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和の世界は終わる日記

サンジスキーの管理人、ゾロの扱いが酷くてすみません。 読者様参加型小ネタやってます。カテゴリ「参加型小ネタ」よりどうぞ。

カテゴリー「小ネタ」の記事一覧

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今更ハロウィンも何も。(しかも未完)

(つづき)



「くそう……誰だ、ハロウィンなんて考えやがったヤツは……」
 よくよく見れば、キッチンの片隅にかぼちゃがごろごろと積まれているではないか。
「……なんだァ?」
「ジジ……バラティエのクソコックどもがカモメ便で送ってきやがったんだよ。今日はハロウィンだからな……」
「ハロー?」
「挨拶じゃねェよ。“ハロウィン”だ……」
 言いながらサンジがやっと顔を上げた。その彼の両頬にはなぜか赤いぐるぐる渦巻きが描かれている。まるで忍者ハ○トリ君だ。
「ブッ!!ハハハハッ!!おいなんだそりゃ!?まゆ毛とお揃いじゃねェか!!」
「……るせェ」
 じとんと恨めしげな目でゾロを見てから、サンジは戸棚から皿に乗ったおにぎりと漬物を取り出すと、テーブルのちょこっと空いた部分に置いた。
「後はルフィが全部食っちまった。今日は忙しいから邪魔すんな」
 低い声でそう告げ、またくるりとシンクに向かってしまった。


 
 年少トリオは一時間おきにサンジ襲撃を繰り返した。
「「「とりっくおあとりーと!!とりっくおあとりーと!!」」」
 その言葉しか知らないバカの様に繰り返す。その度にサンジは1時間内で用意したかぼちゃベースのお菓子を3人にくれてやるのだ。
 デッキチェアで新聞を読んでいたナミに聞けば、ハロウィーンという行事なのだと言う。
「お菓子くれなきゃイタズラしちゃうぞ、ってね」
 サンジのぐるぐる頬は、昨日から画策していたらしい三人組に、朝一番に「Trick or treat」をやられて対応できなかった為に描かれてしまったのだ。
 サンジが作っても作っても、かぼちゃのパイも、プティングも、クッキーも、あっという間に3人(主にルフィ)の胃袋に消えてしまう。
 昼食の支度やレディ達のお茶の準備をしながらのお菓子作りは幾らサンジと云えど大変そうで、流石にゾロも年少組にひと言物申してやろうかと思ったのだが。
 サンジが結構楽しそうにしている事に気づいてしまった。
 タイムトライアル的作業がコック魂に火を付けたのか、悪態を吐きながらも口角がほんの少し上がっている。
 サンジ以外にはとりっくおあとりーとを言おうとしない、というか言っても無駄な事を分かっている知能犯なルフィ達も、多少気を使っているらしく(?)毎回毎回衣装を変えてくる。先程は黒い服に白いペンキで骨を描いた骨人間だった。
 コックが楽しんでるなら良い。
 そう思い、次々と美味しそうな菓子を作り出すサンジの芸術的な手さばきをなんとなく誇らしく思いながら眺めていたゾロなのだが。



 夕食が終わっても年少トリオはまだまだお菓子を食すつもりなのか、午後9時。ついにサンジが恐れていた事態となった。
 とりっくおあとりーと!の声に、搾り出すように言ったのだ。
「……もうねェ」
「「「えーーー!!!」」」
「かぼちゃは全部使い果たした!!食材もこれ以上使えねェ!!もうほんとになし!!ハロウィンはこれにて終了だ!!お子様はクソして寝ろ!!」
 サンジの宣言にブーブーとぶうたれる3人。
「まだ食う気かよ、いい加減にしろ。今日一日食わせてもらったんだろ?」
 ゾロが呆れて言うと、サンジの顔が嬉しそうに輝いた。
「お!クソ剣士が珍しく良い事言うじゃねェか!」
 諦めきれないらしく唇を尖らせていたルフィの目がぴかーんと光った。
「……お菓子がねェなら……」
 頷き合う3人組。
「イタズラだーーー!!!」
 ルフィの号令と共に突進、焦るサンジを押し倒すと、
「くすぐりの刑ーー!!!」
「こちょこちょこちょこちょ」
「こちょこちょこちょこちょ」
「ぎゃーっはっはっは!!ヤ、ヤメロ!!くすぐってェ!!ウフヒヒヒ……!!」 
 ルフィとウソップにくすぐられ、サンジが床をのたうちながら逃げようとするも、人型になったチョッパーにガッチリ押さえ込まれる。くすぐったさに涙を流しながらサンジがのけぞる。白い首筋が露になった。息も上がってきている。
「ア……ハハハハ!ん、ヤメロ……って!……ハァ……」
 始めはニヤニヤしながらその様子を見ていたゾロだったが、段々顰めっ面になってきた。
(んな声出すんじゃねェ!!)
 ゾロの内心の動揺を知ってか知らずか、突然ルフィががばりとサンジに抱きついた。
「あーー今日のサンジ、甘ェ匂いがするーー」
「てめェらのお陰でまともにタバコ吸う暇もなかったんだよ!!」
「今日、ほんとありがとうなサンジーー……」
「美味かったぞサンジーー」
「夢をありがとうサンジーー」
 ウソップやチョッパーにまで抱きつかれ、サンジは目を白黒させた。
 そして。
 ルフィが、サンジの頬をべろりと舐め上げた。
 サンジが固まる。ゾロも固まった。
 ウソップとチョッパーも流石に驚いたらしい、
「えー!?」
「おいルフィ、サンジは食いもんじゃねェぞ!!」
「にししし!サンジも甘ェぞ!!」
 がぼーんと顎の外れたゾロとばっちり目が合うと、ルフィはにやっと笑ったのだった。 


(つづく)←ほんますんません!!



修正+つづき。うっかりハロウィンネタやろうなどと思ってしまったせいで、あにわん感想もじゃんぴ感想も書けない私はバカですか、バカですね。なんでこんなに……(倒)

>私信
Pちゃん!!メール……!!お待たせして本当にすみません~~!!



日曜日は相方の結婚式なので、服とか靴とかコサージュとかかばんとか(一式かい)買いに行ったりしてなんか忙しいです!!私が嫁行くわけじゃないのに!!マニキュアしなくちゃ!!スピーチもまだ考えてないーー!!
それなのに買ってきたサンジの本を読み、号泣しました。あーーやっぱり泣けるバラティエ編!!!


拍手ありがとうございましたvv

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体が冬眠準備に入ったようです。

(つづき)


 よくよく見れば、キッチンの片隅にかぼちゃがごろごろと積まれているではないか。
「……なんだァ?」
「ジジ……バラティエのクソコックどもがカモメ便で送ってきやがったんだよ。今日はハロウィンだからな……」
「ハロー?」
「挨拶じゃねェよハロウィン……」
 言いながら、サンジがやっと顔を上げた。その彼の両頬になぜか赤いぐるぐる渦巻きが描かれている。
「ブッ!!ハハハハッ!!おいなんだそりゃ!?」
「……」


(つづく)←えー!!酷いこれ!!


すいません!!またもや眠いです……。目があけてられません……。眠り病かーー。


コミックスとサンジの本買って来ましたー!!凄いーー!!
私も日記のタイトルをもうちょっとなんとかしたいんですが……。これもセンスですよね……。ふう。


拍手お礼vv
C様vv>ボンちゃんが出演となったのはC様のお陰です!ありがとうございました!書いてみて、改めて、ゴッドの豊かで魅力あるキャラクターを作り出す才能に感じ入りました!ゴッドは本当に凄い!
なるべく早く続きをお届けしたいですー!
メッセージありがとうございました!!今回の更新ほぼ反応なしだったので(笑)嬉しかったです……!!

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お菓子くれなきゃイタズラしちゃうぞ!

「トリックオアトリート」


 いきなり投げかけられた思いっきりカタカナ発音のその言葉に、深夜のキッチンで明日の朝食の仕込をしていたサンジはゆっくりと振り返った。
 立って居るのは、楽しそうな響きを持つ言葉を発したとは思えないほどの仏頂面をした剣士。
 ゆっくりと剣士の口が開く。


「トリックオアトリート、だ」


 先程と同じ調子で、しかしゆっくりと剣士が言った。一定の距離を保ったまま二人は睨み合う。
 と、サンジがフッと笑みを漏らした。優雅な所作でタバコを咥えると、マッチを擦った。シュッという音と共に赤い火が燃え上がる。タバコに火を移すと、サンジはシンクにもたれ横を向いて吸い込んだ煙をふーっと吐き出した。
 その動作のひとつひとつをゾロは黙って見ていた。
 と。
 サンジの肩が揺れる。
「クックックッ……」
 笑っているのだ彼は。ゾロの眉間に皺が寄る。
「だーっはっはっは!!クソ剣士敗れたりーーー!!!」
 サンジがゲラゲラと、それはもう嬉しそうに笑う。
「Trick or treatだと!?ざーーんねんtreatだよ!!バーカバーカ、てめェの考える事なんざお見通しだ!!」
 オラ座れ!!とゾロの足を乱暴にがんと蹴り、サンジはシンク台下の棚を開け、何やらゴソゴソやりだした。
 言われたとおりテーブルについたものの、ゾロはむーっと顔を顰めた。
(もう菓子はねェんじゃなかったのか!!)


 朝、男部屋でゾロが目覚めると、三馬鹿トリオが変な帽子を被って「ハロウィンハロウィンハロウィーーン♪」と大騒ぎしていた。そしてマントのような物を羽織ると、「ハロウィンハロウィンハロウィーーン♪」と合唱しながら甲板へ飛び出して行く。
「……なんだァ?」
 あくびをしながら男部屋を出ると、三人はやっぱり歌いながらマスト周辺をぐるぐる駆けている。全くもってアホどものすることはよくわからない。
 ラウンジへ行くと、なんともう朝食は終わってしまたのか、テーブルの上には調理器具しか乗っていなかった。サンジは忙しそうにキッチンを右往左往している。ゾロの方を鬼のような顔で振り返り、
「クソ剣士!ドア閉めろ!あいつらを入れるんじゃねェ!!」
「おあ!?」
 遅かった。ゾロを押しのけるように三人は飛び込んで来て、一斉に鳴き出した。
「「「サンジー!!とりっくおあとりーと!!とりっくおあとりーと!!」」」
「あああうるせェ!!てめェら早ェよ!!」
 叫びつつ、サンジは手元に合ったカップケーキを三つ、ぽんぽんぽんと年少チームに渡した。歓声を上げて去っていく彼らに、サンジが「後1時間は来るんじゃねェぞ!!」と怒鳴る。
 後には、ぐったりとテーブルに手を突くサンジと呆然とするゾロが残された。
「くそう……誰だ、ハロウィンなんて考えやがったヤツは……」


(つづく)←え?



ハロウィーンネタでこんばんにゃ!
ちょっと今日は終われそうにないのでいったんきります……。すいません……。たいしたオチじゃありません。いつもの通りです(笑)


今日は寒くなるってラジオで聞いたので、寒い時にはおでんでしょうvvと夕飯の後、おでんを作りました。
大根たまごちくわ昆布牛筋こんにゃく厚揚げを鍋いっぱい!!
作りすぎた!!
鍋から溢れてる!!
軽く10人前くらいある!!
携帯で撮ろうとしたら、やっぱり壊れてました。なんだよー!!


小ネタの続きとあにわん感想はまた明日ー!あ、じゃんぴ感想もー!!
でも明日は帰りが遅いのだった……。
これだけ言いたい!!



総集編タイトル“SANJI”って!!!(嬉涙)……絶対買う!!1は買ってないけど……。←オイ



拍手ありがとうございました!!

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サンジファンクラブ

海上レストランバラティエ
中休み中。

「はあ~~最近手紙こねェけど、サンジのヤツ元気にしてっかなあ」
「お!?なんだなんだてめェ、サンジが居なくて寂しいのか!?」
「寂しかねェよバカ!オレ様が新しく開発したスープ飲ませてぎゃふんと言わせてェだけだ!!」
「でもよ、オーナーも、カモメ便が来る時間になると微妙にそわそわしてるよなあ……」
「サンジの手紙じゃなくても、そろそろ会誌が届く頃だしな!!」
「…………」
「…………」
「…………サンジー」


ココヤシ村
ドラム王国
住人達の会話

「「「「あのコックの兄さん、べっぴんだったよなあ……vvv」」」」
「早く最新号届かねェかなーvv」


アラバスタ王国
警備隊隊員達の会話

「アラバスタ復興記念祭には招待状を出すってはどうだ?」
「いやしかし相手は海賊だぞ?」
「彼にはまだ賞金がかかってないから彼だけ呼んではどうだ?」
「コックとして招待すれば良いのではないか?」
「王は彼と共に風呂に入ったらしいぞ……」
「コブラ王が!!?あの白い肌を間近に見られたのか!!?」
「この前の会誌の特集だった、濡れた肌を直見か……!!」
「羨まし…………いや、なんでもない」
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
((((ブロマイドとかも欲しいなあ~~~))))


海軍要塞ナバロン
海兵&海軍コックの会話

サンジのレシピは裏メニューとして伝説になっている……。
「まだ賞金はかけられてないみたいだな!!」
「「「良かった~~vv」」」
「もし手配書が回ってきたら余分に30部くらいくれって担当のヤツに頼んであるんだ~vv部屋にはるんだ~~vv」
「てめェ!!汚ェぞ!!」
「こっちにも回しやがれ!!」
「イテテテ!!“もし”の話だろ!!」
「あー……なんであの時写真撮っとかなかったんだろう~!!セーラーだぜ!?セーラー!!激レアじゃねェか!!」
「「「うおおおおーーー!!!」」」←思い出して興奮
(厨房に駆け込んでくる男)「みんな見てくれーー!!こんなダイレクトメールが!!!」
(全員で覗き見る)
「「「「…………入りマースvvvv!!!」」」」



フォクシー海賊団
top3の会話?

