしてんな!」
サンジの横顔は長い前髪で見えない。
「サンジ?」
「……ゾロ」
囁くように名前を呼ばれ、聞き取りにくくて顔を寄せた。少しの酒と、煙草の匂いがする。
「オレさあ……、お前には、卒業した後は○町の専門学校で調理師免許取るっつったけど、あれ、やめたんだ」
サンジは腕を掴んでいるゾロの手をそっと離させると、ゾロから距離をとった。
「A県でフレンチの店やってるジジイの知り合いが居てさ、そこで修行することにした」
俯いたまま、サンジはゾロを見ようとしない。
「オレは、本気で絶対に一流コックになるからよ。学校で習う、なんて生っちょろいことやってらんねェんだ。ジジイの店だと、どうしても甘えが出ちまうしな」
口元だけは、笑っている。
「だから……オレはあっちで頑張るから。お前も剣道頑張って……」
「そりゃあ奇遇だな。オレもA県行くんだ」
遮るように言ってやると、暫く間があって、弾かれるようにサンジが顔を上げた。
「……は?」
目をまん丸くしてゾロを見る様子が面白くて吹きだしそうになったがなんとか堪えた。努めて真面目くさった口調で、
「M大受かったからな。オレ、居なかった時あったろ?あれ、受験しに行ってた。言ってなかったか?」
しれっと言い放つと、サンジの口があんぐりと開き、ぶんぶんと激しく首が横に振られる。
「し、知らねェ!!聞いてねェ!!一体何時の間に!!てめェ……何考えてんだ!!」
「オイ、夜中に怒鳴るな、迷惑だろうが」
「いや、てめェが常識的なこと言うんじゃねェ説得力がねェ!!つーかてめェS大推薦で受かってるだろうが!剣道はどうすんだ!なんで……!」
「オレはお前が好きだからな。出来るんならなるべく近くに居てェんだ。そんだけ」
サンジの顎ががくんと下がる。
「……は」
「剣道はどこでもできるしな」
「す、好き……って」
もう一度サンジの腕を掴み、ぐいと引くとその体を抱きしめた。サンジの体温が高い。
「好きだ」
「ゾロ……」
「だから、もうオレから逃げようとすんな」
「!!」
びくりと、ゾロの腕の中でサンジの体が固まった。
「お前も、オレが好きだろ」
「……!」
ゾロが、サンジが自分のことを好きなのではないかと気づいたのは最近だ。ウソップから、サンジが卒業後実は県外で就職しようとしているらしいことを聞き、自分の傍から居なくなると思った瞬間、自分の気持ちに気づいた。そしてサンジも、恐らく自分と同じ気持ちであると。それなのに。
「なのに、なんで離れようとすんだ」
「……」
サンジは答えない。
「どうせお前のことだから、なんかわけわからんことぐちゃぐちゃ考え……ぐはッッ!!」
突然腹に衝撃を受け、ゾロの息が詰まる。サンジの膝蹴りが入ったのだ。
「てっ……めェ!何しやがる!」
「お前が引っ張るから白いトコだけ歩くルールを破っちまっただろうが!!」
「はあ!?」
「せっかく今までずっと白いトコだけ通ってきたのに台無しだ!」
黒いアスファルトの上で地団駄を踏んでサンジが怒る。こんな時に何言ってんだこのひよこ頭!!と、流石にゾロも頭にきた。怒鳴り返そうとして、しかし言葉を呑んだ。
サンジの顔が、今にも泣き出しそうに歪んでいる。
「お、お前に何がわかるんだ」
「サン……」
「オレが、幼馴染を好きになっちまって、男同士なのに、女の子が大好きなはずなのに、オレがどんだけ絶望したかお前にわかるかよ……!!」
握り締めた拳がぶるぶると震えている。単純明快なゾロと違って、きっとサンジはぐるぐると悩み続けていたのだろう。そう思うとゾロも堪らない気持ちになった。
「せめてずっと友達で居たいのに、傍に居るの辛くなってきちまって、離れたらお前なんか忘れられるはずだと思って、だから、家出て、ひとりで頑張ろうと思ったのに……!!」
サンジの息が段々しゃくりあげるものに変わり、みるみるその青い瞳が水に包まれる。
「クソヤロー……!」
そして、体当たりのようにゾロに抱きついてきた。
「苦しませて悪かった、悪い、サンジ」
ゾロも抱きしめ返す。
「近くに居過ぎて、自分の気持ちにも、お前の気持ちにもなかなか気づけなかった。オレはバカだ」
うぎ、ひぐ、とサンジが変な声を上げる。泣くのを我慢する時の声だ。子どもの頃から変わらない。
「気づいちまったら、離れたくなくなった。お前が家を出て頑張るっつーなら応援したい。だけど離れたくないからな、ついてくぞ。ストーカーだなハハハ。悪いが離れるつもりはねェ」
サンジの耳に唇を寄せる。
「だから、諦めてオレのもんになれ」
「う゜う゜ーーーーっっ!!」
バカ、ボケ、ハゲ、と悪態を吐きながら、サンジはゾロの首筋にぎゅうぎゅうとしがみ付いてくる。
「んな締めんなよ、苦しいって……」
大粒の涙をぼろぼろ零すサンジの背中をさすって宥めながら、ゾロは、頭上の桜を見上げた。
いつのまにか、うっすらと紅色に染まる花が一輪だけほころびている。顔をくっつけられて見えないが、きっと、今のサンジの頬とよく似た色に違いない。ゾロの顔に笑顔が浮かんだ。
あと数日もすれば、一斉に咲き誇るだろう。
無駄に長ェェェェェェェェ!!!!
これのお陰で日記書けませんでした……!!
書き終わるまで日記書かないって決めたから……!!
バカじゃないの私……!!
あのね、気づいた。前から気づいてたけどまた気づいた。
すたーだすととれいんとか、↑とか、思いを綴る、みたいな、情緒優先の文章ほんと苦手だ私……(オイ!!!)
酔っ払ってけんけんぱってかわいいなあと思って……。
酒もタバコもやっちゃってるので、大卒の二人の話しにしようかと思ったけど、いくらなんでも就職先をゾロが変えるのは難しいだろう、それに22歳でけんけんぱはちょっと……。(サンジならかわいいけど)じゃあどうする、とか変なことに時間を食いました。
思いっきり自分で自分の首を絞めるワアヤさん(死)
M大はサンジが修行する店のすぐ近くにあるので(ゾロ確信犯)、幼馴染で親同士も知り合いな二人は、これから同棲……同居……同棲……を始めるんですよvv
さあ、さくさく回答行きますよ!!(汗)
拍手ありがとうございました!!
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