「チャッピーも捨てがたいけど、コックさんも欲しかったわァァァァ~~」
「オヤビンと交換する?プ、ププププ」
「(ずーーーーん)」


グランドライン某所
凄い勢いで走る船

「サンジさん!!待っててくれ!!今、会いに、行きます……!!」
会誌の写真でサンジの現在地を確信して叫ぶ男を、可愛そうな子を見る目で見守るクルー達。
因みにその写真は、3ヶ月前に撮られたものであることを男は気づいていない。


世界全域にサンジ感染者続出。サンジオフィシャルファンクラブ拡大中!!!
入会希望者はファンクラブ会長・GM号航海士ナミまで!!!
「年会費2万ベリー、入会金は1万ベリーよんvv」



↑この後、ガレーラカンパニーとフランキー一家もサンジファンクラブに集団入会します(笑)
ファンクラブ運営を妨害しようとしたゾロは、逆にナミさんから高額サンジグッズをわんさか買わされる羽目になります(笑)
誰が会長になるのかと会費・そしてゾロのネタ提供はあさりさんからーvvラブvv


大阪日記で書きました寒天?ケーキ。
ブランマンジェのことでした。
自分で買って名前忘れるって……。寒天って……。


人魚姫、もう少しお待ちください……。ひー!!



拍手お礼!
>Hさんvv
きゃーvvバトン受け取って下さってありがとうございますー!宜しくお願い致しますvvHさんの夢拝見~~!!

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電車男最終回

とあるマンション三階の一室。
二人の男が居る。
ひとり(サンジ)はタバコを咥え、えぐえぐと泣きながらテレビにくぎ付け。
もうひとり(ゾロ)は缶ビールを呑みながらベッドに腰掛け、ちょっと呆れたように泣いている男を見ている。


サンジ「ひぐっ。で、電車男、よがったなああ~~」
ゾロ(ビールを呑んでから)「ああ」
サンジ「この、オタクのこいつらも、みんなすげ、いいヤツじゃね?」
ゾロ(棒読みで)「そうだなー」
サンジ(凄い勢いで振り返る)「てめ!この!ほんどにそおおぼってんのか!?」
ゾロ「てめェ、泣きすぎだ……」
サンジ「泣いでねェ~~~~~」
ゾロ「そうかよ……」
サンジ(ティッシュでちーんと鼻をかみ、気を取り直して)「しかし羨ましいよな……あんな、エルメスたんみたいな素敵なレディがよう……(じーっとゾロを見つめ、溜息)」
ゾロ、ちょっとむっとする。
サンジ「まあな、いくら実話を元にしてるからって、ここまでドラマチックなこと、そうそうあるわけねェってオレだってわかってるさ。あーあ……エルメスた~~ん……(ごろんと寝転がり煙を吐き出す)」
しばし沈黙。
ゾロ(缶を置いて)「……だがまあ、一個だけ共感したことがある」
サンジ「一個かよ」
ゾロ「あの、電車男が言ってただろ、ヘルペスとかいう女に……」
サンジ(さえぎるように)「“エルメス”たんだッ!!」
ゾロ「……そいつに言ってただろ」
サンジ、首を傾げる。
ゾロ「“世界が輝いた”とかなんとか……」
サンジ「……ああ……」
ゾロ「あれは、分かる」
サンジ「?」
ゾロ「……今まで、オレには剣の道しかなかった。でも……」
サンジ沈黙。
ゾロ「オレも、てめェと出逢ってから、色んなものが違って見えるようになった……」
サンジ、起き上がりゆっくりゾロを見る。
ME。(ドリ○ムの未来予想図Ⅱ)
ゾロ「キレイに見えるっつうか、光って見えるっつうか……」
サンジ「ゾロ……」
ゾロ「灰色っぽかった世界に、色がついたんだ……。おめェの、お陰だ……」
サンジ「……ゾロ……ッ!!」
ゾロ「サンジ……!!」
抱き合う二人。
窓の外から俯瞰で二人。
カメラ、ゆっくりと星空を映して――






電車男も真ッ青のバカップル!!ゾロサンは電車男を越えるか!!?




と、いう妄想を電車男を見ながらしてました。
バカップルっていうか、私がバカです。
しつこく「ヘルペス」ですいません!!
みんな幸せになあれ~。


拍手ありがとうございました!

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今日は……

(サンジ、箱の中身に目を丸くする)
「……んだコレ」
「だから、バレンタインだ」
「ほお」
「男から好きなヤツに物やる日だって街で言ってた」
「へェ」
「受け取れ」
「……」
「店のヤツがいいヤツでな、ゴツイ体してんのに自分のこと“アタシ”とか言ってちょっと変わってたが……(ちょっともじもじしながら)その……お前の特徴を話したらな、こういうのがいいんじゃねェかってそいつが」
「特徴」
「色が白いとか……。腰が細いとか、尻が小せェとか、足が長ェとか……」
「………(無言で目を細め、箱の中身をつまんで取り出す)」
「あ、それはヒモタイプだ」
「………(別のを取り出す)」
「蛇柄。勝負物だな(頷く)」
「(盛大にタバコの煙を吐き出す)」
「ッッ!!!それはオレが選んだんじゃねェぞ!!そそそそんな真っ赤な……!!」
「……つうかー……」







「誰がてめェにパンツ貰って嬉しいか!!!セクシュアルハラスメント対策委員会に訴えるぞゴラアアアア!!!」





(華麗な回し蹴り)



「ごはあ!!!!」



おわり





…………何コレ。
アー、久しぶりに書いた小ネタがこれですか?こんばんにゃ、和です。
コレ多分、温泉の続きです。ロロノアさんはまだコックさんに振り向いてもらえません。


↑この事件でますます振り向いてもらえない度アップです。


変態度はアップです。(ほんとごめん、ゾロ……)(自分でも、なんでこんなことにって思ってる。反省)


ラジオで、今日は男性が好きな女性に下着を贈る男性のバレンタインだと言ってましたー。1991年下着業界設定。オイ。
私なら、旦那さんならともかく、付き合っても無いのに下着をくれる男性なんて嫌です。引きます。ドン引き。
付き合っててもちょっとやだなあ~~。
お菓子業界の大成功に便乗しようとのことでしょうが、日本では浸透しないだろうなあ。実際今日ラジオで聞くまで知らなかったし。


今日は母の誕生日でしたので、母と姉1と三人でご飯食べてきました~。
ママンお誕生日おめでとう!!
ママンがいるからあたい達がいるのね……。感謝。



おやすみなさい……。


拍手お礼vv
拍手ありがとうございましたー!!
>Aりさんvv
ほんとに引ったくり憎いです~!!ひったくり自体も許せませんし、友人は怖かっただろうなと思うと……(涙)うがー!!(怒)都会は怖いです~。
mスfルは、事前に教えてもらったのと全く一緒の展開だったので、情報って……とちょっと怖くなりました。でも文章で読むのと実際に読むのとでは大違いだー(涙)以前から、新人発掘に力を入れていると言ってはいるが、じゃんぴのやり方には酷いなあと思うことがあったわけなのですが、日本で一番売れている少年誌という事実があるだけに、今後も変わる事はないんだろうなと……(悲)でも敢えて言いたい。
金が儲かればそれでいいのか!!!
うわーん長いメッセージめちゃめちゃ嬉しいですようvv

拍手[0回]

星に願いを。

「さーさーのーはーさーらさらー♪ふーふーふーふーふーふーふー♪」
 チョッパーが楽しそうに鼻歌を歌いながら、笹に短冊をつけている。


 みかん畑に急遽出現した竹は、先日寄港した夏島で手に入れた物だった。7月中行われるという七夕祭りの真っ最中だったその島は、至る所に笹が飾られ色とりどりの短冊が揺れていた。
「笹に願い事を書いた短冊を飾ると、その願いが叶うんだぞ!」
 クルー達にお手製の短冊を配りながらチョッパーが少し嬉しそうに言った。織姫様と彦星が願い事を叶えてくれるんだって。欲張ってたくさんお願いすると怒られるかもしれないからな、はい、ひとり一枚ずつ。
 皆七夕の風習は知っていたし、飾ったところでどうなるものでもないということは分かっていたが、今までドラムしか知らずに育ち、他の島の風習に好奇心一杯の純粋な船医の為に、一筆認めたのであった。


 これで空が晴れていればもっといいのだが、今日はうす曇。それでもチョッパーはご機嫌だった。
 笹を飾りつけるなんて、クリスマスみたいだ!七夕は夏のクリスマスだ!
 さわさわと、潮風で揺れる笹をチョッパーが満足げに見上げている所へ、サンジがチョッパーのオレンジジュースを持ってみかん畑に上がってきた。
「おう、すげェじゃねェかチョッパー」
「サンジ!笹、キレイになっただろー?ウソップが飾りを作ってくれたんだ!」
 チョッパーがエッエッエッと笑う。
「短冊はオレが最後か?どれどれみんななんて書いたんだ?」
「あ、見るなよーサンジー!!」 
 止めようとするチョッパーをニヤニヤしながら軽く押さえ、サンジはまず目の前にあった短冊を手に取った。

『どんな病気でも治せる医者になれますように』

「もうっ!勝手に見るなよ!」
 ちょっと赤くなって怒るチョッパーだったが、
「おー、こりゃいいお願いだ。きっと織姫様は叶えてくれる」
「そんなこと言われても嬉しくないぞこのヤロー!」
 嬉しそうに踊っている。
 サンジはそんなチョッパーにオレンジジュースを渡すと、早速咥えタバコでニヤニヤしながら他の短冊も検分し始めた。

 ちょっと高い所にかけてあるオレンジ色の短冊。

『お金vv』

「うう~んvv現実的且つ堅実なナミさんがステキだ~vv」

 なんだかやけにキラキラした飾りがついている短冊。

『勇敢な海の戦士になる!!』

「てめェは鼻が短くなるようにお願いした方がいいぞ長っ鼻」

 薄紫色が艶やかな短冊。

『f;@p][ljdmj/\].[/hv\nVg[\.ds』

「…………………達筆すぎて読めないよロビンちゃ~んvvステキだ~~vv」

 そして、やけにでかでかとした、赤い短冊。

「読まなくても分かるな。“海賊王に、オレはなる!!”だろ?」

 裏返った短冊を、ひょいと戻して読む。
 ルフィらしく、大きな字で紙一杯に。


『肉食い放題!!』


「……………」
 
 そしてサンジは、やけに高い場所に飾ってある緑の短冊に目を留めた。チョッパーが気づいて声をかけてきた。

「ゾロの短冊だけは、オレじゃなくてゾロが自分でつけたんだ。一番高い所に飾るんだって」
「クソ剣士め、やけに本気じゃねェか……。あいつも大剣豪になりたいなんてお星様にお願いするタマじゃねェな。ルフィが“肉食い放題”なら……“酒飲み放題”ってとこか!」
 サンジは軽くジャンプしてゾロの短冊を素早く取ると、ワクワクしながら覗き見た。
 そこには、それはそれは立派な太い字で。





『コックの方からキスし』





 皆まで読まずにサンジはゾロの短冊をマッハで破り捨てた。
 そして紙くずとなった短冊を、海へと散らす。
 さよならゾロのお願い事。



 数十分後。
 誰も居ないみかん畑にゾロがこそこそとやって来た。

「コックの野郎、なんて書きやがったんだ……?」

 目の前でひらひら踊る短冊を、一枚一枚コックの字で書かれたものを探す。他のヤツらのお願い事なんてはっきり言ってどうでもいい。想像もつくし。
 コックの短冊には、もしかしたら自分のことが書かれているかもしれない。だって自分もコックとのことをお願いしたのだから。
 あいつは心配性だから、『ゾロが酒を呑みすぎて体を壊しませんように』とか書いているかもしれない。全く可愛いヤツだ。
『ゾロが大剣豪になりますように』なんて書かれてあったら、コックの肩を抱き寄せて「バカ野郎、星になんて願わなくても、オレァ大剣豪になる。信じろ」そう言ってやるつもりだ。そうすれば、コックは頬を赤らめてキスをしてくれる。自分の願いも叶うって寸法だ!!うわはははは!!
 内心ひとりで盛り上がりながら、ゾロは青い短冊を手にした。
 にこにこしながら短冊を覗き見る。
 書かれていた願いは。



『ルフィが盗み食いを止めますように』





「……………ルフィかよ!!!」



 全身全霊をかけてつっこんだ。
 ショックを受けたゾロは、自分が心を込めて書いた短冊が無くなっていて、よく見ると、辺りに細かくなった緑の紙切れが落ちていることに気づき更にショックを受けた。



 その後、甲板で剣士とコックの大喧嘩が繰り広げられたのは必然というものだろう。



 夜。
 もし晴れていたら天の川が見渡す事ができたらしいが、相変わらず天気は曇りだった。がっかりするチョッパーのために、甲板で七夕宴会と相成ったのだが。
「ん?」
 ワインを飲んでいたナミがふと顔を上げた。
「どうしたんだい?ナミさん」
「……風の匂いが変わった」
 じっと空を見上げていたナミの顔が、突然綻んだ。
「チョッパー!」
「なんだナミ?」
 ルフィとウソップと、踊りまくってはしゃぎまくっていたチョッパーが、ナミに呼ばれて飛んできた。
「空を見てて」
 ナミの言葉に、チョッパーだけでなく、サンジも、ロビンも、ゾロもルフィもウソップも、ぼんやりと曇った夜空を見上げた。
「もうちょっと。いくわよ、3、2、1……!!」
「うわあ……!!」
 チョッパーが簡単の声を上げた。
 雲間から、月の光が差し込む。夜空を覆っていた雲が晴れ、無数の星達が姿を現した。
 それこそ、宝石箱をひっくり返したかのように。
「天の川だー!!」
「こりゃすげェ……!」
「キレイ……」
 満点の星が集まり、寄り添い、大きな川のような流れを作っている。空から零れ落ちてきそうだ。
「こんなキレイに天の川が見えたの初めてだー!」
 ウソップがほらをふくことも忘れ、感嘆の声を上げた。
 チョッパーが、隣に立つサンジをきらきらした目で見上げた。
「これなら、織姫と彦星はきっと無事に会えるな!!」
 サンジがタバコの煙を吐き出し、笑った。
「……そうだな」
「よーし!!天の川キレイだな記念パーティーだー!!」
 船長が騒ぎ出し、ナミに「あんたパーティーできたらなんでもいいんでしょ」と言われ、「失敬だなお前!」とちょっと怒った。
 で、みんなで楽しく宴会した。
 みかん畑では笹がさやさやと揺れている。
 空から星達が、優しく見守る海の上。



 七夕が終わっちゃったけど、楽しみにしている事がある。
 短冊に書いたオレの願いはいつ叶うんだろう。
 本当に叶うっていう事は、オレはもう知ってるんだ!
 だって、ルフィの『肉食い放題』の願いは七夕の夜に叶ってしまった。サンジが、ルフィの為にいっぱいいっぱい肉を焼いてやったんだ。勿論オレも食べた。サンジの料理は最高だ!
 そして内緒なのだけれど。
 ゾロの願いも叶ったんだ。オレは笹の飾り付けをしていたから、ゾロの願い事を知ってたんだ。
 宴会が終わって、ナミたちが部屋に行っちゃってオレ達は甲板で寝てて。
 サンジがひとりひとりに毛布を持って来てくれた。
 その時オレ、ほんとは起きてて、こっそり見ちゃったんだ。
 サンジが寝てるゾロに毛布をかけてあげる時、そおっとキスするのを。 
 だからオレ、嬉しくなって毛布の中でこっそり笑った。
 良かったね、ゾロ。
 

 
 オレの願いも、他のみんなの願いも、早く叶いますように。
 お星様、お星様。



 おわり。

拍手[0回]

彼女の香り

 背中に当たる柔らかく温かい感触に、サンジは言いかけた言葉を一瞬にして失ってしまった。驚いて振り返ろうとするも、強い力でしがみつかれる。
「ナミさ……ん?」
 声をかけてもナミは動かない。
 じっと、サンジの背中に抱きついている。



 今日はGM号の裏船長、というより裏番長、サンジの女神、ナミの誕生日だ。
 朝から皆に祝福され、ナミはありがとうありがとう、プレゼントは現金で宜しくなんていつものナミ風を吹かせていた。
「うおおおお!!!野郎共!!今日の夕メシは未だかつてないスペッッシャルディナーパーティーだ!!気合を入れてナミさんvvを祝いやがれわかったかこのクソ野郎共!!じゃないとメシは食わせねェ~~!!!」
 いつも以上にハイテンションなサンジに、ご馳走に対する期待が否が応でも膨らみ、釣られた年少トリオがこれまたうおおおおおとハイテンションに叫ぶ。
 ちょっと異様だった。



 昼食後、サンジは早速キッチンに篭った。ラウンジの扉には、“レディ以外入ったら殺す”と書かれた紙が貼られた。
 サンジは、何日も前から考えていたレシピを、ノートを広げ確認、頭の中で手順をシュミレーションしてからタバコを消し、下ごしらえしておいた物を取り出し始めた。
 調理開始。集中して作業を進めて行く。
 その時、ラウンジの扉がとんとんと可愛らしい音で叩かれた。
「サンジ君、ちょっといーい?アイスティー貰いに来たの~」
「ああ~んvvナミすわんvv」
 サンジは握っていた包丁を置くとすっ飛んで行き、仰仰しく扉を開いた。
「ごめんね邪魔しちゃって」
「何言ってんのナミさ~んvv今すぐアイスティー淹れるよ!ロビンちゃんの分も作るね!」
「自分でやるわよ」
「いいから!今日のナミさんはお姫様なんだから!オレにとっちゃいつもお姫様だけどね~~」
 調子のいい事を言いながらさくさくとアイスティーを淹れる準備をするサンジに、ナミはふふふと笑った。が、次の瞬間、ふと鼻腔を掠めた匂いに、ふと眉を顰めた。
「サンジ君……」
「はーいvv」
「この匂い……タバコ?」
「え?」
「タバコの匂い?」
「え、あ!ゴメン気になる!?」
慌ててサンジは丸窓を開けた。
「締め切ってたんで匂い篭っちまってたかな!?ゴメンねナミさん、さっきまでレシピ見てて……」
「ううん、そうじゃないの。いつもと匂いが違うから」
 ああ、と彼女の言いたいことが分かったサンジは、この間上陸した時のことをナミに話した。
「あの時、ルフィが海軍に見つかってバタバタしちまったじゃねェ?オレが丁度タバコ屋に居る時にルフィが表を走って逃げてるのが見えたもんだから慌てちまって、おばちゃんそのタバコ2カートン!急いでくれ!なんてろくろく商品見ないで買っちまったんだよ~。落ち着いてから見たらいつものと違うタバコでさ。まあしょうがねェ、買っちまったもんは吸わねェと、と思ったんだけど……。でも匂いの違いがわかるなんてすげェなあ」
 ここでポットが音を立て、サンジは火を止めた。
「ナミさん、オレンジペコでいい……、!!?」
 ポットを、取り落とすかと思った。
「ナ、ナミさん!?」
 驚いた。背中に、温かい感触。
 慌てて振り向こうとするが、ナミがしがみついているので動けない。なんとか首だけ捻ってみた。
「ナミさん……?」
 オレンジ色の髪が間近に見える。腰に回された腕がぎゅっと強くなり、サンジは少し焦った。
 ナミさんダメだ、こんな真昼間から、他のヤツらも居るのに~~vv
 と一瞬思わないでもなかったが、そういうことじゃないことくらい、直ぐ分かった。
「ナ」
「喋っちゃダメ」
 くぐもったナミの声が、サンジを制止した。
「ちょっとだけ。ちょっとだけこうさせて」
「…………」
 ナミの体が、少し震えている。
 サンジは黙って前に向き直ると、胸ポケットのタバコを取り出し火をつけ、ふうっと長い息で煙を吐き出した。
 そうして、一生懸命自分を抱きしめているナミの腕をそっとさすり、ポンポンと優しく叩いた。
 ありったけの愛しさを込めて。
 背中が、じんわりと濡れる。
 女神の涙は温かかった。
  
 
 
 漸く体を離したナミは、サンジに渡してもらったタオルで顔を拭き鼻をかみ、ちょっと鼻の頭を赤くして照れた様に笑った。
「ごめんねサンジ君、びっくりしたでしょ」
「いやーvvナミさんに抱きついて貰えるなんて大・歓迎~~vvささ、愛の抱擁をもう一度~vv」
 いつもの用にハートを飛ばし迫ってくるサンジにこれまたいつものように鉄拳を落とし、今度こそナミはいつもの顔で笑った。
「さー!すっきりしたことだし、サンジ君はちゃっちゃとアイスティーを淹れるー!!」
「容赦のないナミさんもステキだーvv」
 クリームダウンしないように適温で作られたアイスティーをお盆に載せ、ナミと一緒にラウンジを出ようとしたサンジをナミは止め、お盆を取り上げた。
「私が持って行くわ。サンジ君は私の為に、美味しいご飯作ってくれるんでしょう?」
「勿論です。ナミさんへの愛に懸けて、オレのコック生命に懸けて」
「サンジ君大袈裟!」
「そーんなことないよナミさ~んvv好きだ好きだ大好きだ~~vv」
「はいはい。あ、そうだサンジ君、さっきの……タバコ。1本貰える?それとライター貸して欲しいの」
 意外な申し出にサンジは一瞬目を見開いたが、すぐに笑みを浮かべると、はいどうぞ、とタバコ1本とライターをナミの手に渡した。
「ありがとう」
「そんなもので良かったらいつでも。ねえナミさん」
「ん?」
「お誕生日おめでとう。生まれてきてくれてありがとう」
 見つめてくるサンジの青い目はどこまでも優しい。
 また、涙が溢れそうになって、慌ててナミはぷいっとそっぽを向いた。
「もー、それ朝から何回も聞いたってば!おばあちゃんになった気になるからあんまり言わないで!」
「ははは」
 穏やかに笑うサンジがいつもより大人びて見える。なんだか悔しくなって、ナミはテーブルの上にお盆を載せると、つかつかとサンジに近づき正面から抱きついた。そして彼の頬にキスをひとつ。
 サンジが固まる。
 その顔を満足そうに見て、再びお盆を取り上げるとナミはラウンジを出た。
 と思わせておいてひょいと顔を覗かせる。
「私も大好きよサンジ君。私達のお母さん」
 ナミのスカートがひらりと翻り、消えた。扉が音を立てて閉まる。
 サンジは暫く、キスされたほっぺたを手で押さえたまま呆然としていたが。
「な、ナミさん、お母さんて、それあんまり嬉しくねェ……」
 真っ赤な顔で情けなくぐる眉を下げ、それから笑った。


 ロビンにアイスティーを渡し、男連中に「勝手に飲みなさいよー」と声をかけ、ナミは自分用のグラスを持ってみかん畑に上がった。
 見上げれば晴れ渡る空。みかんがつやつやと美しく輝いている。
 サンジに貸して貰ったライターでタバコに火をつけると、一口だけ吸い込み、ふうっと煙を吐いた。
「……小さい子供が二人も居るのにチェーンスモーカーだなんて、とんでもないお母さんだわよ、ベルメールさん」
 流れて行く煙を見ながら笑った。
 そしてみかん畑の土を少し掘り、火をつけたタバコが立つように埋めた。



 捨て子だったナミの誕生日は、ベルメールさんが決めたそうだ。
 ナミだから7月3日でいいじゃない?と。
 経緯を聞いた子供の頃は、その安易な考えに憤慨したものだが。
 誕生日は日付が大事なんじゃない。
 生きて居ることが、そして生きて居ることを誰かに喜んで貰えることが素晴らしい。



「……んだ、それ、線香のつもりか?」
 いきなり低い声をかけられ、ナミは飛び上がった。
 生い茂る葉で見えなかったが、木の間からゾロが寝転がったままこちらを見ていた。
「何よあんた!そんなとこで寝てたの!?ビックリさせないでよ!!」
「それ、あいつのと匂いが違うな」
 ……ほんとサンジ君のこととなると敏感なんだから。
 やれやれと首をすくめながらも、律儀に答えてやる。
「買い間違えたんだって。ね、なんなの?そのセンコーって」
 寝起きのぼんやりとした目をしながらゾロは言った。
「オレの故郷では、仏さんやご先祖さんの前で線香を焚くんだ」
「……あんた神様信じないんでしょ」
「仏さんやご先祖さんだ。いつも見守ってくれてありがとうって感謝すんだとよ」
 かなり適当な感じに言っているのは間違いないが、その言葉はナミの胸にすとんと響いてきた。



 いつも見守ってくれてありがとう。



「……サンジ君ね、私のこと大好きだって。だから私も言ったの、大好きよーって」
 ビシ、とゾロの米神に血管が浮いた。だが、むっつりしたまま何も言わない。
「怒んないの?」
「てめェの誕生日だからな。大目に見てやる」
 ナミは吹き出した。
「そんな不満そうな顔で、何が大目に見てやるよ偉そうに!!早く行かないと、サンジ君が作ってくれたアイスティー、飲まれちゃうわよ」
 そう言ってやると、ゾロは慌てて起き上がり、がちゃがちゃと刀を鳴らして降りて行った。
 ふふん、もう絶対ないわよ。
 内心ニヤニヤしつつ、自分もタバコのお陰でちょっと喉がおかしくなってしまったのでおかわりが欲しいな、と思った。
 しょうがない。“入ったら殺す”と書かれた紙が貼ってあるドアを無骨剣士が無遠慮に開け、『おい、茶』と言ってコックさんと大喧嘩になる前に、私がおかわり作ってもらってやるか!3000ベリーでね。
 勢いよくナミは立ち上がる。




 
 懐かしい彼女の香りが、優しくナミを撫で、消えて行った。





 ハッピーバースデイナミさん!!! 





実はこのお話はサイトを開設する前からずっと書きたかったお話です。
3日に間に合わせたかったので日記にあげましたが、後日文章としてアップし直しますね。
あれだけ重い過去を背負っていながら、いつも明るく、したたかで計算深く、強くて可愛くて優しくて頭のいいナミさんが大好きです!!



こんな話を書いてますが、私自身はタバコの煙が本当にダメです……(汗)



本日の更新。
拍手絵変更5000打と6000打のお礼絵です。サンちゃん登場~vv
ステキサイト様2件お迎えいたしました!!
escp.jp様
もうずっとファンだったのですよーvvゾロサンは休止されてましたが、作品は拝見する事ができましたのでリンク!リンク!と思っていたら休止解除!!嬉しいです~!!ゴッド・suzuー!!(平伏)他ジャンルも扱っておられまして、コンテンツが盛りだくさんでステキです!!文書力は勿論、ゴッド・suzuの笑いのセンスを分けて欲しいです……。あ、なぜ私がゴッド・suzuとお呼びしているのかは、escp.jp様のsim日記をご覧になって下さい!!
Interactive Love様vv
プチ引きこもりの和には絶対書けない、ステキ設定のパラレルがー!!海賊もたくさんあるではないですか!!静かに、色っぽい二人のやりとりにどきどきしますよ!!サイトのデザインも大人っぽくてかっこいいのです!!


拍手お礼vv
押してくださった方ありがとうございました!
Hらさんvv
うわーんHらさん!!気づいて下さってありがとうございます!!
バトン受け取ってくれて嬉しいです~~vvいきなりすいませんでした!!
5人って難しいですよね……。3人でも私には難しいですが……(倒)
あとで日記拝見しに行きますvv
ゾロサン暦大先輩のASR(笑)さんvv
ご飯党~vvご飯美味しいですよねvv
音楽について語り出したらあんなに長くなってしまいました……(汗)好きな物に対しては物ッ凄い語りたがり(笑)バトンには書いてませんが、最近ジャンヌダ○クもちょこっと聞いたんですよー!凄く好きな感じだと思うので、ちゃんと聞きたいなあ~。
まだゴッド・suzuにはまだご挨拶していないので、後ほどこそこそ行って来たいと思います!!
ナミさんより先にリクを終わらせたかったのに遅くてごめんなさい~(涙)

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かわいい人2

 ゾロは、観察する気満々でサンジの後をついて行った。
 最初の方こそ「クソ剣士が気色悪ィ」等と言って少し離れた所から目を眇めてゾロを見ていたサンジだったが。
 市場についた途端、その青い目が輝いた。
 そうして、ゾロのことなんかほったらかしにして、近くにあった魚屋に突進して行く。
 これはいつものことだ。ゾロがぼんやりしている間に店に突進して行ったサンジを、うっそりと後を追うのだ。はぐれると「このクソ迷子剣士が!!」と3日以上ネタにされる。
 しかし、今日はサンジの様子を完璧に凝視していたため、その鮮やかな表情の変わり具合を目の当たりにし、ゾロは驚かされていた。
 目がキラキラしている。
 まるで光を受けた海のように。
 魚屋のおやじと旬の魚がどうとかこうとか話していたサンジは、おやじに試食してみるかいと言われて、呆然と見守るゾロの目の前で、にこおっと笑った。
 
 ゾロの胸が、きゅーんって鳴った。
 ……ん?

 八百屋では、お兄ちゃんのようなオトコマエに料理されるなんてうちの野菜は幸せもんだなんていうおばちゃんのリップサービスに、サンジが一瞬素に返って、照れたように笑った。

 きゅきゅーん。
 ……あ?

 タバコ屋では、若いねえちゃんが店番で、サンジはかっこつけて「釣りはいらねェマドモアゼル」なんて言ったのだけれど、出したお札を間違えていて足らなかった。噴き出すねえちゃんにサンジが真っ赤になってわたわたと謝る。そんな顔も初めて見た。いや、気づいたと言うべきか。
 
 きゅきゅきゅーーーん。
 …………あれ?


 港までの道すがら、タバコ屋での事に関して何もからかわないゾロを、拗ねたように唇を突き出して横目でちらりちらりと見てくる。
 きゅーん。
 この頃になると、自分の胸が有り得ない感じに鳴る事にゾロは疑問を持たなくなっていた。
 服屋のショーウインドウに飾られた女物の服を、お、ナミさんに似合いそうだ、こっちはロビンちゃんだ等と言ってキラキラした目で見るが、値段を見て「買えねェ……」とがっくり肩を落とす。それがひどく子供っぽい。
 きゅーん。
 その時、捨てられたのだろうか、子猫がにゃーんとサンジの足に擦り寄ってきた。子猫を抱き上げて、猫は好きだとサンジは笑った。
 きゅきゅーん。
 買って来たミルクを惜しげもなく開け子猫に与える。しゃがみこんだサンジの伏せられた睫毛が金色だ。美味しそうにミルクを舐める子猫の頭を撫でながら、お前かわいいなあなんて言って、柔らかく笑った。

 ゾロは心の中で、いや、かわいいのはお前だろ、とツッコんでいた。
 きゅーんったらきゅきゅーん。


 船に戻ったゾロは、一生懸命考えていた。
 どうにかこうにかあの顔を、自分にも向けさせることができないだろうかと。どこが可愛いんだなどと考えていた自分は、高くチョモランマ(仮名)辺りまで放り投げていた。
 慣れない考え事をしていたせいか、良い匂いがしてきたラウンジにいつの間にか入ってしまっていた。
 たちこめるのはゾロが好きな筑前煮の匂い。今日は他の皆は陸だ。船には二人きりなのだ。自分用のメシをサンジが作ってくれていると意識すると、柄にもなくゾロは赤くなった。
「おおクソ剣士。もうすぐメシだぞ手ェ洗え~」
 サンジは何故か機嫌が良い。鼻歌を歌いながら何かを混ぜている。
 ゾロは後ろからサンジの手元をひょいと覗き込んだ。
 しゃわしゃわと良い音を立てる油に、衣を着けたエビを丁寧に入れる。そうして、菜箸で衣を油に散らすと、なんと指を油に突っ込み、素手でエビを叩き衣を回しつけた。
 驚愕しているゾロをよそに、サンジは落ち着いた様子で次々とエビを引き上げる。散らされた衣が美しくエビの周りについており、見目麗しい天ぷらが出来上がっていた。同様に青葉や椎茸などもサンジの手によって美味しそうな天ぷらへと変わっていった。そうして手早く盛り付けられる。
「よし出来た。メシにすっぞ」
 とエプロンで手を拭うサンジに、
「熱くねェのか?」
と尋ねると。
「あ?さっきのか?指が油の熱さを感じる前に抜くんだよ」
と何てことないように言う。そうしてやっとゾロを見たサンジに、やや放心しながら
「……すげェな、お前」
 心のままにそう告げると、サンジは一瞬ぽかんとして、それからちょっと赤くなった。
 あ。
 きゅううううううん!!
 本日最大の胸のトキメキ音!!固まるゾロには気づかず、赤い顔のサンジはあわあわと両手を上げ下げした。
「な、何言ってんだお前!オレはプロなんだから当たり前だろ!?それより手は洗ったのか!?」
 ゲシリと蹴られ、慌てて手を洗う。先程のサンジの顔にちょっとドキドキしながら。
 二人だけの食卓には、色とりどり、美味しそうな料理が所狭しと並んでいた。
「いただきます」
 箸をとり手を合わせると、ゾロはまず揚げたての天ぷらを取り上げた。
 もみじおろしが添えられた天つゆにエビをくぐらせ、口に入れる。
 表面さくさく、中ふんわり。
 ゾロの心の中までほっこりと温かくなった。
 じんわりと涙まで出てきそうだった。
「美味ェなあ……」
 やっぱり心のままそう言うと。
 向かいに座ったサンジが、
 それはそれは嬉しそうに、
 ゾロに向かって、
 笑った。


 ジャーーーーン!!!
 ゾロの中で大音響で鳴り響いたシンバルの音は。
 恋の矢がささった、とも言う。


それからのゾロは早かった。
 いきなりサンジの手を掴み「好きだ」と叫んだ。
 蹴られた。
「てめェはかわいい」と言った。
 蹴られた。
 それでも懲りずに言い続けた。
 流石に皆の居ない時ではあったが、毎日毎日毎日「好きだ」「かわいい」を繰り返した。
 最初は真っ赤になって怒ってひたすらゾロを蹴り飛ばしていたサンジだったが。
 1ヶ月を過ぎる頃、泣きそうな顔になっていた。
 1ヵ月半を過ぎる頃、苦しそうな顔になっていた。
 しかし2ヶ月を越える頃、やっぱり泣きそうな顔で。
 それでもふんわりと笑って。
「……オレも」
 そう、言ってくれた。
 ああ、こいつはかわいいとかじゃねェとゾロは思った。
 愛しいんだ。



「かわいいよなあ、キモイけど」
「うん、キモかわいい??」
「ていうかカユイ!!気色悪い!!!」
 サンジは明日の仕込み、ゾロは風呂、年少組だけの本日の男部屋談議の話題はゾロだ。
 最近のゾロはなんだかおかしい。
 食事中にサンジの後姿を眺めながらニヤニヤしていたり。
 夕飯に出た最後の肉団子を、やけにムキになってルフィと取り合ったり。
 サンジに洗ってもらったシャツを着ながらニヤニヤしていたり。
 食料の詰まった重い箱をせっせせっせと運んでみたり。
 とにかくニヤニヤしていたり。
 強面仏頂面のゾロが笑う顔は、歳相応に見えてちょっとかわいい。爽やかでもある。
 だが、ニヤニヤしているとキモチワルイ。
 ナミなどは気味悪がってゾロに近づかない。
 一体ゾロに何があったんだ?
 うーんと3人が首をひねった時、男部屋のハッチがばたんと開いた。タオルで頭を拭きながら下りてきたのは噂の人、話題の中心ゾロだ。
「サンジかわいいよなあ!!」
「うん、かわいい!!」
「かわいいかわいい!!!」
 白々しく頭を寄せ合いながら不自然に大きい声で話す。入ってきたゾロがぎらりと目を光らせてこちらを見やるのに、先程の話が聞かれたのかと3人は冷や汗をだらだらと垂らした。ルフィの冷や汗はノリだったが。
「最近!!最近特にだ!!」
 君の事は話してませんよーーーと言うことをアピールしたくて、更にウソップが浪々と語る。
「最近のサンジはなんつーか、かわいいだけじゃなくて、目つきとか、こう……」
 そこまで言って、ウソップは戸惑った。これをなんと表現するか。ていうか言ってもいいものか。そのウソップの躊躇を、ルフィはあっさりと超えた。
「最近のサンジはエロイ!!」
「エロイサンジ!!」
 つられたようにチョッパーまで叫ぶ。
 そう、最近のサンジはやけに色っぽい。
 口が悪いのは相変わらずだが、纏っている雰囲気が丸くて優しいのだ。にこおっと笑っていたのが、ふんわりと、だが魅惑的に笑うようになったのだ。
 なんだ、そう思ってたのはオレだけじゃなかったのかと安堵したウソップも嬉しくなって叫ぶ。
「そうなんだ!!妙にエロくて色っぽいんだ!!目つきとか動作とか……!!?」
 身を斬られそうな殺気に、ウソップの体が横っ飛びに吹き飛ばされた。
 ルフィとチョッパーが殺気の発生源に慌てて振り返る。
 そこにはゾロが。
「オイてめェらよく聞け……」
 地を這うような低い声。
 なぜか抜刀までしている。


「オレのかわいいかわいいコックに絶対手ェ出すんじゃねェぞ!!!」


 ……なんでそんなことになっちゃってんの??
 年少組3人の顎が、がぼーんと外れた。


 おわり



なんで、私はいつも話を長く長く長くさせちゃうんだろう……。こんばんにゃ、和です。
メッセージは7000文字までですって日記にはじかれちゃったのでわけました。

小ネタのつもりだったのに、後半やけに真剣に書いてしまった……。
ていうかー、そもそもサンちゃんの可愛い所を語ろうとするからいけないんだよねw!!サンちゃんの可愛い所を語りつくそうと思ったら、修学旅行で枕付き合わせるぐらいでは足りないよ!!!


そんな私は今日も昼寝?であにわん半分見逃しました……(号泣)
黙ってろとか船長を助けるサンちゃんとか、すげェ楽しみにしてたのに……!!


探 さな い で 下さ い

ワア ヤ 


あ、そうそう(ひょっこりと顔を出す)
天ぷらをあげる描写が下手すぎて悲しいのですが、あれは和のバイト先のマスターの技です。凄いです。何度見ても驚愕します。私自身は天ぷら揚げるの物凄い下手です……。
マスターの天ぷら茶漬けが美味しすぎて泣いたことがある、和。
マスターには、食べることの楽しさ、大事さを教えてもらっていると思います……vv


拍手お礼vv
押してくださった方ありがとうございまいしたーー!!
Aさんvv
ううううすいません私が犯人(の内の一人)でした!!
スピードを落としていない状態でガードレールに接触したので、千切り取られる形で切れたみたいで……。
昨日、当然お店でその話が出て、お客さんの一人が嬉々として写真を撮りに行かれました。自分のHPに載せるって。や、やめてくれよー!!
マスターにアドレス教えてもらってこっそり見に行ったら、の、載ってました……(倒)
テレビで報道されるたびに良心の呵責が(笑)宇宙人の仕業じゃないよーー!!
それにしても本当に、亭主元気で留守がいい(笑)姉だけど(笑)お陰さまで近々更新できますよー!!(喜)写真素材どうしよう……。

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かわいい人

「かわいいよなあ」
「うん、かわいい」
「かわいいかわいい!!」
 修学旅行生みたいにハンモックに寝転がって頭を寄せ合いながら、年少組3人がしきりと「かわいい」と繰り返すのを、ゾロは胡散臭そうに眺めていた。
「レシピ考えてる時だろうな、たまに口がにゅーってアヒル口になってるんだ!!」
「寝てる時の顔見た事あるか!?かっわいいんだぞ~!!とても年上には思えねェ!!」
「オ、オレが皿の片付け手伝うと、にこおって笑うんだ~!!」
 
 バカじゃねェのか。

 キッチンからこっそり持ち出した酒を瓶ごと呷りながら、ゾロは心の中でツッコんだ。
 深夜の男部屋で、各々が見た「かわいい」と思った瞬間を、報告し合い、自慢しあっているわけなのだが、先程から3人が「かわいいかわいい」と言っているその相手は、陸で見かけた女の子ではなく、ぴちぴち18歳のナミでもなく、はたまた大人の色気溢れるロビンでもなく、今は風呂に行っていてここには居ない人物、凶暴コックのサンジなのだ。10代のオトコノコ達なのに、不健全な事この上ない。
「普段柄悪くしてるから、ふっとその険が取れると、すげェ無防備になっちまうんだよなサンジは」
 もっともらしく言うウソップにうんうんと頷くチョッパー。ルフィなどは「サンジは美味そうでかわいい」などとわけのわからぬことを言っている。
 はっとゾロは鼻で笑った。
「あの口が悪くて目つきも悪くて眉毛ぐるぐる薄ヒゲコック野郎のどこがかわいいんだ。お前らおかしいぜ」
 そして酒を呑む。ああ、美味ェ。呑んじまった事がコックにバレたらまた顔を真っ赤にして怒るんだろう。へっ、いい気味だ。そう思うと余計美味ェ。満足して瓶から口を離すと、3人が可哀相なものを見る目でゾロを見ていた。
「サンジはゾロにはいっつも怒ってばっかだからなー……」
 チョッパーが言うと、ルフィが、
「オレ、サンジが笑った顔とか困った顔とか考えごとしてる顔とか大好きだ!!」
とにっかり笑った。ウソップが大げさに肩を竦める。
「おいおい、言ってやるなおめェら。ゾロはな、サンジと喧嘩しかしたことないから知らねェんだよ、サンジのかわいい所をさ」
 ウソップに悪気はないだろうが、その言われようにゾロはなんとなくカチンときた。
(そこまで言うなら見つけてやろうじゃねェか、クソコックのかわいい所とやらを)
 などというトチ狂ったことを考えちゃうくらいには。


 次の日。
 到着した新しい島で、早速仕入れに出かけようとしていたコックをゾロは呼び止めた。
「おいクソコック」
 ああ??と振り返ったコックの顔は、今日も絶好調に凶悪だ。
 これのどこがかわいいんだ。
 無意識に溜息を吐くと、コックの眉間の皺がマリアナ海溝(仮名)の如く深くなった。が、
「買出し、オレも付き合うぜ」
 そのゾロの言葉に胡乱気に顰められる。
 当然だろう。今まで、サンジに荷物もちとしてこきつかわれることはあっても、ゾロが自分から買出しの手伝いをしたことはない。

 ゾロは、なんだかすっかり挑戦する気になっていた。
 もし仮に皆の言う通りコックにかわいい所があるとして、それを自分だけ知らないというのもなんだかムカつく。
(見せてみろコック)

 かわいいところをよ。 


 (続く)




トチ狂ってるのはお前だろ、とセルフツッコミ。こんばんにゃ、和です。
気持ち悪いなあ、↑このゾロ……。
朝、バイトに向かう途中、昔テレビで、ダウンタ★ンのハマちょんを、後輩芸人達が「ハマダさんってかわいいよなー」と語り合っていたのを急に思い出しました。
女の私からしたら、確かにハマちゃんかわいいなあと思ところはあるけれど、男の人でも男をかわいいって思うんやなあー。ていうかあんなに凶暴なハマダがかわいい思うねんなー。と考えていたら、ふと、なんでサンジはかわいいんだろうと。そしたらこんな小ネタが……。今から文章を頑張るので、リハビリ?準備運動??を兼ねてちょこっと書いてみました。凄い短時間でかけた……。頭が悪いなあ私……。


今日は姉がいないのですーー!!!


やっほうーーー!!!


パソコン代われって言われないーーー!!!


いつ部屋に来るかと怯えずに作業ができるーーー!!!

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実は好きなんです

 なんだか誰かが必死に呼んでいる気がして、オレは重たくてしょうがない瞼を無理矢理に押し上げた。ぼんやりとした視界が、次第にはっきり映りだす。泣きそうな顔でオレを見下ろしてるのはルフィだった。
 ……ルフィ?どうしたんだ?
 そう言おうと思ったが、声が出ない。
「……ウソップー!!!!」
「ぐへ!!!」
 あまりの事に声が出た。寝ているオレにヤツは抱きついてきたのだ。腕がオレの首をぎゅうぎゅうに絞めている!!尋常じゃない力に息が出来ない。
 こ、殺される!?
「……ルフィ!!てめェ何やってんだ!!」
 救いの神到来。オレからルフィを引き離してくれたのはおぼんを片手に持ったサンジだった。
「サンジー!!ウソップが!!ウソップが気がついた!!」
 そう叫んで、呆然とするオレの前でルフィはガキのようにうわあああんと泣き出した。
「はいはい良かったな。ようウソップ。1ヶ月ぶりに目が覚めた気分はどうだ」
「……えっと、何がなんだか……?オレ、何がどうなって……?」
 ぐるりと見渡せば、ここは男部屋。オレはソファに寝かされているらしい。
「覚えてねェのか。お前の誕生日に、頭を強く打ってそれから全然目を覚まさなかったんだぜ」
「頭を!?て、敵襲かなんかがあったんだったか!?」
「いや、てめェで勝手に見張り台から甲板に落ちたんだ」
「…………あ、そう」
「チョッパー来てくれ!ウソップが目ェ覚ました!」
 最後の記憶のしっぽを一生懸命掴む。
 そうだ、オレの誕生日、4月1日。メリー号は順調に進んでて、サンジがパーティー用の飯を作ってくれてて、待ってる間オレは見張り役で。そこへ、そうだ、ルフィが来たんだ。
 ……って。
「……おい、ルフィ、お前……離れろよ」
 ルフィが、オレの首っ玉にかじりついてわんわん泣いている。
「よか、良がったウソップ……ほんどによがっ……ヒクッ」
「わかった!わかったから!なんとかしてくれサンジ!!」
 オレの悲鳴にサンジは困ったように笑った。
「まあそう言うな。ルフィは、てめェが眠ってる間もずっと看病してたんだぞ」
 看病っつうか、チョッパーは多分ウソップは逃避してるだけだから心配ないって言ってたが、そうサンジが言ったところでチョッパーと、ゾロがのっそりと現れた。
「ウソップー!!目が覚めたのか!!どうだ調子は?」
「あ、ああ、ちょっと体の節々が痛ェ……」
「ずっと寝てたからな~。1ヶ月以上もずっと逃避してたんだぞ」
「1ヶ月以上!?おい、今日何日だ!?」
「5月5日だ」
 ゾロが答えた。サンジの隣にぴたりと立っている。腰に回したいのだろう、手がうずうずしている。ホモめ。
 え?5日?待てよ、今日って……。
「5月5日!?ルフィの誕生日じゃねェか!!オレなんでそんなに寝て……」
「オレの誕生日覚えててくれたんだなウソップ~~!!」
 またもやルフィに盛大に抱きつかれ、オレは目を白黒させた。そして唐突に思い出した。

 1ヶ月前、オレの誕生日。
 見張り台にルフィがやってきて甲板を指差した。
 倉庫に食材を取りに来たサンジの後を、ゾロが鬱陶しくついて回っている。ゾロが後ろから抱き付いたら、サンジがちょっと笑った。ホモめ。
「ルフィ、あんまり見るな、あいつらのことはそっとしておいてやれ。いや、しかし驚いたよな、まさかゾロとサンジが……」
「オレもあんな風になりてェ」
「……は?お前何言ってんだ?」
「あんな風にしてェんだ」
「……落ち着けルフィ、サンジとか?サンジはゾロのもんだぞ、ていうかそういう問題か?ちょっと落ち着けオレ。待て待て、え?ルフィお前何言ってんだ?」
「サンジじゃねェ、ウソップとだ」
「……はい?」
「好きだウソップ」
「は?」
 
 呆然とするオレにルフィの顔が近づいてきて仰け反った。強い光を放つ目を間近に見てオレの全身が総毛立った。
 こいつは本気だ。
 カヤ、助けてくれ。
 気の遠くなったオレは、そのまま後ろにふらついて見張り台から落ちたんだ。
 ………………。

「オレの誕生日に目ェ覚ますなんて、よっぽどオレの事好きなんだウソップはーーー!!!」
 ルフィのわけの分からない叫びに、オレは我に返った。
「待て待て待て待てルフィーーー!!!正気に返れ!!お前はなんか勘違いしている!!」
「勘違いじゃねェ!!ウソップ見てるとどきどきすんだ!!鼻が可愛くてしょうがねェんだ!!」
「ぎゃーーーー!!!ルフィが壊れたーーー!!!」
「ウソップ諦めろ、ルフィは本気だぞ。お前が寝てる間にオレらも何度も確かめたんだ」
「黙れサンジ!!てめェルフィに変なもん食わせたんだろ!!ホモホモの実とか食わせたんだろ!!ホモはお前らだけで充分だ!!」
「んだとこの野郎!!」
「おいウソップてめェオレのコックに何いちゃもんつけてやがんだ!!」
「「“オレのコック”とか言うな!!」お前も顔赤らめながら言うな~~!!!」
「ウソップ好きだ~~~!!!」
「やめてくれ勘弁してくれーーー!!!」

 この修羅場?からちょっと離れて、チョッパーは「せっかく目が覚めたのにまたウソップが逃避の旅に出るかもしれない……」と小さな胸を痛めていた。


 こちらは女部屋。
「ねえロビン、この船なんだけど」
「ええ、面白い船ね」
「明らかに異常よね。男が5人居て、2組がホモよ、ホモなのよ、美女が2人も乗ってるのに。残りはトナカイ」
「面白いじゃない」
「ちょっと待って、じゃあ残る私とロビンが最後のカップル?そうなの?なんなの?」
「面白いわね」

 可愛そうなウソップの断末魔のような悲鳴が響き渡る。女2人はコーヒーを飲みながら、どうでもいいから早く次の島に着きたいわと考えていた。



ハッピーバースデイウソップ&ルフィ!!





ぎゃーはっはっは何これ!!!


す、すいません……文章の更新もしないで何やってんでしょう私!!
実は、好きなんです、ギャグっぽいルウソが!!!で、先月ウソ誕ができなかったのが凄く心残りで、船長の誕生日どうしようかと考えてたら……こんなんが浮かんでしまいました……。船長別人やん!!嫌だこんな船長(笑)わはは。笑とけ笑とけ。ごめんウソップ。お嫌いな方すいませんでした!!


夕方からずっとネットオークションしていた姉がやっと終わったので、さあ書くぞと意気込んでたら、「仕事があるからパソコン1時間で代わってね」とかえらいことを言うてきたんですよ!!(怒)なんじゃそりゃあ~~!!なので40分くらいで書きました……(汗)手直しは後で!!後で改めて日記も書きに来ますね!!では後ほど!!



再びこんばんにゃです。和です。
そんなわけで私は仲良しルウソコンビが好きなので、これからアニメで放送される場面は物凄くツライです。でもルウソ前提で二人が対決!!って考えるとちょっとドキドキvv←腐っとる。
やっと先週のあにわんを全部見ることが出来ましたvvなので、

あにわん感想~~!!







初っ端からゾロのかっこよさにちょっとにやつきつつ。
換金所!!さすがナミすわんvvめちゃめちゃかっこいい~~vvそりゃあ男二人があんなに浮ついてりゃ足元見られるわ……。
カクさんの声を聴いた瞬間、「ぬ~べ~」と思ったのは私だけですか。
アイスバーグさんとカリファの声はイメージどおりでビックリしました!!「ンマー」の言い方が凄くステキ!!

そ・し・てvv

んもう、何であの子ったらあんなに丸いの~~vv
頭は丸いのに足は長くて、ちんまりとヤガラブルに乗ってる姿が物凄く可愛いvvあのヤガラに私はなりたい。なついたふりしてべろりとサンちゃんの顔を(終了)

来週はお休みですか?←雑誌ぴあで見た。
はあ、もうすぐですね、迫ってきてますね。ルウソ対決……(溜息)そして夫婦ゾロサン……!!ルウソ決闘前後のゾロサンは夫婦にしか見えない。


明日は、立ち上げたかったコンテンツのひとつを上げたいと思います!!あ、でも日付越えちゃうかな~どうかな~。


拍手お礼!!押してくださった方ありがとうございました!!
23時台に拍手を下さった方!!ルウソがお好きなのねvvと思ってもいいですか~!!(喜)
Aさんvv(ぎゅう)
は!!私にしては珍しいんですが(←お菓子よりご飯が好き)、昨日と今日はお菓子ばっかり貪ってたんです!!お見通し?はい~、明日からはちゃんとご飯を食べますね!!
ルフィの誕生日でしたね~~!!まさか↑こんなネタで船長をお祝いする事になるとは……(汗)我ながらバカだなあと思います……。ルウソお嫌いじゃないといいです……!!

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だからその手を離して

 まるで、水から浮かび上がるように、彼女の笑顔が甦った。
 大切な大切な親友。
 ……すまなかったな、くいな。
 もう忘れたりしない、二度と。約束だ。

「おい」
「ん」

 かけられた声に反射的に目をやれば、池に浸かったまんまの自分に向かってコックが手を差し伸べている。
 
「風邪ひくぞ」

 驚いた。
 身を乗り出しているコックの物言いはぶっきらぼうで、顔には何の表情も浮かんでいない。
 でもこれが、この男の優しさなのだ。自分は知っている。
 ……絶対に忘れたりしない。二度と。
 ゾロは、差し出された手を取った。
 強い力で引っ張られる。ゾロも力を込めた。

「へへん」
 戻ってきた船長が皆の前に立つ。にっこりと、太陽のような笑顔を見せた。
「ぶっ飛ばしてやった!」

“ルフィ、すまなかったな"
 そう言おうとゾロが口を開いた瞬間。


 いきなりコックの手が離された。


 バシャーーン!!!
 突然宙に放り出された形になったゾロの体は、凄い水しぶきを上げ再び背中から水没した。


「……ぶはあ!!!」
 酸素を求めて慌てて水から飛び出せば、仲間達がゲラゲラと大笑いしている。
 その中心はクソコック。煙をぷはーっと吐き出すと、口をひんまげてゾロを見た。
「……だーれーがてめェなんか助けるかッ!!見事にあのクソタツノオトシゴもどきに使われやがってこの単純単細胞が!!そのままずっと浸かってこの池に住み着いて本物のマリモになっちまえ!!アホ!!アホマリモ剣士!!」
「クーソーコーッークー……!!」

 ゾロは池から飛び出した。
 そして始まる大喧嘩。
「ああ、日常が戻ってきたわね……」
 ナミがしみじみと、しかしどこか嬉しそうに呟く。
 みんなも笑う。


 オレ達の夢は、絶対に忘れねェ!!



昨日のアニメネタバレ妄想でした~!!サンちゃんはジェントルマンvvですが、ゾロが相手ならこれぐらいやってくれるだろうと(笑)あれ?私ゾロファンの方に嫌われますか??
お風呂入ってきます!また後ほど!!



はあ~びばのんの♪
再びこんばんにゃ。和です。


今日の朝はちょっと危ない目に合いました。
私は車通勤なんですけど、いつものように、働きたくねー眠たいーと反社会的なこと(?)を考えながら運転していました。緩やかな、真っ直ぐと言ってもいいんじゃ?というほどのカーブを60キロで走行していた時、突然、
対向車が右折しようとしてきました。

ぶつかる!!!

ハンドルを左にきる和。しかし今度は目の前に縁石が!!!

ぶつかる!!!

必死でハンドルを右に戻しました。ハリウッド映画も真っ青なハンドルさばき!!←言うてる場合か。
タイヤが思いっきりスリップ。車体がぶれます。
「あかん!!絶対ぶつかる!!」
もう和は覚悟を決めました……。
しかし、なんとかうちの子はもってくれました…!!ギリギリで縁石も避け、何事もなく走ってくれました…!!(涙)後で見たら傷もなんにもなかったし。
右折しようとしてきた車は何事もなく去っていく……。この野郎!!(多分おばちゃんやったけど)

「危ない!!」と思った1秒くらいの間に、
「事故ったから遅れますって会社に電話せな」とか
「このー軽バンめ、逃げたら承知せえへん!!」
「修理費交渉せなあかんのかな……嫌やな……(涙)」
とか色々考えました!!人間の脳って凄い。

でもほんとなんにもなくて良かったです。
なんで対向車来てるのに急に曲がろうとしたのか、おばちゃんを見つけて問いただしたいです。
右からだったので、つっこまれてたら私やばかったあるよー。まあ、和に何かあったら、私の持ってる同人誌や昔描いた原稿は家族に見つかる前に全て処分してくださいと蜂子さんにお願いしてあるのでそこは安心なんですが。←蜂さんに迷惑です。
ほんと車は怖いです。皆様もお気をつけて~!!


……アニメ感想を書くつもりだったんですが、また明日、巻頭カラーじゃんぴvvと一緒にしますvv←眠いんだろお前。


拍手押してくださった方、ありがとうございました~~!!回る!!回るあちし!!
>たたたた楽しみにしてくださってるなんて!!天使だ!!天使が居る!!ありがとうございます!!(涙)ノロノロですが、頑張りますね~~vv

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バレンタイン小(?)ネタ

剣豪がビックリするくらいヘタレで(和にしては)ビックリするくらいゲロ甘です。大丈夫な方だけどうぞ!!


ステキアイコンカレイドスコープ様vv


 夜のみかん畑に寝転がって、ロロノア・ゾロは絶好調に不機嫌だった。


 数日前から左奥歯に感じていた違和感が、今朝になってずくずという鈍痛に変わっていた。チョッパーに診てもらうと、親知らずが生えてきているとのこと。
 そんなら抜いちまえと口の中に指を突っ込んだゾロを、チョッパーが慌てて止めた。キレイに上向きで生えてきているから、無理に抜くのは止めておけ、と。
「どうしても抜きたいんだったら、明日には次の港に着くから一緒に歯医者に行こう。オレは歯は専門じゃないし、ここには道具がないんだ。歯の噛み合わせっていうのはとってもとっても大事なんだ。内臓器官にも影響してくるんだ。ゾロは口に刀を咥えるし、もっと強くなるんだろ?だったらもっとそういうことにも気を使わなきゃダメだ」
 マジメな船医に怒られ、
「チョッパー、クソ剣士はなあ、痛いのが我慢できねェんだとよ」
などとコックにまで言われてしまい、「我慢できねェわけねェだろ!!」と、結局歯は明日まで弄れないことになってしまった。
 朝食、昼食はなんとか食べることが出来たが、昼過ぎから歯は本格的に痛み出し、斬られたり刺されたりの外からの痛みには慣れているゾロも、内からの痛みはあまり経験がなく、神経をぐわしと掴まれてごいごい揺さぶられるような疼痛には閉口した。


 折りしも今日はバレンタイン。
 この船に乗るまでゾロは、バレンタインというのはみんなでその年の恵方を向いてチョコレートを丸齧りする行事だと思っていた。コックにそう言ったらすかさず蹴りが飛んできた。
「アホか!!バレンタインは愛の日だよ、あ・い・の・ひ!!」
 数日前からコックは張り切って準備をしていて、昼食後からキッチンからは甘い匂いが漂ってきていて、ルフィなどは口の端からよだれが止め処なく流れっ放しだ。
 実は、ゾロも楽しみにしていた。何故なら自分とコックがお付き合いもどき(爆笑)を始めて初めてのバレンタインだから。お互い気持ちを確かめあったわけではないが、何度か肌は重ねていたし、自分は間違いなくコックに惚れている。
「あ~楽しみサンジ君のチョコvvこの前の港で良い製菓用チョコ仕入れてたの知ってるのよねーvvうふふvv」
 デッキチェアーで微笑むナミに、釣りをしていたウソップが生温かい視線を送り呟く。
「ていうか、バレンタインは女から男にチョコ渡す行事じゃねェのかよ……。なんでサンジが独りでチョコ作ってたんだ……?」
「聞こえてるわよウソップ。何?バレンタインは愛の日よ?好きな人に愛を告げる日。女が男にチョコを渡さなきゃいけないなんて法律でもあるの?どうなの?」
「すいませんでした……」
 口でナミに勝てるわけがない。項垂れるウソップにナミが止めの一言。
「全く、カヤからチョコが送られてこないからってあたらないで欲しいわ」
「それを言うなおまえーーー!!!」
 ウソップが泣き喚いた所でラウンジのドアがバーンと開いた。
「ナーミすわぁ~~んvvロッビンちゅわぁ~~んvvこのオレの溢れる愛を召し上がってくだすぁ~~いい!!!」
「うおおおおーーー!!待ってたぞサンジィィィィィ~~~!!!」
「チョ、チョコーーー!!」
「きゃーvv」
 ラウンジに向かってきた年少組をまずはキレイに蹴り飛ばし、サンジは優雅な所作で前方甲板にやって来ると、既に席に着いているナミとロビンの前に、美しく可愛らしくデコレーションされたショコラとチョコレートケーキの皿とコーヒーをセットする。
「ボクの愛を召し上がれ~vv」
「いだきまーすvv」
「いただくわ、コックさん」
 レディがゆっくりとフォークでショコラを口に運ぶのを、サンジはにこにこデレデレと、男共は目を血走らせて見ていた。ナミとロビンが一瞬目を見張り、次の瞬間とろける様な笑みを見せる。
「……んんん~~vv美味しい~~~vv」
「ほんと美味しいわ。流石ねコックさん」
「しーーあーーわーーせーー!!!!」
 海に向かって絶叫するサンジに、これ以上は待てんとルフィが悲痛に吼える。
「サァンジィーーーー!!!」
「よし!!野郎共も食ってよし!!」
 うおおおおおと雄叫びを上げながらラウンジに飛び込んでいくルフィたちの後を、ゆっくりとゾロも追った。ちょっと足取りがウキウキしている。
 キッチンでは恐ろしい光景が繰り広げられていた。争いからもれ、自分の所に飛んできたトリュフを上手いことキャッチし、マジマジと見つめる。自分(達)のためにコックが作ったチョコ。ゾロはにや~んと笑うとぱかりと大口を開け、トリュフを放り込むと勢い良く噛み締めた。


 脳天まで突き抜ける激痛。


 それからはもう散々だった。
 口を閉じることが出来ず、おたふくのように膨れ上がったゾロの左ほっぺたにルフィが爆笑し、チョッパーが慌てた。野郎共の様子を見に来たサンジもゾロの頬を見るとぎょっとし、しかし次の瞬間にはニヤニヤと笑い、ほっぺたを触ろうとしてチョッパーに怒られた。その間にルフィとウソップは残りのチョコをキレイに胃袋に収めてしまった。
「うめー!!すげェ美味かったぞサンジ!!やっぱりサンジをオレのコックにして良かったーー!!サンジ好きだーー!!」
「美味かったぜサンジーー!!」
「うわ、抱きつくな気色わりィ!!」
 腰に巻きついてきたルフィとウソップを押しのけようとしながらも、美味いと言われたのが嬉しかったのか、サンジの顔は笑っていた。

 
 最悪の気分だった。


(その後、ウソップにはちゃんとカヤからのチョコが届いたし、ビビからも全員分のチョコが送られてきてコックはメロメロしていた)


 夜空を見上げてゾロはふうとため息を吐いた。チョッパーから痛み止めをもらったお陰で痛みは随分と楽になったものの、ほっぺたがじんじんと熱い。
 勿論夕食は食べられなかった。「要らねェ」と告げた瞬間へにょりとサンジの眉が下がったので、慌てて「食えねェ」と言い直した。「じゃあやわこい鍋焼きうどん作ってやる」と言われたが断った。
 それでゾロは今、ひとりでみかん畑に寝そべっている。
 春島が近いのか昼間はあったかかったが、夜は冷え込む。
 いや、心が寒いのかもしれない。
 実はゾロは、密かに決めていたのだ。
 イベントなどというものには全く興味がないが、バレンタインで張り切っているコックを見ていて思いついたのだ。
 今日、コックのチョコを食べたらちゃんと顔を見て美味いと言おう。そして、きちんと好きだと告げようと。今日は愛の日なのだから。
 なのに自分は、美味いと言うどころか、味すらわからないで。それに、ルフィが自分よりも先にサンジに好きだと言ったこともショックだった。他意があってのことではないとわかっちゃいるが、自分がなかなか言えないでいたことをあんな風にあっさりと。
 しかもコックは嬉しそうだった。

 本当に珍しく、ゾロは心の底から落ち込んでいた。ので、近づいてきた気配に気付くのが少し遅れた。
「なーにやってんだ?クソ剣士」
 慌てて起き上がると、目の前でサンジが微笑んでいる。
「ほれ、これなら食えねェか?やわこく煮たんだぜ」
 差し出されたフロフキ大根をゾロはぼけっと見つめた。
「ん?これも無理か?」
「チョコ……もうねェよな」
 サンジが息を呑む気配がした。
「食いたかった」
 そっと大根の器と箸を取り、柔らかく炊かれたフロフキ大根を右の奥歯でゆっくりと噛み締めた。歯に響かない様に少し冷ましてくれたのであろうダシがじわっと染み出してくる。いつもより味覚が鈍くなっているが、でも美味い。
 そう言おうとしてサンジの顔を見て、ゾロはビックリした。
 サンジの顔が耳まで真っ赤だ。ゾロが何か言う前に、サンジの方が口を開いた。
「あ、あ、あのなー……」
 そっとポケットから取り出した箱を、サンジはゾロの目の前で開けて見せた。並んでいるのはチョコレートだった。目を見開くゾロに、サンジがぼそぼそと呟くように言う。
「てめェの分は、別に、作ったんだ。ほら、てめェは酒が好きだからな。これは、ブランデーと一緒にやると、うめェんだ。どうせなら美味く食って貰える方がいいと思って……!別に、てめェが特別ってわけじゃなくてだな……!」
 呆けたままのゾロに、真っ赤な顔のままサンジはにっかりと笑った。
「だから、明日港についたらチョッパーとちゃんと歯医者に行って何とかしてもらって来い。そんでベストな状態でこのチョコを食え!!美味く食ってもらえる方がチョコも食われ冥利につきるってもんだ!!」
 しかしゾロは、サンジが仕舞おうとしたチョコをさっとひとつ手に取った。そして口に入れようとする。
「お、おいゾロ!止めろ!また神経に障るぞ!」
「今食いてェ」
 止めようと伸ばされた腕を逆に取ると、サンジが驚いたように自分を見た。
「今日、食いたいんだ」
 じっと見つめると、サンジの顔がみるみる内に赤くなっていく。ゾロは自分の鼓動が凄い勢いで打ち出すのを感じた。
「……しょうがねェな」
 サンジはゾロが手にしたチョコを取り、自分の口に放り込んだ。口の中でチョコ溶かしているようだ。
 と、そっと引き寄せられた。唇が重なる。ゾロの背中を、ぞくぞくと何かが這い上がっていく。
 差し出されたサンジの甘い舌に、夢中で自分の舌を絡める。
 暫くそうして、二人でチョコを味わった。
 チョコが溶けきった所で、サンジはゾロから離れた。
「……美味かったか?」
 真っ赤な顔でにっこりと目の前で微笑まれ、ゾロは自分が泣くと思った。勿論美味いと答えようとして、口をついて出た言葉は。

「好きだ」

 サンジの顔が、笑顔のまま固まる。
「好きだサンジ」
 サンジの顔がぐしゃりと崩れた。そうして、もう一度、笑う。
「オレもだよクソ野郎」
 ゾロは思い切り彼の細い体を抱きしめた。
「……ったく、早く言えよな!」
 耳元でサンジが、可笑しそうに、しかし震える声で言うのに、ゾロは自分がおかしくなると思った。
 チョコレートの、甘い香りに包まれて。
「……チョコ、もう一個食うか?」
 からかうように言うサンジに、キスをすることでイエスと答えた。



 ハッピーバレンタイン!! 
 




ぐはあ!!何この人たち!!しかもこんなに長くなるはずじゃ……。

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あの日の香りに包まれたい

 静かにドアの開く音に、明日の朝食の仕込をしていたサンジは自然と笑顔になった。振り向かなくても誰かは分かる、薄い香水の香り。
「どうしたんだいロビンちゃん」
「喉が渇いてしまって……。何か頂けるかしら」
「酒がいいかな」
「そうね」
 席に着いたロビンに、赤ワインとつまみになりそうなチーズを出す。
「珍しいね」
 ワインの栓を抜いて香りを確かめながらサンジは言った。ロビンが視線で先を促す。
「ロビンちゃんが香水つけてるのなんて」
「ふふ、さすがコックさん」
 トクトクと、磨き上げられたグラスにワインが注がれるのをロビンは微笑みながら見ている。グラスを取り上げゆっくり回して香りを楽しむその端正な横顔を、間近で見ることのできる幸せにサンジはちょっと浸った。なので、
「王女様は喜んでいるわね」
 突然言われたことの意味が分からなくて、サンジは一瞬ぽかんとした。ロビンが言っているのが、先日のビビの誕生日に皆で贈り物をしたことだというのに気が付き、自然と笑みがこぼれた。
「うん、喜んでくれてるといいな」
「喜んでいるわ」
 トーン・ダイアルに録音しようと大騒ぎしているクルー達を、ロビンは楽しそうに見ていた。ルフィが「ロビンもなんか言えよー!!」と言うのに「私は遠慮しておくわ」と軽く肩を竦めて。
「ロビンちゃんも本を入れてくれただろ?きっと喜んでるよ」
「……ね、 コックさんも一緒に飲みましょうよ」
「喜んで~~!」
 ロビンからのお誘いを受け、喜び勇んでサンジが向かいの席に着いた途端。
「実は私、今日誕生日だったの」
「え」
 サンジは慌てて時計を見た。午後11時48分。もう「今日」が終わる。
「ええ!!そうだったの!?な、なんで言ってくれないんだよロビンちゃん!!」
「自分でも忘れてたの」
 あっさりとロビンは言った。人の誕生日にご馳走を作る事に無上の喜びを感じるサンジのグル眉がへにょりと下がった。
「忘れてたって……」
「ごめんなさい。コックさん達が王女様の誕生日をお祝いしようとしているのを見て思い出したの。ここ数年、思い出したことさえなかったわ」
 ロビンがサンジのグラスに並々とワインを注ぐのを、慌ててサンジが受ける。
「ナミさんも知らねェの?じゃあ、明日でもいいよ!パーティーやろう!折角の誕生日だし!」
「気にしないで」
 でも~~と情けない声を上げる年下の男の子にロビンは笑った。
「私くらいの歳になると、みんなにお祝いしてもらえなくても大事な人にお祝いしてもらえれば、それで充分」
「!!ま、まさか。ロビンちゃんがお祝いしてもらいたい人って……オレ!?」
 ロビンは素晴らしい笑顔を見せた。顔に「違います」とはっきり書いてある。
「……なわけねェかあ~~……クソ!誰だよロビンちゃんにここまで言わせておいてここに居ないヤツァ!!三枚にオロしてやるッ!!」
「美味しい、このワイン」
「ほんと!?チーズももっと要るかい~?」
「ええ、頂くわ」
 サンジは急いでシンクに立ち、彼女に背をむける形になった。
 チーズに包丁を入れていると、ぽつりと彼女が呟いたのが聞こえた。
「ありがとう」
 思わず振り返る。彼女は、真っ暗で何も見えないはずの丸窓の外をぼんやりと見ていた。自分に向けられた言葉ではないのだとサンジは理解した。
 ずっと忘れられていた誕生日。滅多に香水をつけない彼女の香りがかすかに鼻腔をくすぐった。何も聞く気はない。でも、これだけは言わないと。
 キレイにチーズを盛り付けた皿を手に、振り返る。
「ロビンちゃん、誕生日おめでとう」
「……」
「誕生日にここに居てくれてありがとう」
 彼女は笑った。
「ありがとうコックさん」

 
ロビンちゃんお誕生日おめでとう!!



すびばせん……。更新頑張りますとか言ってロビンちゃんのお誕生日なのに日越えちゃった……。しかも眠くて眠くてぼんやりした状態で書いちゃいました……。でも書きたかった!!ロビンちゃん好きだ~!!ちゃんと覚醒してから書き直したいと思います。↑これじゃあ何が言いたいのかさっぱりだ……。
えと、ロビンちゃんの大事な人とは、多分恋人とかではない感じ……。多分……。←わけわからん。


本日の更新
素敵サン誕企画「AAA」様のバナーをトップに!参加させて頂きます!
ゾロサンにはまったのが去年の12月で、初めて迎えたサン誕で一番初めに目にした企画が「AAA」様でした。パワーに圧倒されました!私もたくさんの素敵サンちゃんを口説きたかった……!!クウ!!(後悔)そんな素敵な企画に自分も参加できるなんて……。頑張ろう!!
素敵サイト様3件お迎えしました!もうほんとに憧れです……。どちらのサイト様も、お邪魔するたんびに「凄い!大好きだ!!」と思いつつもちょこっと落ち込みます(爆笑)や、才能があるっていうのはこういうことを言うのね……と思って(笑)でもそれ以上に、「こんな素敵なゾロサンをありがとうございます!!ゾロサン最高!」と感謝する和なのでした~。


すみません、眠らせてください~~♪眠い~~~(涙)

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たとえどんなに離れていても。

 王宮は朝から騒がしかった。
 砂漠の国アラバスタ王国の、本日は王女の誕生日なのだ。
 人心にも国力にも、大きな傷を残した戦争後、人々は必死に復興に努めている。そのような国勢にあり、王女の意向により華やかな式典などは行わないことになっていたが、それでも王女の人となりを知り、彼女を慕う国民からは引っ切り無しに祝いの品が届いていた。
 しかし、万が一にでも危険物が含まれていてはならないと、護衛隊が厳しい目を光らせる中、カモメ便が運んできたひとつの荷物が副官の元に届けられた。
「これは……」
「は!明らかに危険物と思われます!」
 大きな箱の側面に貼られた「アラバスタ王国・ビビへ」というなんともシンプルな送り状。そしてでかでかと書かれているばってんマークに、護衛隊副官チャカは目を見張り、慌てて立ち上がった。


 騒ぎを聞きつけて、ビビの部屋にはイガラムと、王までやって来ていた。
「いいわ、開けてちょうだい」
 チャカとペルによって開けられた箱を覗いて、ビビは歓声を上げた。中に入っている品物をひとつひとつ大事に取り出す。
 石やら砂の入ったビン。なんだかよくわからない変な形のスリッパの様なもの。(“きっとウソップさんね”とビビは笑った。)ビーズとレースの飾りが付いたキャミソールにローライズジーンズが数点。(広げた途端、後ろからイガラムが“それをお召しになってはなりませんぞビビ様!”と叫んだ)コスメやアクセサリー、アラバスタでは手に入りにくい外国の小説や歴史の本。綺麗にラッピングされたお菓子。色んな土地のミネラルウォーター。造花で出来た花束・傷薬つき、などなど、箱いっぱい。
 その中から、ビビは大きな巻貝を手に取った。殻頂部分に「PUSH!」と書かれた紙が貼られている。
 躊躇わずビビはべこりと押した。


『ビビー!!』
 突然響いた「音」に、驚いてビビは貝を取り落としてしまった。チャカがはっしと刀の柄を握る。カルーが音に負けないくらいの声でギャーと叫ぶ。
『ビービー!!カルー!!それからビビの父ちゃんにちくわのおっさんにおばちゃんに犬のおっさんに鳥のおっさんにカラカラのおっさんと息子!!みんな元気か!?オレだ!!ル――ぶベッ!!』
『だから名前を言うんじゃないって言ってんでしょうがあんたは!!!』
『いてェなあ、分かってるよ!』
『おい代わってくれよ!ビビ!オレだ!元気でやってっか?オレ達はみんな元気だぜ!この前はちょいと空島に行ってたんだ!ル――じゃねェ、あの化け物トリオでも倒せないゲリラやら耳たぶで縄跳びする神やら50mはあろうかというでかいヘビやら物凄いのがうじゃうじゃ居たが、全部オレ様のパワーアップした超強力特大火薬星の前に散っていったぜ!今や空島の住人達もオレ様をこう呼ぶ、キャプテー……(ガンッ)』
『長ェ。名前を言うな。ウソつくな。おいビビ。オレだ。宴会の時に呑んだアラバスタの酒が恋しくてな、悪ィが送っちゃくれねェか』
『アホかてめェは!!なんでプレゼント贈る立場のてめェが催促してんだよ!!ビビちゃーんvvオレだよホホホvv誕生日を迎えてまたひとつ大人のレディへと近づいた君のために、ビビちゃんが好きだって言ってくれたフィリアン・フィナンシェとナッツガレッド、あとブルーベリースコーンを心を込めて作ったからねーvvビビちゃん、大変だろうが頑張って。愛してる……グヘ!!く、苦しい、襟引っ張るなクソマリモ、手ェ離しやがれ……!!』
『ビ、ビビ、オレだぞ。元気か。海は怖いこともあるけどオレは平気だぞ。楽しいぞ。風邪ひくなよ。病気になったらダメだけど、なったらオレを呼べよ』
『ビビ、元気?まあ、私達は相変わらずこんな感じよ。あんたの方も色々大変だと思うけど、あんまり根詰めないでね。あ、そうそう、約束の10億ベリーだけど……』
『『『『諦めたんじゃなかったのかよお前!!』』』』
『流石だーーvv』
『当たり前でしょ!!あの時は諦めたような気がしただ・けvvビビ、10億ベリー、必ず貰いに行くわ。いつか必ず、全員で。絶対に行くから。待ってて!!』

「ナミさん……」
 うん、待ってる。待ってるから……!!


『ビビ!!』
『ビービ』
『ビィビッ!!』
『ビビ』
『ビービちゅわあ~んvv』
『ビ、ビビ』


『『『『『『たんびばばめすでとい!!』』』』』』


(間・雑音)


『ちょっと誰よ今“たんじょうびおめでとう”って言ったの!!“ハッピーバースデイ”って言うって決めたでしょ!?』
『オ、オレじゃねェぞ!!』
『てめェだろクラ!!さっき口の形が他のヤツ等と違ってた!!』
『あんだとクソコック!!』
『おいお前らちゃんとしろよそろそろダイアルの時間が無くなゴバア!!……だでだぐづ投げだのば~~』
『ぎゃーーー!!!鼻が折れてるーーー!!!』


(騒音・怒鳴り声・叫び声)


 ぷつっと、唐突に音声は途絶えた。


 しーんと静けさが戻った部屋、座り込んだまま王女は動かない。
「ビビ様」
 イガラムが声をかけると、華奢な肩がぴくりと揺れる。
「ふふ、みんな、全然変わりないみたい。ほんと、元気なんだから……」
 チャカとペルが、顔を見合わせて笑った。
「これ、トトおじさんとコーザにも聞かせてあげなきゃいけないわ、それからテラコッタさんにも……」
 カルーがクエ、と鳴いた。
「……お父様」
「なんだ、ビビ」
 ゆっくりと王はビビの正面に回り、同じように座り込んだ。
「私、決めてたんです。アラバスタが、復興を遂げるまでは、もう、絶対、二度と泣かないって」
「そうか」
「でも、でも。嬉しくって泣くのは、良い……?」
 父は娘をその胸に引き寄せた。しっかりと抱きしめる。

「良い仲間を持ったな、ビビ」


 ハッピーバスデイビビちゃん!!



ビビちゃん好きだーー!!
良かった、なんとか2日に間に合った。姉がすぐ側にいるため、ビクビクしながらキーボード叩きました、和です。
ビビ誕とか言いながら、そこはかとなくゾロサン(笑)
あー、コーザ出したかったな!コービビは好きなんです私vvあと、親友なナミ+ビビが好き~vv


今日は姉②の誕生日でもあります~!!姉ちゃんおめでとう!!姉①や私にはない心遣いで周囲に接しつつ、3人の子供を育てるあなたを尊敬してます!!ラブ!!


本日の更新~。
百田蜂子さんに頂いたイラストをアップしました~!
蜂さんにはあげちゃダメって言われてたのにそんなことすっかり忘れて強行アップ!!だって凄い可愛いよあのサンちゃん!!ありがとう蜂さ~んvv

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壊れ剣豪注意!

 立ち寄った島の名物、レンタル巨大にわとりに乗りたい、と言い出したのは、案の定ルフィだった。
 いったんこうと決めてしまえば、船長が周囲の言うことを聞く訳がなく、一行は巨大にわとりんぐをすることになった。
「おっほー!すげェいっぱい居るなあ~!おっさん!オレは一番早いのだ!早いのにしてくれ!!」
 ルフィがレンタル巨大にわとり屋に嬉しそうに迫る中、勿論航海士は脳内そろばんを素早く弾いていた。
「4匹。4匹までよ。それ以上借りると割引が効かないわ!!借りるんなら自腹ね」
「はーいvvナミすわん!!」
「おい、組合わせどうするよ…って、あれ?ゾロどこ行ったんだ?」
 嬉々として巨大にわとりを選んでいるルフィ以外の人間がきょろきょろと周りを見回すと。
「なんだおめェら。まだ決めてねェのか。早くしろよ」
 どーん。
 ゾロはちゃっかり、黄色いほわほわの巨大ひよこちゃんに乗っかっちゃっていた。
「「「「…………………。」」」」
「なんでオレを見るんだよッ!!」
 赤くなって叫ぶサンジ。
「ほんっと、ゾロってわかりやすいわよねー……。まあいいわ。おじさん。4匹のうち一匹はあのちっこい?のでいいから。その分3割引ね」
「ええ!?あいつはまだレンタル対象じゃ……!」
 たじろぐおっさんは無視して、ナミはロビンとチョッパーに「一緒に乗りましょ~!」と微笑みかける。
「ええ!ナミさん、オレと一緒に乗ってくれよ!!」
「おいクソコック。おめェはこっちだ」
 サンジはわざとゆっくり、自分を呼ぶ剣豪を振り返った。
「……ああ?」
「後ろに乗れ」
「………………ウソップぅー、一緒に乗ろうぜ~~」
「おい待てコック!!」
「よーし!!行くぞトサカ1号!!」
「ケーッ!!」
 高く一声鳴き、いつの間に選んだのか、ルフィの乗った巨大にわとりが勢い良く飛び出した。
「ちょっと待ちなさいルフィーー!!」
 ナミの静止も聞かず、物凄い勢いで走っていく。
 と、トサカ1号に触発されて興奮したのか、ゾロの乗っている黄色いひよこちゃんが「ぴひゃきえェーー!!」というおいおい大丈夫かよとつっこみたくなるくらい奇妙な叫び声を上げて走り出した。
「お、おい!!ちょっと待てまだ行くな!!コックが乗ってねェ!おい~~~~…………」
 ゾロの叫び声が虚しく遠ざかっていく。
「………………私達も行きましょうか」
 ロビンの言葉に、皆無言で頷いた。

 最初こそ勢いが良かったものの、やはりチビはチビ、段々とスピードが落ちてきた。
「おい、大丈夫か、おめェ……」
 心配になり思わず声をかける。黄色いのが辛そうにしているのはゾロも辛い。
「おーいっゾロ!!楽しいなあ~~!」
 余裕のトサカ1号に乗ったルフィが近寄ってきた。
「るせェ。あっち行け」
 冷たく言った途端、どすんという衝撃に体が浮いた。慌てて後ろを見やれば、いつの間にかナミ達の乗った巨大にわとりが迫ってきていた。
「踏み潰しちゃうわよ、ゾーローvv」
「ナミてめェ……!!」
「ナーミさ~ん、頑張ってェ~~!」
 更に後方から聞こえるコックの声に、精一杯首を伸ばして後ろを振り返り、ゾロの顎ががぼんと外れた。
「コック、てめェ……!!」

 緑の巨大にわとり(にわとりの癖に飛んでいる!)に乗った愛しのコックは、親し気にウソップの太ももに腕を置いてニコニコ笑っているではないか!
 いや、それよりも何よりも。


はだけ過ぎだバカ!!! 



 

ハイ。(何)
ちょっと時期を逃した感が否めませんが、扉絵妄想でしたー。
アヒルちゃんとお風呂に入ってたらこんな妄想が。アホですか、私。
うちの剣豪は、ちょっと気持ち悪いくらいサンちゃんが好きです。壊れ剣豪ですみません。
明日も仕事なのに、早く寝ろよ、私……。(ただ今27日夜中の1時過ぎ)


ハイ。
お出かけから帰ってきました~!ただ今28日午前サンジ……(ブルブル)明日も(今日、だ)仕事なのにーーー!!おばちゃん6時間以上寝ないとグロッキーなのにーーー!!
昨日もあの後結局サンジまで本を読んでしまったというのに。ばたり。

今日じゃんぴを見返したら、サンちゃんと船長が槍みたいなのを持っていました。しまった。↑この妄想では槍なんてかけらもないよ。覚えてなかったからだよ。
あれって一富士二鷹(にわとり)三なすびなんですねー。

ちょっとゴッド。お正月過ぎて何日経ってると思って?
わかりにくいわい!!というか私がサンちゃんにしか目がいってないのが悪い!!

寝ます。ばたり。

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I'll be there

あ、逆方向行った。
 バカ、そっちは違う。下だ。

 観戦用のベンチにどっかりと腰掛け目を閉じたゾロは先程から、ジュースを買いに行ったコックの「呼吸」を追っていた。
 大人数のフォクシー海賊団で埋め尽くされた観客席、サンジはなかなかゾロとナミを見つけることができないらしい。アラクレたちの高揚した「呼吸」の中、ほわほわとしたサンジの「呼吸」が感じられる。
 こっちだこっち。
 そうそう、階段を下りて……。
 心の中でコックを呼んでいると、呼応するかのように彼の「呼吸」が近づいて来る。実際、声も聞こえてきた。
「ナーミさ~~ん、ど~~こ~~?返事して~~~」
 ゾロは片眉をすいっと上げた。絶対ゾロには聞かせることのない、ちょっと困ったような、どこか甘えたようなサンジの声。
 ゾロ達の座っている通路を歩いているのに、コックの意識は観客席後方へと飛んでいるらしい。

 近くに居るだろうが、バカ。

 ナミの「呼吸」を探ると、バトルフィールドとなった敵船に、もやもやとした気がすっかり向けられている。コックの声に気付いてすらいないだろう。ゾロはため息を吐いた。とことん報われないヤツだ。
 ……オレもか?
 サンジの「呼吸」が通り過ぎようとした瞬間、ゾロはさっと左足をさし出した。
 どさっという何かが倒れる音に、ゆっくりと目を開ける。
「何処に目ェつけてんだ、クソコック」

 オレはここに居るんだから、とっとと気づきやがれ、アホ。




↑これもサナゾって言いますか?
昨日のゾロがあんまりにも悪い子だったんで、妄想~!
このゾロは片思いですか?(聞くな)
ちょっとルナミが入ってますか?(聞くな)
実はルナミは私の好みじゃないんですが、おかしいな。


じゃんぴ読んで来ました~~!!








まずは表紙のナミさんの可愛さににっこりしつつvv


船を愛する男同士の対決です。
う、ウソプーーーー!!!(絶叫)
泣かせる!!泣かせるよ!!
そうか、そうだよね、わかってたんだよねウソプー!!
でも、認めたくなかったんだよね!!
まさかメリーを直してくれたのが妖精さん、メリー自身だったとは!!や、ほんとに驚きましたよゴッド……。妖精さん……。
あの時点でゴッドはメリーの行く末を決めていたんですね……。
メリーも分かっていたんですね……。
ウソプーもなんとなく気付いていたんですね……。

泣かせるぜ畜生~~~!!

容赦なくメリーを解体しようとするフランキーに、船を愛する気持ちと優しさを感じます。いいヤツだフランキー!!(涙)
なんてえぐえぐしていたら。
来たよしーぴーないんーーー!!!

怖い。本気で怖いあの後姿!!


そろそろサンちゃんの出番かなあ(期待)

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みんな君が大好きだ。

「ナミ!花はここでいいか!?」
「ん、そうね、いいわよ」
「おーいチョッパー!ちょっとでかくなってこれ上に乗せてくれ!」
「分かった!」
 今日は12月24日。朝からメリー号は騒がしい。明日のクリスマスのために船中を飾り付けているのである。
 中でも一番はりきっているのはチョッパーだ。チョッパーにとっては初めてのクリスマス。クリスマスはみんなで大騒ぎしてお祝いするのだとサンジに教えてもらった。もうチョッパーは1ヶ月も前から楽しみで楽しみで仕方がなかったのだ。
「ほんとは昨日のうちに飾りつけ終わらせちゃうつもりだったのに…。あんなへなちょこ海賊が襲ってくるから予定が狂っちゃったわ」
 ナミがぷっとほっぺたを膨らませてぼやく。
「間に合って良かったじゃねェか」
 にししと船長が嬉しそうに笑った。
 チョッパーはウソップ特製電飾やら花飾りやらで可愛らしく変身したメリー号を見上げ、目をきらきらさせた。
「キレーだなあ……。明日はパーティーなんだなあ」
 そんなチョッパーに、ウソップとナミ、ロビンは、顔を見合わせ、笑う。
 その時、先程から良い匂いが漂ってきていたラウンジのドアが勢いよく開いた。
「レディー達~~vvそれから野郎共!!準備できたぜ!!」
「おお~!!待ってたぞサンジ!!」
 まずはルフィがゴム腕を使ってラウンジに飛び込む。その後を追って皆が順にラウンジに入っていく。
「うわあ~!」
 ラウンジに入って、チョッパーは目を丸くした。凄い飾りつけ。そして凄いご馳走だ。サンジは両手で大きなケーキを抱えて笑い、ゾロは持っていた酒瓶を軽くチョッパーに掲げて見せた。
「どうしたんだ!?パーティーは明日だろ!?前夜祭か!?」
 戸惑ったチョッパーがそう言うと、みんなが声を上げて笑った。
「明日は明日でまたやるさ。今日は24日だからな。違うお祝いをしなきゃな」
 サンジが言うのに、チョッパーはますます首を傾げた。
「違うお祝い……?」
 ゾロが、チョッパーの帽子をぽんと叩いた。
「誕生日だろ、チョッパー」
「え……?」
 チョッパーは目を見開いた。ずっと前、ドクターが決めてくれたオレの誕生日。船に乗った時、サンジに聞かれておどおどしながら答えたことが確かにあった。自分でも忘れていたのに。
「「「「「「ハッピーバースデーチョッパー!!」」」」」」
 全員が叫び、ウソップが隠し持っていたクラッカーの紐を引っ張った。
 パーーーーン!!
 大きな音とともに、薄ピンクの紙が部屋中に舞う。まるで桜の花びらのように。
「よし!!みんなでチョッパーの誕生日を祝うぞ~~!!」
 船長の声に、みんなが一斉に「おお!!」と拳を振り上げる。
 ウソップが仕込んだ時間差クラッカーが次々に鳴り、一気に華やかな雰囲気になる。ルフィがご馳走の並んだテーブルに突進し、サンジが注いだグラスでナミとロビンが乾杯する。
 チョッパーは、帽子のつばを握り締めふるふると震えている。
「……泣くなよ」
 苦笑いしてゾロがチョッパーの帽子を軽く引くと、
「……泣いでねェ!!」
 海賊らしい強気な返事が返ってきた。
「ルフィーーー!!おでも食うぞーーー!!」
「オレもだーーー!!!」
 ウソップとチョッパーもテーブルに突撃。年少組み3人、揃って「クソ行儀悪い!!」と言う怒鳴り声と共に、コックの鋭い蹴りを頂いた。


ハッピーバースデー チョッパー!!  



こんな所で失礼します。チョパ誕SSでした~。
いやー、私チョパの誕生日って明日だと思ってました。気付いて良かった。
これを書きたかったのとテレビに愛しの蜂'z様(かっこよかったーー!!涙。二人で居るのを見るのほんとに久しぶり…vv)がご出演なさるばっかりに、人様の誘いを断り独りイヴを過ごしてます、こんばんにゃ、ぷち引きこもり和です。
今はラピュタやってますよう!!ああ、好き、シータvv

それにしても昨日の日記、酷いですね……。どんだけ話題が変わるねん。「また来週」って……(半笑)半分寝ながら書いたらしいので許してください……(涙)

おお、ラピュタは佳境に入りました。いつも純真な気持ちで観ていたのに、ゾロサンを知ってからは、パズーとシータの美しいシーン(アレですよ!「あの言葉を教えて。僕も一緒に言う」っていう…)をゾロサン変換するようになってしまいました……。腐ってる……。でも素敵。パズーゾロとシータサンジ……。(最低)


それでは皆様、良いクリスマスをお過ごしください!!

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ネタバレ小ネタ。

「壁から離れろ!!チョッパー!!ナミ!!!」
 ゾロの叫ぶ声に、弾かれる様にナミとチョッパーは走り出した。
 斬られた天井が瓦礫となって降って来る。
 大きな塊がナミを押し潰そうと落ちてくるのを見た瞬間、チョッパーの頭に料理人の声が甦った。

「オレが居ない時は」

「お前がナミさんやロビンちゃんを守るんだぜ、チョッパー」


 淹れてもらったホットミルクを啜りながら、チョッパーは不思議そうにタバコを燻らせるサンジを見た。
「なあサンジ。なんで男は女を守るんだ?女は男より弱いからか?でもロビンはハナハナの実の能力者だし、ナミはルフィやゾロよりある意味強いぞ?ドクトリーヌだってめちゃくちゃ強いし」
 サンジは煙を吐き出して笑った。
「チョッパー。レディーが男より弱いなんて大間違いだぜ。レディーは男より強い。逞しくてしなやかな生き物だ」
「……じゃあなんで??」
 サンジの目が、ゆっくりと流れていく煙を追う。
「レディーはな、レディーに生まれついてる時点で、オレ達より大きな物を背負わされてんだ。痛いもの、辛いもの、悲しいもの。オレ達男には耐え切れない物を、全部引き受けてくれてんだ」
 女の話なのに、いつものような軽い調子は微塵も無い。
 チョッパーを見て、にっこりと笑った。
「だから、オレ達がレディーを守るのは、恩返しなんだぜ」

 わかったよサンジ。オレ、絶対ナミやロビンを守るから……!
 そう言ったチョッパーの頭を、サンジは優しくなでてくれた。


「ふぎ!!」
 チョッパーは猛然とダッシュし、ナミの体を前に突き飛ばした。
 瓦礫が落ちてくる。
 
 やったよ、サンジ。オレ、ナミを守ったよ。
 なあサンジ。早く会いたいよ。きっと褒めてくれるよね?




というわけで突発ネタバレチョパサン親子編でしたー。フェミニストサンジ。
チョパがナミさんを身を呈して守ったのは、チョパの勇気は勿論の事、きっとサンちゃんの教育の賜物だわ!と妄想……。チョパ大丈夫なのか…!!(涙)
ていうかナミさんが大丈夫なのか!!アラクレ共に酷いことされたりしないよねっ!?(涙)上から落とされたって!!なんてヤツらだしーぴーないん!!ヒドイーヒドイーヒドイー!!サンちゃんが居たらアンチマナーキックコースだ!!(怒)
ゴムの人と緑の人はきっと大丈夫……。←うわあ
何週間か前に、某サイト様の日記で、サンジはアクア・ラグナに乗って登場!?と書かれていたのですが、この展開ではゾロがアクア・ラグナに乗って登場するのかもと思いました。サーフィンゾロ。いえーい(?)


アニメ、時間変わってるの知らなくて、ビデオ再生したら両さんでした……(涙)策士サンちゃんだったらしいぢゃないですか……。絵が美しかったそうぢゃないですか……。


仕事に行ったら、昨日休んだ分いっぱい溜まってました(笑)頑張るぞ~!

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プロフィール

名前:
ノダ ワアヤ
性別:
女性
趣味:
趣味はサンジ!
自己紹介:
2次創作サイトの管理人の日記です。
間違って来られた方はどうぞお逃げになって!!
「ゾロサン」とか「ゾロサン」とか、聞きなれない単語が飛び交ってますよ!!
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